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恋愛小説ネタ  作者: ヴァイス
9/9

これがうちの子供達です

連日投稿、最後の第九弾。


タイトルは『これがうちの子供達です』


所謂、子供を引き取った人を中心とした、ドタバタラブ(?)コメディ。


最近のものでは『パパのいうことを聞きなさい!』等もアニメ化されていますね。


では、最後の話も御楽しみ下さい。




side:美倉みくら大稀だいき


先ず簡単な経緯いきさつから説明しようと思う。え? 何の事だって?

まあ、取り敢えずは俺の話を先に聞いてくれ。


結論から言えば、宝籤たからくじが当たった。それも三億円。嘘の様な本当の話だ。

だが、この手続きがまた面倒臭い。しかも、全部貰えるまでクソ時間が掛かる。

オマケに、それを知った知り合いや友人らがこぞって俺に飯を集りに来る。

勿論、全部断ってやった。機嫌のいい時以外は。

逆に、その程度で壊れる様な友情(笑)なんてもんはこっちから願い下げだ。


だが、貰ったはいいが正直、非常に金の扱いに困っていた。

実は、俺は既に両親も事故で亡くし、両親の両親'sもとっくに他界している。

つまり、俺自身は所謂、天涯孤独の身という奴なのだ。

しかも、俺には特に趣味というものもなく、収集癖もない為、正直使い所に困っている。

だが、貰える物は何でも貰う、という俺の座右の銘の如く、

例えどんだけ時間が掛かろうとも、どんだけ面倒臭かろうとも、しっかり頂いたのである。


で、丁度そんな時だ。まだ金の使い道についてどうしようか考え捲ねていた時だった。

偶々目に入った新聞記事に、天啓が閃いた様な気がした。

そして、俺は徐にボソっと口に出したのだ。


「そうだ。孤児院から子供を引き取ろう。」


周りからは、そんな単純な動機で子供を引き取るなど不謹慎だと、散々に怒られた。

……何? アンタもそう思うって? でもそんなの関係ねえ!

俺はやると言った以上は、どんな切欠だろうとも、どんな些細な事だろうとも必ず遣り遂げる。

それは、俺が幼い頃から親に躾られた事でもあり、俺の生きる意義でもあるからだ。


そんな訳で、ネットやらご近所の噂やら様々な情報網を使って、何とか近場の孤児院を見付け、

これまた非常にメンドイ手続きを終えて、ようやっと子供達を引き取る事に成功したのだ。


その子供達も、年齢からして問題無いと判断された為、俺の養子として、

元々の姓から、『美倉』に名前を変えたのだ。

最初はやっぱり嫌がられた。名前を変えたくないと号泣されたのだ。だが俺は気にしない。


そして、案の定最初は皆に警戒心を持たれた。それはそうだろう。

何せ、全く血縁関係も無く、完全に見ず知らずの他人が、しかもそれなりに若々しい男が、

たった一人で子供を養子にして引き取りに来たと言うのだから。警戒しない方がおかしい。

だから、俺は子供達にこう言った。




「お前達が警戒するのは当然だ。それは一向に構わない。意地を張るのも結構だ。


 だが、お前達を喜んで送り出してくれた院長達の気持ちを無駄にするな。


 お前達の為に、と喜んで手続きを進めてくれた人達への感謝を忘れるな。


 そして何より、他人様に迷惑を掛けるな。

 どうしてもかけなきゃいけない場合は、俺にかけろ。いいな?


 それだけは、何があっても絶対に忘れるな。それ以外は大体何やっても構わん。

 一切の責任は俺が取る。今、お前達の保護者兼責任者は俺だからな。

 それと、俺の事だがどう呼んでも構わないぞ、好きに呼べ。」




まあ、下の子供達は何の事やらって顔はしてたが、

俺が真剣に言ってる事だけは理解してくれたみたいだ。

細かい説明は上の子供達が解り易く教えてくれてるだろう、と思いそれ以上話さなかった。


え? 上だの下だのって、どういう事だって? そうそう、それだよそれ。

俺が一番言いたい、って言うかお前達に聞きたいのはさ。

てな訳で、ちょっとこれを見てくれ。こいつを、どう思う?






「ほらほら、みんな急いで! 電車に遅れちゃうよ!」


この小五月蠅い小姑みたいな奴が、こいつら五人姉弟・・・・の長女。

旧姓『朝河あさかわ』。今の名前は、美倉みくら由宇ゆう。歳は14。

最初は俺の事を『おじさん』と言っていたが、今は何故か『大稀さん』と名前で呼んでくる。


「あ、ほら、可奈。ポーチ忘れてるよ。」


「あ! かなのー! ありがとー、そうちゃん!」


最初に喋った方が、五人姉弟の長男。聡司そうじ。歳は12。

こいつも最初は俺を『おじさん』と呼んでいたが、後に『大稀さん』と呼んできた。

今は、何度か『父さん』と呼ぼうとして、その度に躊躇って結局大稀さんと言って来る。

中々に可愛い奴である。


そして、可愛いと言えばこの下っ足らずの子。五人姉弟の末娘にして三女。

可奈かな。歳は6。ずっと『おじちゃん』と呼んでくる。

いつでも元気一杯で、物凄い甘えん坊で、みんなのアイドル兼マスコット。

つまり、最大の癒し的存在な訳だ。この子がいるだけで場が明るくなる。不思議なもんだ。


「もう、理玖が遅いからだよ!」


「何言ってんだよ! 羽美がいつまでも支度に時間かけてるからだろ!」


「女の子が準備に時間かかるのは当たり前でしょっ!

 それぐらい考えて分かりなさいよね、男の子でしょ!」


「んなもん、関係あるか! いいからさっさと急げよな!」


このウチで一番騒がしい奴等は、次女の羽美うみと次男の理玖りくだ。二人共、歳は10。

因みに、羽美が『おじさん』・理玖が『おっちゃん』と俺を呼ぶ。

後、年齢や名前で何と無く想像付くとは思うが、この二人は双子だ。

だが、この双子面白い程趣味も興味も感性も、全くと言って良い程被らない。

ぶっちゃけ、この二人を見ているだけでも全く飽きない程だ。


で、此処迄言えば、俺が何を言いたいのか流石に解って貰えたと思う。

……は? 全く解らないって? ……おいおい、お前ら一体どういう脳構造してやがんだよ。

……ったく、仕方ねえなあ。いいか?

今から俺が事細かく教えてやっから、耳かっぽじってようく聞きやがれ。




「ちょっと、大稀さん! いつまでボケってしてるんですか!

 早くしないと置いてっちゃいますよ!」


「む、そいつはマズイな。しょうがない、話は後にするか。

 おーし、お前ら! 準備は出来たか! 忘れもんはないかー!」


「「「「「はーい!!」」」」」


「よし、いい返事だ! んじゃ、さっさと行くか。チビ達も待ち侘びてるだろうからな。」


「「「「「おー!!」」」」」




あん? 何処へ行くのかって? ああ、孤児院だよ、こいつらの出身の。

別に俺は関係を断ち切らせたくて、養子にした訳じゃねーしな。

だから、こいつらが行きたいって言うなら、俺は遠慮無く行って来いと言ったさ。

でもなあ。こいつら、何か妙に俺に気付かって自分で行こうと言いやがらねえ。

だからさ。仕方ねえから、俺から言い出したんだよ。

毎週、土曜日になったらこいつら連れて遊びに行くからなってな。

院長さんは最初驚いてたけど、すぐに喜んでくれたさ。チビ達? 言うまでもないだろ。




「ほらほら、大稀さん! 早くー!」


「大稀さん、急いでください! 電車に遅れちゃいますよー!」


「おじさん、ハリーハリー!」


「おっちゃん、小便ぐらいさっさと済ませろよなー!」


「おーじーちゃーーん!! はーやーくーー!」


「あー! 今行くよー! …ったく、ウルセエがきんちょどもだな。


 あ、そうそう。で、結局俺が何を一番言いたいかって言うとだな。




 こいつらが俺の、美倉家うちの子供達だ。どうだ、可愛いだろう?」

如何でしたでしょうか?


こちらはシリアス成分は殆ど無い、ギャグ、というかコメディが主な構成成分ですw

所で、この家族構成、何かどっかで見た事あるなぁ……と思ったのは書き終わった後。

このデジャヴュの正体に気付いたのは、たった今。この後書きを書いてる最中です。


要はですね、この家族構成、私が書いてる別の小説『無限無窮』の五行と一緒なんですわ、これがw


長女・長男・次女・次男・三男(or三女)。ね? おんなじでしょう?

完全に無意識下にこういう構成を選んでいました。どうやら、これが私の望む最も理想的な家族構成の様ですw


尚、今ある全九作の中では、私はこの最後の話を一番書きたいなぁと思います。

何も考えずに、書きたい様に適当に書けますからねw


※さて、以下は小説内容・人物紹介です。




簡単な経緯を説明すれば、宝籤で三億円当たった。しかし、主人公美倉大稀は天涯孤独な独り身だった。

使い道が無く困っていた大稀。其処で彼が唐突に閃いた事とは「そうだ。孤児院から子供を引き取ろう。」

安易な考えで始めた事ではあったが、何とか交渉も成功し、無事子供達を引き取る事が出来た。

だが、引き取った子供の数は何と五人!? さして広くも無い一軒家に一気に増えた家族。

世間の目なんて何の其ので始まった、ドタバタラブ(?)コメディ。

果たして、彼に安息の日が訪れる時は来るのだろうか?



美倉みくら大稀だいき:主人公。32歳。俺。宝籤が当たり、人生の運を全て使い切ったと思い逆に落ち込んでいた。

だが、とある新聞記事を見て孤児院から子供を引き取る事を閃いた。

その為、親が唯一遺してくれた、一人で住むには少し大きな一軒家は一気にギュウギュウ詰めになった。

何の仕事をしているのか、何故か誰にも判らない。だが、給料は大分いいらしい。


美倉みくら由宇ゆう:旧名『朝河あさかわ由宇』。14歳。私。おじさん→大稀さん。五人姉弟の長女。

最初は緊張しっ放しで今一つ皆の様に馴染めなかったが、とある出来事を切欠にして大稀の事が好きになった。

リーダーシップはあるが、少々ドジっ娘。


美倉みくら聡司そうじ:旧名『朝河聡司』。12歳。僕。おじさん→大稀さん→父さん。五人姉弟の長男。

最初は大稀を警戒していたが、徐々に為人ひととなりが解っていくにつれ、大稀を慕い始める。五人姉弟の中では一番のしっかり者。


美倉みくら羽美うみ:旧名『朝河羽美』。10歳。私。おじさん→お父さん。理玖の双子の姉。五人姉弟の次女。

あんまり理玖とはシンクロしない。好みも不思議と被らない。人見知りするので、すぐ人の後ろに隠れるのが羽美。


美倉みくら理玖りく:旧名『朝河理玖』。10歳。俺。おっちゃん→父さん。羽美の双子の弟。五人姉弟の次男。

あんまり羽美とはシンクロしない。好みも不思議と被らない。人見知りする羽美を庇って彼女の前にいるのが理玖。


美倉みくら可奈かな:旧名『朝河可奈』。6歳。可奈。おじちゃん→おとーさん。五人姉弟の三女にして末妹。みんなのアイドル兼マスコット。

まだ少し舌っ足らずな所がある。とにかく甘えん坊で誰にでもよく抱っこをせがむ。

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