表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シーカーの軌跡  作者: レイン
βテスト
7/25

7

目の前に迫るフォレストウルフの喉に槍を突き刺し、後ろから飛びかかってくるフォレストウルフの顔をを石突きで砕く。


青いエフェクトが弾け、周りに舞う……


ピロン


レベルアップの音が静かな森の中に落ちる。

しかしそれを無視して俺は森の奥に突き進む……


今日森に入ってから4つの群れを狩った。


そして五つ目の群れを狩ったところで気配察知のスキルが今までとは違う気配を捉えた。


それは大きく、全長3mほどあり、毛並みは赤く、光沢のないどす黒い赤色をしている。


ブラッディウルフ、これがこの西の森のボスモンスターか……

ボスモンスターは他の会社のゲームみたいに扉があってその先に居るのではなく、普通のモンスターと同じエリアを徘徊し、ランダムでエンカウントする。


ブラッディウルフがうなり声をあげ、ゆっくりと此方に近付いて来る……


フォレストウルフとはまるで違う威圧感を放つそれに俺は呆然となってしまう。


しかし、ブラッディウルフが咆哮と共にこっちに駆けてくるとそんな呆然としている暇などなくなる。くそっ! フォレストウルフの1.5倍位速いんじゃないか!?


早さに驚くが咄嗟に右に避け、槍で足を切る。

だが、体重の乗っていないそれは頑丈な毛皮に阻まれブラッディウルフのHPを数ドットしか削れない……


チッ! 通常攻撃じゃ埒が明かねぇな!


ブラッディウルフはまた俺を食らおうとこっちに向くために止まるだろう、その瞬間を狙う!


「[壱之型:柊]」


ブラッディウルフが止まったところに一気に距離を詰め、アーツを放つ!

突きはこっちを向こうとしていたブラッディウルフの腹に突き刺さりHPを1割ほど削る。


しかし突き刺され、興奮状態になったブラッディウルフの振り回した腕が腹に直撃する。


ガハッ!


俺のHPが一気にグリーンからイエローに変化する。


一撃で半分以上ってどんだけだよっ!


追撃を気配察知で微かにわかる軌道を頼りに避け、避けられそうにないものは柄で弾く。


そして、焦れたブラッディウルフが隙のデカイ、そしてリスクの大きい噛みつきをしてきた……!


「[伍之型:砕]」


「[ストーンバレット]!」


「[参之型:霞]続けて[肆之型:桜]!」


噛みつきをしてきたブラッディウルフの頭を叩きつけ、土魔法で横によろけた隙に防御無視の多段突きでHPを一気に削る!


攻撃をもろに食らったブラッディウルフのHPは一気に削れ、残り2割にまで減った。


グルルァァ…………


ガアアアァァ!!!


突如ブラッディウルフの体が赤く光、筋肉が隆起する!


危険を感じ槍を身体の前に構えると先程を遥かに凌駕する速度と力で攻撃され、槍が中程から折れてしまう……


くそっ!

武器はこれだけだってのに! あのときステ振りしていればもう少し余裕があったんじゃないか、と今更ながらレベルアップのアナウンスでステ振りしなかったことを後悔する……


けど、まだ、まだ槍の穂は壊れてない……!


「おらぁっ![伍之型:砕]ッ!! 」


「[ロックランス]!」


真っ二つに折れた槍の石突きの方でブラッディウルフの鼻面にアーツを放ち、ブラッディウルフの四肢を地面から突き出た土の槍が貫く!


がぁッ!


悲鳴をあげるブラッディウルフにこれで最後! と叫び、間合いを詰める。


「[終槍:赤椿]!」


グルルァァァ

一つ一つの突きが高い威力を持つ無数の突きが四肢を貫かれ身動きのできないブラッディウルフのHPを無慈悲に消し飛ばす……


ブラッディウルフは青いエフェクトになり、消えていった。


ピロン


ピロン

『称号:先駆者、オールラウンダーを獲得しました』


戦闘が終わるとレベルアップと称号獲得のアナウンスが聞こえてきた。

……称号なんてあったんだなこのゲーム……


戦闘の疲労で座り込みそうになるのを我慢し、取り敢えず安全な木の上に登り、ステータスを開く。


Name シーカー

年齢 20

種族 ヒューマン Lv36

職業(種族Lvが30Lvで解放) 鍛冶師


()内は職業、称号補正値 HPMPには反映しない

HP 195/195

MP 195/195

Str 65(+13)

Vit 65(+3)

Int 65(+3)

Agi 65(+3)

Dex 65(+10)


BP0


固有スキル

状態異常耐性(微)


スキル

unique:御影流槍術Lv13↑up

rare:健眼Lv7

鍛治Lv14 生産者の心得Lv12 土魔法Lv8↑up 気配察知Lv11↑up 気功法Lv7↑up 空き3


アーツ

壱之型:柊 無駄の無い突き クリティカルでダメージ2倍

弐之型:閃 横への一閃 敵に裂傷を付与(微)

参之型:霞 防御貫通攻撃 同時に他のアーツを発動可能

肆之型:桜 気と槍の無数の突き 敵に麻痺を付与(微)

伍之型:砕 石突きでの打撃 敵に骨折、気絶を付与(微)

終槍:赤椿 柊と桜の複合技 敵に出血を付与(微) クリティカルでダメージを1.8倍


【称号】先駆者 オールラウンダー


やっぱりボスはレベル上がりやすいんだろうな、昨日確認したところから大分上がっている。


称号の効果はこんな感じだ。


先駆者:最初にボスを倒したプレイヤーに贈られる。

ボス戦闘時ステータス1.2倍、NPCの店での料金が一割引。


オールラウンダー:全ての分野のスキルを使い、更に一人ボスを討伐した者に贈られる。

全ステータスが少し上昇する。


うん、相当強い称号が手に入ったみたいだ。



ステータスの確認をしたあとドロップしたアイテムの確認をする。牙と爪の合計で6個以上無いともう1体倒さないといけないからな……


ドロップ

ブラッディウルフの毛皮×5

ブラッディウルフの牙×7

ブラッディウルフの骨×12

ブラッディウルフの爪×6

ブラッディウルフの魔核×1


うん、ノルマ余裕で越えてたわ……良く考えてみたら俺ソロで倒したからパーティーで狩るよりドロップアイテムの量多いはずだもんな!


いやー、俺が作ったインゴットを越える数の牙と爪の量だな、はっはッはッ!





俺はこの時街に戻ったら起こるであろう出来事を考える由もなかった……


街に戻ると、プレイヤーが人の波となって押し寄せてきた……


あとで聞いて知ったんだが何故俺が倒したのか分かったかと言うと俺がボスモンスターを倒したとされる時刻、街の広場の中央、噴水の前に5つの石碑が現れたらしい……


そこには左から順に

始まりの森、アインの森、深緑の森、暗闇の洞窟、全域

と刻まれていて、その内の深緑の森の石碑だけにブラッディウルフ、更に討伐者の欄にシーカーと刻まれていたのが原因でばれたらしい……


まぁ、後は帰ってくるプレイヤーを門で待ち伏せして質問攻めって感じだ……


まぁ、屋根の上に登って逃走しましたけど……


そんなことより師匠のとこに行くのが遅くなるから急ぐとするか。





今のところ師匠から教えて貰うのは次で最後らしい、もう一段上の技術はミスリルやオリハルコンの鉱石を持ってないとできないらしいが今は採れる場所がないらしい。


そういう場所はすべて魔物が占拠しているとか……


そして、教えてもらったのは熱した鉄のインゴットにさっき取ってきたブラッディウルフの牙若しくは爪を砕いた粉末を混ぜて違う素材に変化させる技術だ。



それで出来たのがこれだ!

昨日作ったインゴットの中で最高品質だった超高品質のインゴットを使って作ったインゴット!


血狼鉄のインゴット(超高品質)

★★★★★☆☆☆☆☆

ブラッディウルフの牙を混ぜた鉄のインゴット。

武器にすると血を吸うことで品質を常に一定に保つ。


ダスクにこれで槍を作ってみろと言われた。



血鉄のインゴットで作った穂先とアインの森で出るトレントが落とすアイテムの魔樹の木材を土魔法のアイアンコーティングで更に丈夫にした柄に挿し込む。


血狼の十文字槍

★★★★☆☆☆☆☆☆

ブラッディーウルフの牙を混ぜた鉄で作った槍。

敵の血を吸うことで刃零れを直す。

Str+42


ダスクはやるじゃねぇか……!と言って、ミスリルがてにはいるまでは教えることはねぇと言われた。


建物を出た俺はボス戦の時初心者防具で戦っていたのを思いだし、久し振りにナツカのところへ向かう……


「おっそーい! 資金はもう溜まりにたまってんのよ! さぁ、早くボスのドロップアイテムを売るのよ!」


此方を向くなりそう叫ぶナツカにすまん、と謝りアイテムをトレード欄に入れる。


鍛冶で使わなかった素材をすべて売り、ブラッディウルフの毛皮でVitとAgiどちらも上がるような防具を頼む!


「はい! フォレストウルフの素材が全部で13000Eよ。

それでブラッディウルフの素材は毛皮×5、牙×3、骨×12、魔核×1、全部で17500E、それで防具代は毛皮の持ち込みに骨もあるから安くして4000Eだね! だから26500E渡しておくよ!」


「じゃぁ防具は明日取りにこればいいか?」


「そうね、明日の朝くらいにはもう終わってるよ!」


それじゃ取り敢えずログアウトするか。



Name シーカー

年齢 20

種族 ヒューマン Lv36

職業(種族Lvが30Lvで解放) 鍛冶師


()内は職業、称号補正値 HPMPには反映しない

HP 195/195

MP 195/195

Str 65(+13)

Vit 65(+3)

Int 65(+3)

Agi 65(+3)

Dex 65(+10)


BP0


固有スキル

状態異常耐性(微)


スキル

unique:御影流槍術Lv13

rare:健眼Lv10↑up

鍛治Lv18↑up 生産者の心得Lv17↑up 土魔法Lv9↑up 気配察知Lv11 気功法Lv7 空き3


アーツ

壱之型:柊 無駄の無い突き クリティカルでダメージ2倍

弐之型:閃 横への一閃 敵に裂傷を付与(微)

参之型:霞 防御貫通攻撃 同時に他のアーツを発動可能

肆之型:桜 気と槍の無数の突き 敵に麻痺を付与(微)

伍之型:砕 石突きでの打撃 敵に骨折、気絶を付与(微)

終槍:赤椿 柊と桜の複合技 敵に出血を付与(微) クリティカルでダメージを1.8倍


【称号】先駆者 オールラウンダー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ