閑話 カラスさんの報告
「キキョウ様」
お弁当食べて、みんなでまったりしてると、シオンの使い魔のカラスさんが飛んできた。
「どうしたんだ?」
あたしの問いに、
「どうも方向性が決まったようでして、報告にまいりました」
ーーー
「……」
「……」
しばらくはお二人とも無言で図面を見つめていました。
「……作るのは、遠距離攻撃の出来る魔道具、ですよね」
「……ああ」
「では、おそらくここが発射口でしょう」
と、シオンは先っぽのところを差しました。
「そうだろうな」
「で、気になるのはこの膨らんでるところと、握りらしい部分の前についてる爪のようなものです」
「うむ」
「この膨らんでる部分は、回るようになっています。ここに前もって魔力を込めておいて、爪を押すことで魔力弾をだせるようにすればいいのでは、よ」
「おう」
……シオンばかりが話してまして、あちらの方は生返事ばかりをしていました。
「……おう、お前さん」
「はい?」
「家の娘が気になってんのか」
「は、はい!」
どうも生返事になってたのは、他のことを考えていたからのようです。
「一目で惹かれました。小さく守りたいような雰囲気とはうらはらに、なにがなんでも生き延びようとする意志の強さを持っていましたから。それに、加護持ちのいとこも彼女のことはすぐに認めてくれたことで、きれいな心の持ち主だとも分かりましたから」
「……そうか。それで、お前さんは娘を連れていくのか?」
「……それを決めるのは彼女です。僕はここにとどまっても構わないのですが、少なくとも次の始まりの時のマリーとトキワの婚儀までは彼らといるつもりです。そのあとは彼女と話し合って決めたいと思います」
「あの方はいいのか?」
「……本来、僕はもう必要ないんですよ。それでも大事な妹兼師匠ですから。キキョウがひとりにならないようにすることだけは決めてるんです」
「大事な家族、か」
「はい」
「……そうか。それなら好きにすればいい。それを決めるのも娘だからな」
「はい! ありがとうございます!」
「シオン、よろしければ決まったことをキキョウ様に伝えてきましょうか?」
「ああ、頼むよ。これから試作品も作るから、戻るのは夕方でも構わないよ」
「わかりました」
ーーー
「……ということになりました」
「うまく外堀は埋めたんだ」
「よかったわね、コスモスちゃん」
「……はい」
おー、真っ赤になってる。よっぽど嬉しかったんだ。
「じゃ、観光してから戻るか」
「そうね」
「ボク、オイシーもの食べたい!」
「じゃ、行こっか」
そして美味しいスイーツを堪能しました。
久しぶりのドーナツ、美味しかったー。
次回合流。




