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ある伝説の。

 これはパロディです。

(※コメディ要素として一部下品な表現が含まれます)


 あるところに病気の母と優しい妻と暮らす男がおりました。男と妻の間には子供がいませんでしたが男は妻を心から愛しておりました。とはいえ、余命(よめい)いくばくもない母に孫の顔を見せてやりたいというのも本音です。しかし二人には子供が望めない、ある重大な理由があったのです。


「孫のことは諦めてもらうしかない。だが、せめて母の病気だけでも治したい」

 男は、どんな病にも効くという幻の薬草を求め、深い森へと足を踏み入れました。ところが森の奥へと進むうちに道を見失ってしまいます。

「いくら広い森とて、歩き続ければいつかは出口に出るはずだ」

 そう自分に言い聞かせ、何日も一心不乱(いっしんふらん)に薬草を探し歩きましたが薬草も出口も見つかりません。体力の限界が近づいたその時、目の前にまばゆい光とともに神様が現れました。

「親孝行な男よ。お前のひたむきな姿に免じて、願いを一つだけ叶えてやろう」

 男は歓喜し、間髪(かんはつ)()れずにこう願い出ました。

「私に大きなイチモツをください! 肩に(かつ)げるほど、大きな大きなイチモツを!」

 全知全能(ぜんちぜんのう)たる神様は、この突拍子(とっぴょうし)もない願いに深く困惑(こんわく)しました。男の(たましい)の声を()けば、確かに求めているのは「母の薬草」です。しかし神様が「願いを叶える」と言った瞬間から、男の頭の中は「大きなイチモツ」への強い渇望(かつぼう)で塗りつぶされてしまったのです。

「…………一番の願いは薬草ではないのか? なぜそれほどまでにイチモツを欲するのだ」

 神様が理由を尋ねると、男は涙ながらに答えました。

「私は普通の人間ですが、私の愛する妻は、実は山のように大きな『巨人』なのです。ゆえに、今の私の身体(からだ)では子供を授かることができません。だから、肩に担げるほどのイチモツが欲しいのです」

 それを聴いた神様は、少し考えてからこう言いました。

「……なるほどな。だが、お前が人間のままでイチモツだけをそこまで大きくすることは、自然の摂理(せつり)に反するため出来ぬのだ」

 男は絶望し大層(たいそう)悲しそうな顔でうつむきました。

「では……やはり病の母に孫の顔を見せてやることは叶わないのですね……」

 涙を流す男の姿があまりにも哀れで、そして妻への愛が純粋(じゅんすい)であったため、神様は優しく微笑みました。

「イチモツだけを大きくすることはできぬが、お前自身の身体を『巨人』に変えてやることはできる。そうすれば、妻と同じ大きさになり、子供も授かれるだろう」

 神様が杖を振ると男の身体はみるみるうちに大きくなり、立派な巨人の姿へと変わりました。さらに神様は男の手に例の薬草をも授けてくださったのです。


 男は大喜びで我が家へと帰り、母に薬草を(せん)じて飲ませました。すると不思議なことに、母の病はみるみるうちに良くなりました。巨人に生まれ変わった夫を妻も大喜びで迎え入れました。その後、男と妻は八男(はちなん)七女(しちじょ)というたくさんの子供に恵まれ、おばあさんになった母に賑やかな孫たちの顔をたくさん見せるという願いは叶いました。そうしていつまでも幸せに暮らしましたとさ。


 めでたし、めでたし。

 お気付きかもしれませんが、元ネタはどぶろっく × IMY(あいまい)の『大きなイチモツをください』です。


 生殖器崇拝(せいしょくきすうはい)や巨人に関する物語は世界各地に古くから見られるので、探せばこのような昔ばなしもあるかもしれません。ないかもしれません。

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