君は一体?
「ここはどこだ……?」
あたりを見渡すとカーテンの隙間から光が差し込んでいる見知らぬ部屋だった。
確か俺は下校中のんびり歩いていたら急に凄まじい頭痛がはしってきて……。
そこから俺は一切記憶がない。大体予想はつくが……。
淡々と過去の出来事を整理していた俺だが、なぜこんな何一つ知らない部屋に一人横になっているのかは未だ不明である。
すると、考えていて気が付かなかったのか寝そべっていた背後から人の……人なのか……? そんな気配がした。
ふりかえると、か細い声が俺の耳をくすぐってきた。
「やっと気が付いてくれましたね。お体は大丈夫ですか……?」
俺は声のする方に目をやると、そこには女性が座っていた。しかし、ただの女性ではない。ごく普通の女性の顔面偏差値をはるかに超えており、髪はほどよく後ろでくくっているその姿は俺が見てきた中でも上位に食い込むほどの美少女であった。そして私服のセンスが素晴らしく、総合的に見ればドストライクだ!
「えっと……。何がドストライクなんですか?」
「ん?あ……。声に出てた?」
「はい。で、何がドストライクなんですか?」
「い、いや……なんでもないんだ。なんでも……」
「ふーん。ならいいですけど。」
「うん。ありがと……」なんというせせこましい会話だろうか。俺こんなコミュニケーションへただっけか? まあそれはいいとして……。
「なんで俺はこんな部屋で横になってるんだ?」やっと本題に入れた。
「こんな部屋とは失礼ですね! 乙女の心に傷でも入れる気ですか? 訴えますよ?」
「いやいやまてまて! 俺の発言は悪かったが訴えることはないだろ!?」
「今回は見逃してあげるけど次はゆるしませんよ?」
「はい……」
まだ名前も聞いてないのになんて会話なんだまったく……。あのか細い声はどこに行ったんだよ!
俺はあまりにも変わりすぎた態度の彼女の姿に動揺しながらも話をくまなく聞いた。
「……なるほど。要するに俺がなんらかの原因で起きた頭痛でその場に倒れこみ、そこを通ったきみが家まで運んでくれたってわけか」
「はい。そこから家が近かったので幸運でした……。でもよかったです。元気になってくれて!」
「え、あ、うん。ありがとう……」
その言葉を発した時の彼女の笑みは俺の目も心も体ごと癒してくれるかのような神々しいものだった……。
そして……。
「えっと。今日はありがとう。命の恩人とも言っていいほどだと思ってる。ほんとうにありがとう」
「いえいえ! 私もちょうど通りかかっただけだったし……だから改めて運が良かったなあって!」]
やはり普通に話してると和むなあー
「あ、そうだ。きみ! 名前は?」
「ふふっ。日下部水月。よろしくね! そうゆうあなたは?」
「俺は結城晴彦。またよろしくたのむな。 ’’命の恩人さん,, 」
日が沈む夕暮れ時……。少しして振り返ると水月さんの笑みが夕暮れの光とともに輝きを増していた。
俺はその笑みを見て少しばかり感じた。
また水月さんと会う日がくるのであろう……と。




