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102話 ロウソクの付け方

「まぁ、脳に関する話は、今は置いといて。」

「ここまで話て置いとくんですの!?」

リッカちゃんは聞きたかったんですかね?

「まぁ、今は必要ないしね」

「後で聞かせて下さいね!」

「わかったわかった」


その話は私がいない時にやって欲しいですね、凄く難しそうで時間がかかりそうなので…。


「それで、娘さんの目についてですが…。」

「無理…でしょうか?」

「100%の補償はできませんね。」

「…つまり少しでも治る可能性があると?」

「あまり期待はしないで欲しいんですけど…まぁ、やるだけやってみます。」


「ありがとうございます」

「まだ何もしてないですよ?」

「それでもです」




暫くして、お母さんに連れられた娘さんが戻ってきました。かなり機嫌が悪そうにほっぺたを膨らませています。


「どうせ無理でしょうけど、仕方ないので治療させてあげます」

随分と態度がでかいですね…。


「うん、期待しないでくれると助かる」

…お兄ちゃんがそう答えるって事は、本当に自信がないのでしょうか?

しかも、本当に期待しないで欲しいみたいに見えます。


「じゃぁ、始めます」

お兄ちゃんが立ち上がり、娘さんの前に行き目に手を当てています。

すると、その手が淡く光りだしました。


1分程経過したでしょうか、お兄ちゃんの手が離れました。

終わったのでしょうか?


「終わったんですか?」

「いや、時間がかかりそうだからソファーに移動しようか」


どうやら、まだ暫くかかりそうですね。


お兄ちゃんは娘さんをソファーに座らせ、自分はその横に座りました。

すると…


「アリスも来て」

「えっ、私もですか?」

「嫌ならリッカちゃんでもいいけど?」

「いえ、嫌じゃないです!」

「あら、残念ですわ」


呼ばれた私もお兄ちゃんの隣に座ります。



すると…


「ちょっとごめんね」

と言うと、私と娘さんがお兄ちゃんに抱き寄せられます。

「ひゃっ!」

「へっ?」


そして私の目にも手を当て、魔法が使われました。

「私の目は大丈夫ですよ?」

「だからだよ。娘さんと違う所を見つける為の参考になる物が欲しかったんだ。」

「私は見本扱いですか…。」

でも、それなら自分の目でやればいいのでは?

…まぁ、そんな余計な事は言いませんけどね!

「うぅぅ…ずるいですわぁ…。」

まぁ…でしょうね!






30分後…。


「アリス?起きてる?」

「…うーん……。はっ!」

「寝てたのね…。」


いけないいけない、お兄ちゃんに抱きしめられ、つい気持ちよくなって寝てしまいました…。

「えーと…終わったんですか?」

「まぁ、これで無理ならお手上げだね。」


「治ったんですか!!」

…お父さん、寝起きにその声はキツイです…。

「…うーん、うるさい…。」


そして、どうやら寝ていたのは私だけではないようです…。

「あっ、まだ目は開けないでね。」

「へっ?治ったの?」

「それは今から確認してもらうけど、ちょっと待ってね」

「はい?」


「じゃぁ、まずはこの部屋を暗くしてもらっていいですか?」

「えっ?あっ、あぁ。わかった」


…何がわかったんでしょう?


「なんで部屋を暗くするんですか?」

「知らないんですの?最初に見た物を親だと思っちゃうからですわよ?」

「あぁ!なるほど!………ん?」

私が疑問に思ったと同時に部屋が真っ暗になりました。


「思ったより真っ暗ですねぇ…まぁ、それじゃ。ゆっくり目を開けて」




「………見える…。」


っと言う事は治ったんですかね?

ちなみに私は真っ暗でなにも見えません!


「何が見える?」

「うーん?…カッコいいお兄さん?」

「…あぁ…そりゃどうも。」


……どうやら成功したみたいですね…。

そして結局初めて見た者がお兄ちゃんになってます!


「本当に見えるのか?」

「…お父さん?」

「そうだ!!」

「…ちょっとダイエットした方がいいと思うよ?」

「おっ、おう…。」


まっ、まぁ…おデブは料理人の宿命ですからね…。


「…とりあえずロウソク1本着けましょうか。」



そして、お母さんがテーブルの上のロウソクに魔法で火を灯してくれました。


「今、お母さんが使ったのが魔法?」

「そうよ、本当に見えるようになったのね!」

お母さんが娘さんに抱き着いています、妹にしか見えないのが残念ですが…。



「それじゃ、見えると確認が取れたから。反対側の目も見えるようにしようか。」


「えっ?あっ、本当だ。こっちの目は見えない!」


娘さんが目を交互にパチパチさせています。


「それじゃ、今度はこっち側に座ってね」

「うん!あのねお兄さん!私ね。アイリって言うの!」

娘さん…アイリちゃんがお兄ちゃんに抱き付いています、見えるようになった途端に、この反応…お兄ちゃんは常時、魅了の魔法でも使っているんでしょうか?

それにしてもずるいです!


「それじゃぁ、今度は私の出番ですわね!」

そしていつの間にかに反対側にはリッカちゃんが抱き着いています。


「ああ!ずるいです!それは私の役なのに!!」

「ふふ。早い者勝ちですわ!」

「ううぅ…。」


「反対側も同じ症状だと思うから今度は見本は大丈夫だと思うけど?」

「いいえ、もしかしたら違う原因かも知れませんわ!ここは念には念を入れて私を使うべきですわ!」

「そ、そう?」

「そうですわ!」





そして、ものの数分で目を治してしまったお兄ちゃんのせいで、リッカちゃんが不機嫌になってしまったのは仕方ない事だと思います。



分岐書かなきゃいけない、つまり本編が進まない…。

100話には完結している予定だったのに…


そして時話のボリュームが足りない気がする…。

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