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中間テスト終了

お読みいただきありがとうございます!

こんにちは。アルトリリーです。

私、今はやさぐれております。

ふかふかソファの上でゴロゴロしながら唸っていたら、エイミーにまたお気に入りのクッションを取り上げられました。


「お嬢様! 髪が絡まりますってば! 一体どうなさったんです?」


「またあの不機嫌王子にテストで負けた……」


エイミーとアベルはまた仁義なき戦いの最中です。

例年通りにいけばテストが終わった2日後にある学園パーティーは制服で参加だったのに、なぜか正装にしようとか言い出した輩のせいで急遽、正装になりました。えぇ、犯人は第2王子殿下だそうです。

まだ1年生なのに学園行事に口を出すなんてどういう神経をしているのでしょうか。そもそも生徒会に第2王子派がいて、これまでの慣習を変更してしまっただなんて生徒会は腐敗してますわね。テストも終わったし、どうせなら非日常的な行事にした方がいいだなんていう理由だそうです。着飾りたいお年頃なのはわかりますが、迷惑ですわぁ。

こちらは第1王子にテストで負けてそんな気分ではありません。

急遽変更になって仕立てる余裕がないのでクローゼットの中にあるドレスを着ますが……

エスコートも必須にされそうでしたが、そこは何とか無しでもOKになったようです。


「第1王子殿下は賢くていらっしゃいますね。お嬢様、こちらのドレスはいかがですか?」


エイミーが手に持つのは深いグリーンのドレス。


「お嬢様、私はこちらのドレスをお勧めします」


クローゼットから出てきたアベルが手にしているのはワインレッドのドレス。

今回は目立ちたくないので装飾が控えめなドレスを2人にリクエストして選んでもらっています。


「ワインレッドにするわ」


そう伝えるとアベルは勝ち誇った笑顔をエイミーに向けます。エイミーは悔しそうに顔を歪めながらクローゼットに戻っていきます。


「今回は何点差がついたのですか?」


「前と同じよ。15点差」


結果を伝えながらはあーとため息が出る。結構一生懸命勉強したのにまた2位…

上位4名の順位は前と変わらなかった。不機嫌王子、私、ゲイリー様、イザベラ様だ。ティアはあんなに寝ていたのに10位に順位を上げた。


「お嬢様は領地経営のお勉強もされているのですから」


「あの不機嫌王子だってすでに公務はやっているわ」


「そんなに気を落とさないでください。テストは卒業までに何回もあるのですから」


アベルが慰めてくれるが、今度はエイミーが持ってきたアクセサリーにダメ出しを始めた。


「ご一緒に勉強されてみてはいかがですか? そうしたら殿下の勉強方法も参考にできますよ」


「考えてみるわ」


外国語の勉強にはすでに何度か乱入されている。再度ため息をついてから試験を思い返す。

今回も最後はダンス試験だった。

しかも今回は最初から殿下とパートナーを組まされた。自分のくじ運を呪う。オルコット侯爵令嬢からはめちゃくちゃ睨まれるし、ダンス試験の曲は難しいのに殿下は上手いしで良いことはなかった。1回くらい足を踏んでやれば良かった。


「お嬢様、学園パーティーでのエスコートはどうされるのですか?」


「無しでも良いから無しで行こうと思ってるのよ」


私の答えにアベルは思いっきり眉をひそめる。


「ベイルート様やエイドリアン様、あるいはマクドネル様にお願いされては? お嬢様に変な虫が付いたら大変です」


「エスコートしてもらって変に婚約者だと噂になっても困るわ。会場ではティアと一緒にいるし、ベイルお兄様やエイドリアンの近くにいるようにするわ。嫌だったらすぐに帰るし」


「くれぐれもお気を付け下さいませ。あ、ドレスに唐辛子スプレーを仕込みましょうか。エイミー、スプレーも準備してください。念のためティターニア様の分もです」


「はい!」


「お嬢様、使い方は覚えておいでですね? 相手の目にかけるのです、目に。ためらってはいけません」


一体どういう状況をアベルは想定しているのか怖いです。

とりあえず明日の学園パーティーではイザベラ様の側にもいるようにしましょう。


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