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第2王子がやっと少し登場

お読みいただきありがとうございます!

「最近、レヴィアス公爵家のご令嬢によく話しかけられるんだが……何かしただろうか?いや、それともまさかエルネストの兄貴が何か……」


目の前にいるのは真面目に考え込んでいるエイドリアン。惚れられてるからだよ、とは流石に言えない。ご愁傷様です、かな?


「そんなに悪い方向に考えないで。剣術の授業で殿下といい勝負をしてたからじゃない?あとはエルネスト様が護身術を教えているからとか」


さすがに年中女性が途切れないエルネスト様もイザベラ様に手は出しませんよ。後が大変だから。


「そういえば剣術の授業の後からだな。えーと、イザベラ嬢の落とし物を拾って……その後から話しかけられるようになったな。護身術や剣術についても色々と聞かれる」


「ごしゅうしょ……いえ、イザベラ様は意外と肉食系ですね……」


「ん?」


「いえ、なんでも。まさか落としたハンカチ拾ったりとか?」


「そうだ」


エイドリアン、それ絶対わざとハンカチ落としたやつですよ。私は目の前でイザベラ様にハンカチ落とされても絶対拾わないようにしましょう。


食堂の上の階にあるサロンでティアとお茶を飲んでいたらエイドリアンがやってきてそのままお話しています。

サロンではお喋りしたり、お茶を飲みながら課題をやっている方もチラホラ見受けられます。


イザベラ様が中々に行動派だということが分かりました。殿下の婚約者として発表されてしまうと後戻りはできませんものね。今から色々破棄に向けて頑張っていらっしゃるようです。

護身術をエルネスト様に習っていれば、エイドリアンとの会話のきっかけになりますもの。


さぁ果たしてあのセンスがマイナーな不機嫌王子から逃げられるのでしょうか。

あの王子は女嫌いすぎて浮気もしなさそうですし。

よく考えると、不機嫌なのとセンスが若干悪いだけで、後は問題ないんですよね。腐っても王族だし、顔は眉間にシワがあっても整ってるし。政略結婚の相手と見るならば、超優良物件です。


そんなことを考えていると、ドヤドヤとある集団がサロンに入ってきました。


合計10人くらいでしょうか。中心にいるのは……第2王子です。名前は忘れました。


第1王子と似た顔立ちですが、キラキラしい笑顔を振りまいています。そのせいか優男のように見えますね。

側近?数名とご令嬢達をわらわらと連れてサロンの席に陣取りました。

令嬢達の中には悪い意味で有名なキャサリン・メイヤー嬢もいます。第1王子から第2王子に鞍替えしたようです。メイヤー嬢のことはありえない行動のせいでよく見ていませんでしたが、可愛らしい顔立ちです。あ、もちろん私にとってはティアが1番可愛いですよ?


「あの人、第1王子のことを王太子だと思ってたみたいよ。相手にされないから今は第2王子のところに行ったみたい。あとイジメられてたみたいよ? そこをあの王子様が庇ったらしいわ」


私がしげしげと集団を見ていると、ティアが仕入れてきたウワサを披露します。なるほど、引き取られた方ですから第1王子=王太子と誤解していてもおかしくないですね。まだ立太子なんてしていないのに。


「あの中で第2王子の婚約者はどなたかしら?」


「……あの集団の中にはいないな……」


「あら?そうなの?そろそろ本決まりだと聞いたのだけど」


「ああ、キアラ・ナイトレイ侯爵令嬢に決定したな。発表はまだだが」


エイドリアンは集団をちらりとみて眉をひそめる。メイヤー嬢が第2王子に密着しているからだ。王子は密着されているにも関わらず、離れる様子も嫌がる様子もない。


「兄弟でも正反対ね」


ティアの言葉にエイドリアンと2人で同意する。未婚であの距離感は誰でもはしたないと思うレベルだ。婚約者の有無に関係なく。


「そろそろ出ましょうか」


第2王子の集団が来たせいでサロンが一気に騒がしくなり、落ち着かなくなってきた。勉強していた生徒達もノートや教科書を閉じて移動を始めている。

残念、休日の前にティアともう少し喋りたかったのに。興が削がれてしまいました。


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