第12話 摸擬戦1
初心者です。
生暖かい目でご覧ください。
頂いた感想からいくつか前話の情景等の描写について変更、追加しております。
気になる点、ご希望等ございましたら、感想で教えていただけたら嬉しいです。
誤字脱字等ございましたら、ご連絡ください。
俺は少しずつ意識を覚醒させていく。
もう朝か、昨日の疲れはもうまったくと言っていい程感じなかった。
ほんとにこの世界に来てからぐっすり眠れる。俺は「索敵」を使う。
ミコはまだ部屋で寝ているようだ。
やっぱりスキルは魔法と違って一度発動すれば楽だな。
そんなことを考えながら俺は一階に降りて外に出る。
「ミコが起きてくる前に少し狩るかミコに追いつきたいしな」
そう言って俺はスキル「身体強化」「索敵」を発動した。
敵は昨日さんざん狩ったはずなのに昨日と同数程度いる。
まだまだこの森には魔物がたくさんいそうだ。俺はひたすらに魔物を狩った。
2時間程敵を狩って家に帰った。
するとミコがリビングのソファーに座っていた。
「あ、シンおはよう。お帰り」
「あぁおはよう、ただいま」
「結構狩ってたみたいね」
「あぁ、ミコに置いて行かれたくわないからな」
「そんなの気にしなくてもいいのに」
「ま、ただの意地だ。気にするな、それにしてもよく分かったな」
「「索敵」で分かるのよ。スキルはレベルが高ければ高いほど効力も高くなるから」
「なるほどな。さてと、じゃあせっかく狩りをしたんだしレベルを確認するか」
「私も見ていい?」
「あぁもちろん」
俺とミコは同時に「鑑定」を発動する。
名前:シン
年齢:12歳
性別:男性
レベル72
魔力量:6300000/6300000
種族:人間
加護:創造神
スキル:創造、武器創造、鑑定、身体強化、索敵、危機察知、弱点看破、スラッシュ、ダブルスラッシュ、トリプルスラッシュ、魔力感知、魔力視、魔力操作、部分強化、集中、収納、武器強化
耐性:精神的苦痛耐性、肉体的苦痛耐性、
適正属性:火、水、風、土、雷、闇、光、死、龍
称号:転生者、希代の天才、剣聖、魔物の天敵
「かなり、上げてきたのね、それにスキルもいくつか増えてる」
「あぁそうだな、えっと増えたスキルは「部分強化」「集中」「収納」「武器強化」このあたりか?」
「そうね、昨日の時点でのステータスを完全に覚えてるわけじゃないから、どうだったか正確には覚えてないけど」
「ま、色々使えるに越したことはないし」
「それもそうか」
「部分強化」は身体強化を部分的に発動するスキルみたいだ。
魔力の節約に使ったり、一点だけを集中して攻撃したいときに使うみたいだ。
「集中」はその名の通り集中力を高めるスキル。
「収納」は無属性中級魔法「ストレージ」のスキル版みたいだ。
「ストレージ」との違いで言えば、発動時の魔力消費だな。「収納」の方が圧倒的に少ない。ただ「ストレージ」と違い。
入れられる容量に限界があるみたいだな。
「武器強化」は「魔纏」をスキル版で武器を強化できるようだ。
これは、魔纏と違い戦いに集中しやすいが。魔纏の方が強化率が高いようだ。
「さてとレベルも確認できたところで、今日は何をする?」
「そうだな、ミコは何かあるか?」
「じゃあ、前みたいに剣術を教えてくれる?」
「了解」
俺とミコは前と同じように剣術を始める。
本来剣術を始めるときは素振りから始めるのだが、この前戦った時にそれは不要だと感じた。
素振りとは剣を振る筋力を鍛えるのが主な目的だ。
しかし、この世界には「身体強化」があるためわざわざ筋力を付ける必要はないなので、実践を経験するのが一番なのだ。
俺とミコは俺が「創造」で創った木剣を魔纏を使用して強化しながらひたすらに模擬戦を繰り返した。
5時間後
「これで、終わりだ」
俺はミコの首に木剣をあてる。
「また、負けたわ。これで54戦54敗ね」
「これでも剣術は結構得意だからな、簡単には負けない。だがこの世界に来てから前世の時より上手になった気がする」
「多分、レベルが上がったのと「剣聖」の称号のおかげね」
「レベルで身体能力が上がるのは分かったが、なぜ称号が関係するんだ?」
「そういえば言ってなかったわね。称号って物によっては効果があるの。剣聖の称号は持っていると剣が更に上手になるの。っていっても剣聖を持っている時点で剣がとてもうまい人だかたあまり関係ないんだけどね。なんせ、剣聖の称号の取得条件っていうのは世界最高峰の剣士だと認められることだからね。まぁそれでも称号としての効果は結構高いのから動きが良くなったのはそれが原因だと思うわ」
「なるほど」
そう言って、俺とミコは剣術の訓練を終えた。
そろそろお昼の時間だ。俺とミコは家の中に戻る。
俺とミコは「創造」でステーキを創って食べた。
普通に美味しかったことを残しておく。
「午後は何をする?」
ミコが俺にそう聞いてきた。正直俺は何かしたいことなんて思いついていなかった。
「特にこれがしたいってのはないな」
「そう、じゃあゆっくりしましょうか」
「そうだな。午前はしっかり運動したしな。ただシャワー浴びてきていいか?汗が気になる」
「そういえば、魔物を狩ってきてすぐ剣術の訓練をしてくれたんだったわね。っていうか私もシャワー浴びたいわ、私も汗が気になるし」
ミコが少し恥ずかしそうに言った。
ミコも女の子なのだ、そういうのも気になるのだろう。
「先はいるか?」
「いえ、大丈夫よ。先入っちゃって」
「そうか、わかった」
俺は風呂場に向かった。
今まで来ていた服は「収納」に入れ、「創造」で新しい服を創り出した。
といっても見た目はほぼ変わっていないが。俺は着替えも用意できたので、シャワーを浴びるのだった。
ミコ視点
ふぅ、幸せだなぁ。
シンはあの人として過ごした記憶はないけど、やっぱり言動とかはあの人に似てるなぁ。
記憶、戻らないかなぁ。
あの人にもう会えないと思った私は絶望した。
それこそ自害すらできないほどに追い詰められて、全てがどうでもよくなった。
それが今は記憶がないとはいえ、あの人が近くに居るってだけでこんなに幸せ。
あぁ私って本当にあの人のこと、好きなんだなぁ。
そんなことを考えていると、シンがシャワーから出てきた。
私はシャワーを浴びる。汚れを落とす魔法もあるけど、やっぱりシャワーは気持ちいい。
そもそもこの世界にシャワーなんて滅多にない。
お風呂はあるけど、シャワーは特殊な魔道具がいるので、格の高い貴族や王族ぐらいしか使えない。あの人と住んでた住処にはあったけど、眠る前はシャワーを浴びる気力なんてなかった。
私は4000年ぶりのシャワーを堪能した。
シン視点
俺とミコはシャワーを浴びて、ソファーに座って雑談をしていた。
「これからどうするかな」
「やることも特にないしねぇ」
「ミコは何かしたいことないのか?」
「うーん、別にないかな」
「そうか、、、、俺、新しく手に入れたスキル試したいな。朝何個か試したんだけど、試せてないのもあるし」
「それならおすすめの方法があるわ」
「何?」
「魔法、スキルなんでもありのガチバトル、つまり摸擬戦ね。昔はよくやったわ」
「詳しいルールは?」
「殺はなし、それだけ」
「いいな、やろうか」
俺とミコは外に出て、家から少し離れる。
家の近くだと危ないからな、まぁ家に何かあっても、また創ればいいだけなんだけどな。
「ここらへんで、いいんじゃないか?」
「それじゃ、やりましょうか」
「合図はどうする?」
ミコは「ストレージ」からコインを取り出した。
「このコインが落ちたらで」
「了解、せっかくだし、何か賭けるか」
「その方が面白いかも、何を賭ける?」
「ミコが選んでいいぞ」
ミコはしばし考えてから。
「じゃあ、、相手に1つ、言うことを聞かせられる権利で」
「俺は問題ないが、ミコは大丈夫なのか?」
「問題ないわ」
「それじゃ始めるか」
俺とミコは剣を構える。
そしてミコがコインを投げる、そしてコインが落ちた瞬間、ミコの周りに大量の魔法陣が現れ、氷の槍を発射した。
100近い氷の槍が俺に迫ってきた。
俺は魔法での相殺を考えたが、却下、ミコに魔法で勝てるわけない。
俺は土属性中級魔法「アースウォール」で壁を創りだす。
が、創った瞬間、俺は「身体強化」を使って後ろに跳ぶ。
その瞬間、壁が爆発した。
あと少し回避が遅れていたら間に合わなかっただろう。
俺が咄嗟に回避できたのはスキル「危機察知」が発動したからだ。
だが次も回避できるとは限らない。
本気でいかないとな。俺はスキル「スラッシュ」を使う。
スラッシュは斬撃を飛ばすスキルだ。斬撃がミコの方に飛んでいく、ミコはそれを避ける。
俺は「ダブルスラッシュ」と「トリプルスラッシュ」を使う。
5つの斬撃がミコに向かって飛んでいくがミコは斬撃を斬った。
俺は埒が明かないと近づく、ミコは大量の魔法を俺に向けて放ってくる。
俺は全てを避けながら。
ミコに近づき一閃。だがその一撃が当たる瞬間、ミコが風を起こす魔法。
風属性最下級魔法の「ウィンド」を使い無理やり距離を取った。
俺はもう一度近づこうとするとミコの周りに青いドームが形成された。
俺はそのドームを「鑑定」する。
名称:魔力結界
概要:術者の魔力によって形成されたもの。無属性中級魔法である結界魔法とは違い。精密な操作の膨大な魔力が必要なため、使うものはほとんどいない、ただ任意で結界に出入りできるものを選べるため、結界魔法より優秀。またこの結界はスキル「魔力結界」でも生成できる。
「魔力結界」かやっかいだな。
だが邪魔なら壊せばいいのだ。
俺は「身体強化」に注ぐ魔力量を増やし、身体能力を上げる。
そして神龍剣神魔のスキル「神龍斬」を使う。
スラッシュとは比べ物にならないほどの魔力を使ったがその効果は絶大、ミコの「魔力結界」を破壊した。
だが「神龍斬」は神魔のスキルであるため普通のスキルより発動に時間がかかり、隙が出来てしまう。
その隙を見逃すミコではなかった。
「火属性災害級魔法「インフェルノ」」
ミコがその魔法を使った瞬間、ミコの周りが地獄の炎で囲まれた。
ミコとシンの摸擬戦、果たしてどっちが勝つのでしょう?
戦いはどんどん摸擬戦とは思えないほど激化していきます。
誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。
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