↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月色の砂漠~帰ってきた行商~  作者: チク


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/23

帰ってきた行商

     * * *


 大きな荷物を背負った十人ほどの男たちが砂漠を渡っていた。

 足早に歩いて行く。

 行商のようだ。大きな荷物は買い付けて来た物品だろう。


 ふとその中の一人――パース・ソナリアは、足を止めた。

 砂漠の地面がぬれているのに気づいたのだ。


――雨が降った?

 砂漠のこの付近で雨が降るのは珍しい。


 感慨にふける間もなく、そこへ三人の男たちが立ちはだかる。

「命が惜しければ、金を出せ」

 男たちは武器を見せつけている。強盗のようだ。


 三人の強盗の前に、栗色の髪の青年が歩み出る。

「ねえ? こいつら倒したら、ギャラを奮発してくれる?」

 そうパースを振り返る。


「バカにしやがって!」

 強盗が青年に襲い掛かる。

 青年は強盗の腕をひょいとつかみ、体ごと地面に叩きつけるように投げた。


「僕は強いよ。逃げた方が身のため……あ! そうか、コテンパンにしないとギャラは下がるのか」

 青年は再びパースのほうを振り返る。


 強盗のうち一人は、青年の言葉にパースに襲い掛かってきた。そっちの方が弱く金目の物を持ってると判断したのだろう。

「言っておくが、俺はもっと強いぞ」

 パースは強盗の刃物を取り上げようとしたが、大きな荷物で思うように体が動かなかった。

 強盗の刃物がパースの左手に刺さる……いや、刺さらなかった。


 強盗の刃物は確かにパースの左手に当たっていた。カンという音を立てて跳ね返る。

 強盗はパースが武器を隠し持っていると思ったようだ。

 後ろに回り込み荷物を奪おうとする。

 パースは左手で強盗を弾き飛ばした。魔法だろうか?


 栗色の髪の青年が、パースの前に立ち塞がる。

 魔法で弾き飛ばした強盗がひるんだので、三人目の強盗に対しては青年は自ら攻撃した。

 鳩尾に拳を叩き込む。

 意識を失った強盗に回復魔法を施し、放り投げた。


「ほら、一人は気絶したよ。つれて逃げた方がいいんじゃない?」

 青年が言うや、強盗二人は気絶した一人を抱えるようにして逃げて行った。



「よくやった、シヴァ」

 と、パースが青年に笑いかける。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。