表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼神王覚醒  作者: 森豆太郎
67/109

第67話 ◇棚卸◇ 01/06

◇棚卸◇ 01/06


 今朝も香炉に線香を焚いて骨壺に手を合わせてからリビングでコーヒーを飲んで、乾燥まで終わった洗濯機から緑川さんのハンカチを取り出して紙袋に包んでから執務室に【瞬間移動】した。


 「おはよう秘書官。何か報告は?」


 「特にありません。」


 「わかった。食堂でモーニングセットを食べてから戻るので、よろしく頼む。」


 と言ってから緑川さんのデスクにハンカチの入った紙袋を置いて食堂に向かった。


 「おばちゃん。おはよう。アイスコーヒーでモーニングセットのA頂戴。」


 ちなみにAセットは、ドリンク、厚切りトースト2枚にバター+いちごジャム、スクランブルエッグ、ウィンナ3本で、Bセットは、ドリンク、パンケーキ2枚にはちみつ+バター、スクランブルエッグ、ウィンナ3本、Cセットは、おかゆかご飯、日替わり副菜、みそ汁、納豆、焼き魚になっている。


 「ハーイ。お待ちどうさん。」


 「ありがとう。」


 とプレートを受取って、食べ終わったタイミングで、昨日の子供たちが元気よく食堂に入って来た。


 「あっ、昨日の人だ。」


 「「「「「「おはようございまーす。」」」」」」


 「おはよう。良く寝れたみたいでよかった。たくさん食べると良いよ。」


 「そんなに一杯食べちゃったら太っちゃう。」


 「大丈夫だ。ここには隊員が使う訓練施設があるから、そこで体を思いっきり動かせば問題ないぞ。」


 「疲れて、汗かくのやだー。」


 「まあ好きにしたら良いよ。それじゃ。」


 食器を返却口に返して執務室に戻ることにした。

 緑川さんは、午前中が訓練をしているので、俺は黒ちゃんの所に顔を出すことにした。


 「少し、原宿避難所に顔を出してから戻ってくる。」


 と秘書官に伝えて早速、原宿避難所の22W58S13R5《住宅エリア22の西58南13ルーム5》に【瞬間移動】した。


 「コンコン、早矢刺です。」


 「はーい。」


 とドアが開いて西原さんが顔を出した。


 「黒咲居ますか?」


 「居ます。今、着替えてるんでちょっと待ってくださいね。」


 「お待たせしました。今日はどうしたんですか?」


 「避難所のネットワークの事で相談したいんだけど、指揮所の方まで来れるかな。」


 「大丈夫です。それじゃ行きますか。」


 「早矢仕さんと、鹿島基地に行ってくるね。」


 「はーい。チュッ」


 まあ新婚さんみたいなもんだからしょうがないか。


 「黒ちゃん。この石は、原宿避難所と鹿島基地を相互に移動できる[転移石]だから、移動の際に使って」

 

 と言って黒ちゃんにさっき作った[転移石]を渡した。


 「使い方は、分かるよね。行きたい場所を意識して念じるだけだから。今日は食堂を意識してくれればよいから。」


 「わかりました。やってみます。」


 次の瞬間には、2人とも食堂に着いていた。


 「こっちに来てくれ。」


 と言って食堂の向かい側のインフラ事業事務所に案内した。


 「ここにあった治療スペースは、病院を持ってきたので、医療・インフラ事業受付事務所と殲滅軍受付事務所に作り替えたんだ。ここにインフラ事業で、働いてくれる人たちが、集まってくるから、既存の名簿と新規の応募者を使って、避難所内のネットワークと通信インフラを早急に立ち上げて欲しいんだ。必要な資材は、この上の消耗品資材保管エリアに集めてあるから使ってくれればよい。もしも足りない物があったら言ってくれれば地上から調達してくるので、言ってくれ。」


 「ちょっと、待ってくださいよ。いきなりそんなことを言われたって俺には、無理ですよ。」


 「なんで、無理と言うんだ?」


 「そりゃネットワークの事は、多少は勉強したんで出来るかもしれませんが、通信インフラって何ですか!!。要は携帯電話みたいなもんでしょ。そんなの分かる訳ないじゃないですか!!」


 「黒咲。俺はお前ひとりで、全てを作り上げろなんて一言も言っていないぞ。名簿に登録されている人と、新しく集まってくる人たちと協力して、適材適所。餅は餅屋に任せて君が、コントロールするだけで良いんだ。

 それらの専門知識を持っている人が、居るかもしれないし、居ないかもしれない。そんな状況で、この避難所内のネットワークと通信インフラ事業を立ち上げを任せられるのは、君しかいないんだ。

 俺も出来る限り協力するから、黒咲も出来る限りで良いからリーダーとしてやってもらえないだろうか。

 頼む。」


 「もう、本当に俺に出来る限りで良いんですね。知りませんよ。」


 「良かった。これが完成したら西原さんといつでも連絡が取れるようになるんだから、頼んだぞ。

 そうだ、避難所内だけだと原宿と鹿島じゃ連絡できないから、別の避難所間でも連絡できるようにしないと駄目だな。早速、一層の消耗品資材保管エリアに行ってみよう。

 済まんが、最初だけ俺と手を繋いでくれ。」


 と二人で手を繋いで、【鬼動】で一層の消耗品資材保管エリアに転移した。


 「ここが、一層の消耗品資材保管エリアだ、仕切りだけはしてあるが、屋根は面倒なんで作らなかった。そうそう、このブレスレットをして、適当な物に触れてブレスレットに収納するというイメージで集中してみてくれ。」


 「それじゃっと。有った有った。でも、これってかなりのハイスペックなゲーミングPCですけど、これでも良いですか?」


 「構わないよ。」


 と言ったら、梱包箱に手を触れてウン。ウーンと唸り始めた。


 「早矢仕さん。何ともなりませんよ。」


 「霊素が使えないからか。!!そうだ。[転移石]だ。黒ちゃんさ、さっき渡した[転移石]を持ってもう一度、試してみてくれるかな。」


 「じゃあ、やってみますよ。・・・・えっ!!」


 パソコンの梱包箱が消えた。


 「エッ。エッ。エェーーー。これって、どうなったんですか?」


 「少し落ち着こうか。今度は[転移石]を持って、ブレスレットに意識を集中すると収められている物のリストが見えるはずだから、リストから選ぶ感じで、元々置いてあった場所に戻すイメージで集中してみてくれるかな。」


 「オーッ。エ!。何で?」


 パソコンの梱包箱が、元の場所に出現した。


 「えーっとねぇ。さっき渡したブレスレットに【簡易無限蔵】と言う異能を付与してあるから、大体でいうと四畳半位までの物なら今、やった動作で、持ち運びが出来るんだ。何か聞きたいことはあるか。」


 「一杯になったらどうなるんですか?」


 「入らなくなるから、適当に中身は整理しといた方が良いだろうな。」


 「人とか入れますか?」


 「人は、生物だから入れることは出来ない。が、死んでいる状態なら入れることもできるようになるな。」


 「死んだものを入れたら腐ったりしますよね。」


 「あー、収納すると時間経過しなくなるから、西原さんに弁当とか作って貰って入れとくと、いつまでも作りたてを食べられるぞ。よかったな。他に何か聞きたいことはあるか。」


 「ここの資材ですけど、在庫管理とかしてますか?」


 「えっ。し・て・な・い・な。」


 「早矢仕さん。こんな状態で放置されてたら、どこに、何があるんだか分からないじゃないですか。それに使い切ってしまったら、在庫が無くなった事すらわかりませんよ。まったく。もう。」


 「そうだな。すまん。」


 「それじゃ。持ち出し放題のままじゃ、不味いんで、一旦、ここの周囲を塀で囲って出入口を一カ所に絞ってパソコン一式を置けるようにテーブルを用意ください。それからここの管理を出来る人間を手配してもらえますか。」


 「おう。分かった。」


 といって、周囲から出入りできないように壁をぐるりと作り出して戻って来たら。


 「壁が終わったら、テープに印刷できるプリンタと専用テープにバーコードリーダー3台、出来たら在庫管理ソフトも用意してもらえますか。」


 なんか急に人使いが荒くなってないか?俺、司令だよ。


 「それなら、ごっそり持ってきた中にあると思うから探してみる。」


 黒ちゃんエンジン全開、フルスロットル状態に移行しちゃった。

 出来ることをやらないと約束破りになるからさっさと目的の物を探すことにした。

 

 昨日、家電量販店から回収してきた中から、お目当てのテープに印刷する専用プリンタと専用テープにバーコードリーダーを見つけた。

テーブルも見つけたので、黒ちゃんが居る出入口で、【無限蔵】からテーブルなど一式を取り出して設置していると、


 「早矢仕さん。パソコンで在庫管理しますから、ここに電源を引いてもらえますか。」


 地面に座って胡坐の上にノートパソコンを置いて作業をしながら、次の指令が飛んできた。


 「AC100だけで良いかな。」


 「AC100で大丈夫です。それからマルチタップとUSB用電源もあったらお願いします。」


 発電所から住宅エリアに引いた電源から分岐させて電源を確保して、使えるようにしてから、もう一度、家電量販店エリアまで行ってマルチタップとUSB用電源を確保してきて、テーブルに並べた。

 テーブルの上には、ノートパソコンが3台セットされておりいつの間にか、HUB経由で3台のパソコンとレーザープリンタが繋がっているようだった。ノートパソコンには、1台がテープ用専用プリンタとバーコードリーダーが接続されており、残りの2台にはバーコードリーダーが繋がっていた。


 「早矢仕さん。人の手配ってどのくらいで出来ますか?とりあえず、ここにあるモノを洗い出さないといけないんで、とにかく人が欲しいです。」


 「わかった。手の空いてる奴を集めてくるんで、待っててくれ。」


 と言われて住宅エリアの方に歩いていると、6人組を見つけた。


 「おーい。」


 と声を掛けたら6人とも走って来た。元気が良いな。


 「早矢仕さん。おはようございます。どうしたんですか?」


 「匠君たちの力を借りたい。アルバイトしないか。」


 「何のアルバイトですか?」


 「この先に電化製品を集めてある場所があるんだが、これから在庫の棚卸をしないといけないんで、リスト作成の手伝いから頼みたい。」


 「いいですよ。どうせ暇して散歩してただけだから。なぁみんな。」


 「「「「「うん。」」」」」


 「それじゃ。ついてきてくれ。」


 「「「「「「はーい。」」」」」」


 「黒咲君。手伝いを連れて来たよ。手順を教えてくれ。」


 と頼むと、子供たちにノートパソコンを手渡して、テキパキと手順を説明して送り出していた。


 「それじゃあ俺は地上から使えそうなものを回収してくるから、後のことはよろしく頼む。」


 と伝えて一度、秘書官室に戻って地上で回収作業をしてくると伝えて東京駅中央口に【瞬間移動】した。

 ここへは、企業が使っている内線電話の機能が避難所で使えないか確認しに来たので、手近な新しめのビルから見てみることにした。

 最近は、スマホを内線電話/外線電話に利用できるようになっているらしい。というのは、以前若森病院長の病院の内線について聞いた時に教えてもらっていたのだ。


 ビルに入っていくと早速、悪魔犬(ヘルハウンド)が現れたので、腰の大包平を引き抜きながら【瞬間移動】して首をはねてやったので、応援は呼べていないはずだ。


 構内交換機の設置場所が、ビルが大きすぎて全く分からない。幸い電気もついているので、内線電話を見つければ、何とかなるかもしれないと思い店や事務所を探して回ったが、スマホを使っているなら肌身離さず持ち歩いているのか、見当たらない。


 仕方がないので、あてずっぽうに探そうとしていたら、天井近くにアンテナのような機械を発見した。

 機械に繋がっている配線を辿っていくと、EPSと書かれた扉の中に入っているようだ。


 早速、キーの部分に合うように取り外しハンドルを【金属変成】で作って、開錠して中を覗いたら、アンテナ線らしきものが、天井部分のコンクリートを打ち抜いた穴を通って上階に向かっていることが、確認できたので、10階までエレベータで移動して同じ位置にアンテナとEPSと書かれた扉を確認したので、同じように開錠してみると、まだ、上階に向かっていた、


 今度は、最上階37階までエレベータで昇って確認したのだが、まだ上階に向かって線が伸びていたので、非常口を探して昇って行くと屋上に出たので、EPSの最上部に当たる機械室らしき部屋の金属扉を開けようとしたが、鍵がかかっていて明かないので、鍵の部分を【金属変成】で抜き出してロックを解除してみると、下階から来ている線がたくさん繋がっている交換機らしきものを発見した。


 機械の知識もないので、交換機らしきものの外郭をよく探すと○○内線交換機と書かれた金属板を見つけることが出来たので、信号線を全て外して、電源ケーブル等を忘れないように一式を【無限蔵】に回収した。


 同じような機械室が、もう一つ見つかったので、同じように鍵を破壊して中を見たら交換機があったので、こちらも回収した。


 後は各階に設置されたアンテナ機と配線の回収が無事に終わったので、撤収することにした。


 回収した交換機とアンテナを黒ちゃんに渡して検討してもらうしかない。

 そろそろ腹も減って来たので、基地に帰ろう。

この小説を見つけ出して読んでいただけた皆様、ありがとうございます。

ブックマーク登録や★★★★★をお待ちしております。

ご意見、ご感想や誤字報告等もよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ