第45話 ◇殲滅軍結成◇ 12/25~
殲滅軍編成に当たり部隊に入れて欲しいキャラクターが居ましたら名前や職種など感想欄からご連絡ください。
8/27に第43話 ◇鹿島基地◇ 12/07~の本文修正に伴い後書きの鹿島基地の概略図を修正しております。
◇殲滅軍結成◇12/25~
未だに博子からの【念話】は来ないし、こちらからの【念話】も届かない。
今日も、パソコンから携帯のアドレス宛にメールを送った。
パソコンを使ったついでで、富士山周辺で生きているライブカメラの映像を確認してみたが、山梨と静岡は、溢れかえった魑魅魍魎共に占領されていて、人の姿を見ることは出来なかった。
ネットで情報を探していると、昨日のうちに渋谷や新宿にまで、侵略されており途中の厚木、八王子、府中、町田、調布、川崎などの町も惨憺たる状態らしい。
西の方を確認してみると、甲府、掛川、韮崎、浜松、諏訪、豊川がやはり侵略されているが、南北にはあまり進んでいないようだ。
南は海で北には南アルプスや秩父があるとはいえ、一部地域だけ侵攻速度が突出して速すぎる。何故だ?
日本地図を出して侵略された街をプロットしてみる。
そうか!!東名と中央の高速道路だ。
奴らは、高速道路を使って侵攻速度を上げているんだ。
そうなると、高速道路が奴らの移動メインルートになるという事になる。
次から次へと富士山の隔離エリアから湧き出てくるんで、先頭集団をいくら叩いても、切りがないし、じり貧なのが分かっているので、まずは元を叩くためにも外に出して数を減らさないとどうしようもないから、暫くはこのまま放置するしかない。
一体、奴らが、どの程度まで数を増やしているのか想像もつかないが、改めて【思念伝達】を日本国中に飛ばした。
「この言葉を聞いているあなたに最後のお知らせです。
昨日の”大災厄”から1日経ちました。
現在の状況は、富士山からあふれ出した魑魅魍魎共が、第一第二東名高速、中央高速を利用して東西各地に広がって被害が拡大中です。
関東方面は、新宿や渋谷を始めとして被害地域が急拡大中で、この後も高速道路沿いを中心に被害が北上していくでしょう。
関西方面も今日中に名古屋、京都、大阪まで被害地域が拡大する可能性が高いです。
危険ですので、その地域や高速道路沿いから大至急離れてください。
魑魅魍魎は、普通の人間が見ることが出来ないので、皆さんには、いきなり人が死んだり建物が壊れるように見えるはずです。
以前、夢の中で説明しましたが私は、この声が届いている善良な心の人々を魑魅魍魎から守るための避難所を準備しています。
今すぐ近くにある避難所入口から避難所に避難してください。
残念ですが、この声が聞こえていない人は、避難所に入れません。
この声に従って避難するのも、しないのも、すべてはあなた次第です。
避難所入口に入ったら、以降は案内表示に従って粛々と避難住宅に入ってください。
本日以降は、地上から魑魅魍魎を殲滅して安全になるまで避難所から地上へ戻れません。
もう一度、言います。
あなたの命に危険が迫っています。
今すぐ、最寄りの避難所入口から避難所に避難してください。
地上に残るという方は、出来る限り高速道路沿いから離れて、持てるだけの食料を持って頑丈な建物や隔離された地下に逃げてください。
私は、避難所運営者兼魑魅魍魎殲滅軍司令 早矢仕です。」
次は現在、避難所に入っている人に向けて【思念伝達】です。
「おはようございます。
避難所運営の 早矢仕です。
避難所で生活している皆さんへ連絡です。
昨日の地震ですが、以前からお知らせしていた”大災厄”に付随して発生したものです。
現在、富士山から溢れ出した魑魅魍魎が、人が殺したり建物を壊すなど、暴れまわっています。
今朝の侵略範囲ですが、富士山を中心に関東方面は、渋谷や新宿に到達し関西方面も今日中に名古屋、京都、大阪まで被害が拡大する可能性が高いと思われ、途中の町でもかなりの被害が出ている模様です。
先ほど、地上に残っている善良な人たちに最後の避難勧告を出しましたが、皆さんの安全を守るため、魑魅魍魎共を殲滅して地上が安全に戻るまで、避難所から地上へ戻ることは、控えていただきます。
一刻も早く地上に戻るには、地上を徘徊する魑魅魍魎共を殲滅するしかありません。
そのための武器も装備も用意してあります。
地上を取り戻すために戦う意思をお持ちの方は、是非、武器を取って一緒に戦ってください。
武器を持てない方たちには、農業生産などの生産活動にご協力ください。
この”大災厄”から地上を取り戻すために力を合わせましょう。
ご協力いただける方は、最寄りの避難所スタッフに申し出てください。
改めてお願いです。
新通貨の準備が整いましたので、ご協力いただいた方には、その内容に見合った給料を新通貨でお支払いいたします。
避難所内では、最低限の衣食住は保証しますが、それ以外は避難所運営継続の為に労働力を提供していただく必要がありますので、ご了承ください。」
昨日からWi-Fi環境を解放したことで、【思念伝達】で聞く情報だけでなく、自分たちで直接、地上の情報を見ることが出来るようになったことで、理解が一層進んだようだ。
中でもセンセーショナルだったのが、渋谷のスクランブル交差点を映しているライブカメラに、魑魅魍魎に人が襲われている様子が映ってから、各地のライブカメラで地上の様子を確認するのが、避難所の流行となった。
携帯は使えないが、メールが使えるようになったので、地上の人間と連絡が取れた人から、
「地上に残っている”家族を””知人を”ここに避難させたい」
という要望が大量に寄せられたが、
「避難対象の善良な人であれば、声の誘導に従えば避難可能である。
声が聞こえていない人たちは、他人に悪意を持ち魑魅魍魎と同じ瘴気を出している人間は、避難所全体を危険にさらすので、避難所に入れることは出来ない。」
と正直に説明している。
中には、お金を払うとか、何でもするという人もいたが、すべてお断りしている。
エレベータホールで騒ぎが起きているというので、様子を見に行くと、怪我の治療を受けている人、血まみれの亡骸に縋りついて泣いている人、唯々泣き叫んでいる人、呆然と立ち尽くしている人、新たにエレベーターで降りてくる人など、今日、新しく避難してきた人たちを取り囲んで、必死に地上の様子を聞こうという住民が騒いでいるところだった。
そんな中、小鬼を捕まえて責任者に会いたいという男性3名が現れた。
小鬼によると
「殲滅軍に入りたいので、責任者に取り次いでほしい。」
という事なので、集会所に連れてくるよう小鬼に【念話】で指示を出して、集会所で待つことにした。
暫くすると、小鬼に連れられて3人の男たちが入って来た。
「ここの責任者に会いたいのだが」
と一番年長らしい男が、話しかけてきた。
服の一部が血で汚れているから、今日、新たに避難してきた人たちなんだろう。
「私が避難所を運営している早矢仕です。
殲滅軍に興味があると小鬼より聞いておりますが、間違いありませんか?」
「私は、斧寺といいます。
こちらは、江野本さんと仁紫蔭さんです。
私たち3人は、殲滅軍とやらに入って地上の奴らを皆殺しにしたい。
奴らに仕返しする方法があるならどんな手段を使っててもぶち殺してやりたいんです。
私たち3人は、大切な家族を目の前で無残に殺されたんです。
そのためならどんなことでも、やって見せます。
地上の奴らをこの手で、滅ぼさせてください。」
「わかりました。
殲滅軍で働いていただく方には、基地に移動していただき、適正の検査と訓練をしていただくことになりますが、いつから移動できますか?」
「私たち3人だったら、今すぐにでも移動できます。
今は身内も居なくなり、財産と呼べるようなものもありませんから、この体一つで移動できます。」
「他にも希望者を集めるので、暫くここで休んでいてください。」
と話して全避難所に対して【思念伝達】を飛ばすことにした。
「全避難所に向けた連絡です。
今朝の連絡でもお知らせしましたが、地上奪還の為に魑魅魍魎殲滅軍として一緒に戦う仲間が必要です。
殲滅軍に参加するための具体的な手順についてお知らせします。
最初に各避難所の住宅エリア22の西60南1”22W60S1”にある集会所に集まってください。
その後、殲滅軍専用基地である鹿島基地へ移動していただきます。
基地では、希望を基に適正検査と訓練を実施して戦闘可能なレベルになった隊員から部隊を組んでいきます。
戦うための武器として各種刀剣、拳銃、小銃、機関銃から戦車を始めとした各種戦闘車両にヘリコプターまで様々な用意があります。
隊員として正式採用されると、家族構成を考慮した専用住宅が支給され家族を呼び寄せることが出来て、すべての衣食住サービスが無料で提供され、給料が支払われます。
詳細については、正式隊員として契約する前に説明がありますので、その場でご確認ください。
農業などの生産従事希望の方にお知らせします。
地上が取り戻せるまでの間、それぞれの避難所で生活する必要があるので、避難所内のインフラ整備や農業を始めとして様々な生産活動が必要となります。
戦闘が出来ないとしても、生産活動は避難所維持の為に大変重要な仕事になります。
生産活動に参加する方にお願いです。
明日15時に各避難所の住宅エリア22の西60北1”22W60N1”にある集会所に集まってください。
希望者の能力に応じて、避難所維持活動に参加していただきます。
当然ですが、仕事をしていただいた方には、給料が支払われますので、避難所生活に活用してください。
尚、殲滅軍も避難所維持活動は強制ではありませんから、どちらにも参加しないという選択も可能ですが、最低限の衣食住しか支給されません。
働かざるもの食うべからずと言うことで、ご理解ください。」
次話 ◇誰も居ない◇12/29~
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