第41話 ◇避難する人たち◇ 12/01~
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◇避難する人たち◇ 12/01~
あれから3か月程かけて、順調に避難所の建設も進み、いつでも受け入れ可能な状態までやっと漕ぎ着けた。
まず最初に神族の末裔である皇族の方々には、無条件で、特別避難所へ入るための【加護(王)】を付けさせていただいた。
周りでお世話をしている人間にも良き人が居たので一緒に【加護(王)】を付与したので、問題ないだろう。
日本の政治家を視てみたが、国民の為に尽力するのではなく、我欲で瘴気まみれになっている、利己的な人間ばかりだった。
政治屋と言われる所以が、如実に見えてしまった。
極々、少数だが地方に瘴気がない政治家がいたので【加護(天)】を付与した。
日本を動かしていると言われている官僚などの公務員や会社経営者・役員たちだが、こいつらもダメだった。
選民意識が高く他人を見下し権力をかさに着て楽しようと瘴気まみれな者ばかりで、極々一部の人間にしか【加護(天)】を付与しなかった。
子供たちでさえ昔と違って仲間と無邪気に遊んでいる者が少なくなっており他人を蹴落とそうとする意識が垣間見られるのが、悲しい現実であるが、子は宝と言うし瘴気の薄い子供なら矯正可能と割り切って【加護(天)】を付与した。
労働者層については、抑圧されて生きていくことが、大変な状況だが、諦めきってマグロが生きるために泳ぐのと同じように、仕事をしている人々は、意外と割り切っていて利己的な理由で他人に害意を持っている人が少なかったので、当然【加護(天)】を付与した。
避難所の安全を守ってもらいたい警察官たちが、大問題だった。
特に交通取締り業務を行っている警察官が、瘴気まみれで酷すぎる。
交通安全の為ではなく出世の為に少しでも効率よく行って取締り点数を上げたい。
という利己的な警察官ばかりなのだ。
酷い瘴気まみれな者は、取締り点数を上げたいがために、違反するまで待ち伏せして取締まろうという卑劣な考えの者まで居たのだ。
本来なら大災厄で活躍してもらいたかった警察組織関係者だが、すべてそのまま地上に放置することとした。
割り切って家族まで除外した。
警察関係者を入れない代わりとして、避難民の中から自警団的な組織を作ろうと思っている。
自衛官については、国や国民を守ろうとする意識が高くとても素晴らしい隊員が多数存在しているが、悪意を持っている人間も日本国民と考えてしまうため、どうするか、保留とした。
医療関係者について確認したところ、心から献身的に働いている人もいれば、金銭欲・名誉欲まみれの人もいることが分かったので、慎重に選別して【加護(天)】を付与した。
11月から日本各地の中継所・避難所を拠点に進めてきた【加護(天)】の付与作業が、やっと完了したので、明日の0時から【思念伝達】で避難誘導を開始する。
◇避難開始(1)◇ 12/02~
まず最優先で避難させるべき地域は、”大災厄”の被害を一番最初に受ける富士山周辺の住民だろうという事で、山梨県、静岡県、長野県、神奈川県、東京都、埼玉県、群馬県、愛知県、岐阜県を最優先にするべきだろうと「いう事で、今日は日曜だから家に居る人間が多いだろうとタグ付けした人々に向けて0時から【思念伝達】で、
「この言葉は、聞こえているあなたに向けた重要なお知らせです。
これは夢であって夢ではありません。
この年末か年始に人間を敵視する魑魅魍魎と呼ばれる者たちが、地上に溢れ出す”大災厄”と呼ばれる現象が起こります。
”大災厄”が起こり魑魅魍魎が地上に出てきても、普通の人間には、見ることが出来ないので、いきなり人が死んだり建物が壊れるように見える現象が、富士山周辺の地域から日本全国・世界に急拡大します。
私は、この声が届いている善良な心の人々を魑魅魍魎から守るための避難所を準備してきました。
この年末年始が危険な状況なので、遅くとも年明けまでに近くにある避難所入り口から避難を開始してください。
避難所内では、現在のお金などは通用しないので、出来るだけ保存可能な食料と身の回りの物を持って避難を開始してください。
少しでもパニックを防止する為に、避難することや避難ルートを親兄弟であっても他言はしないでください。
残念ですが、この声が届いていない人は、避難所に入れません。
本日より全国の避難所入口を解放します。
この声に従って避難するのも、しないのも、すべてはあなた次第です。
避難所入口に入ったら、以降は案内表示に従って粛々と避難住宅に入ってください。
基本的に避難所から地上へ戻れませんが、やむを得ない事情がある場合は、個別に地上へ送りますので、私の仲間に申し出てください。」
と避難するよう誘導を開始した。
朝になり博子が[ハウス]にやってきた。
何かと思えば、
「今朝、兄が避難しろという変な夢を見たと言ってたけど、何かした?」
と聞かれたので、昨晩から”大災厄”で命の危険がある富士山周辺の都県に【思念伝達】を送り始めたことを説明した。
良い機会なので、実家の両親にもそろそろ避難する決断をして欲しいので、一度話に戻ってみて欲しいとお願いした。
「ご両親には、1月早々、早ければこの年末にも”大災厄”が起こる気配がしているので、博子の家族には、何としても避難して欲しいので、何とか避難所に来るよう説得して欲しい。
そのために、実家近くの神社に中継所を作ってあるから、会いに行くなら吉備津避難所経由で兵庫中継所から最寄りの神社に出られる。」
と説明して説得を頼んだら、すぐに行くと言うので、往復分の[転移石]を渡してから自転車で連絡回廊用エレベータホールに向かった。
エレベーターホールから連絡用回廊のフロアに昇って吉備津避難所行の連絡回廊に入るのを見送った。
後は博子の帰りを待つだけなので、自転車を持って[ハウス]まで【瞬間移動】して帰ってきた。
博子は、夜遅くまに帰ってきたが、今日は、このままアパートに帰ると【念話】が届いた。
夜中の【思念伝達】から徐々に、少しずつ避難所に人々が避難してきたので、家族構成に合わせて、住宅エリア1から順番に収容している。
特に混乱は起きておらず、少数から地上に戻りたいと申告があったので、送り返した。
男女とも温泉施設が人気と今回の対象だった原宿、熱田各地の担当者から【念話】が届いている。
◇避難開始(2)◇ 12/03~
今晩から徐々に避難誘導の【思念伝達】の範囲を広げていく事にしたので、
山梨県、静岡県、長野県、神奈川県、東京都、埼玉県、群馬県、愛知県、岐阜県に続いて
千葉県、茨城県、栃木県、福島県、新潟県、富山県、石川県、福井県、滋賀県、三重県も【思念伝達】範囲に加えたので、伊勢避難所にも避難する人が入ることだろう。
避難開始2日目にもなると、偶々神域の避難用出入口に人が消えるところを見られたために”神隠し”とか”人食い森”などの騒ぎになりTV放送局やネット放送局にYoucubuerが、騒ぎ立て始め警察が整理に出ている。
流れてくる情報には、”避難しろというメッセージが聞こえる。”という集団幻聴が発生しているという情報もあったが、無視することにした。
◇避難開始(3)◇ 12/04~
避難開始3日目には、神隠し騒ぎが更に大きくなってしまい避難に使えなくなった避難用出入口が出てきてしまったので、暫くの間、その出入口の使用を、控えて鎮静化を待つこととして他の出入口へ誘導するようにした。
避難地域も拡大して宮城県、山形県、京都府、大阪府、奈良県、和歌山県、兵庫県、香川県、徳島県に【思念伝達】で避難誘導を行った。
兵庫県も避難誘導したことにより博子の両親も【思念伝達】を受取ったようだが、博子からの【念話】によると避難しないという意思が強いようで、今晩も仕事終わりに実家へ向かうという事だった。
なんで、避難することを嫌がっているのだろうか?
博子の家の話なので、早く結論が出ることを待つしかない。
TV放送局やネット放送局にYoucubuerが、”避難しろというメッセージ”について、飛びついてネタにし始めた。
◇避難開始(4)◇ 12/05~
避難開始4日目、避難地域の拡大だ。
これで、札幌避難所にも避難した人々が集まるはずだ。
岩手県、秋田県、青森県、北海道、岡山県、鳥取県、島根県、広島県、山口県、愛媛県、高知県まで【思念伝達】の範囲を広めたが、なにやら雲行きが怪しくなってきた。
富士山監視の為に富士山周辺150の浅間神社に派遣している監視部隊から
「山頂火口、大沢崩れ、須走、宝永火口等の複数個所から瘴気が漏れ出している。」
と報告が上がって来た。
どうやら、時間もあまり残っていないようなので、全体の避難に影響が出ないように都市部から離れた場所にある、避難用出入口に煩い連中が集まるように情報を流して目の前でデモンストレーションを行ったお陰で、他の避難用出入口が取材と称した邪魔をされなくなったので、致し方ないと割り切った。
現在の避難用出入口は、入ることはできるが出られないように制限している一方通行なので、取材に来た人間が試したら偶々、【加護(天)】付きで、避難対象だったために、そのまま消えてしまうという騒ぎも起こっているが、知ったことではない。
年末を待たずに少しでも早く【加護(天)】を付けた人を避難所へ集めるために、【思念伝達】を飛ばしているが、避難は強制するものでは無く、各自の意思で避難する/しないを判断させているので、【思念伝達】を聞いても避難しない人間は、当然ながら存在する。
避難所では、現在、避難している善良な避難民から発する霊素が、少しずつ避難所内に循環するようになり清涼な気配が満ち始めている。
それに反して、地上では魑魅魍魎が発する瘴気に影響を受けたのか、残した人間の悪感情からも瘴気が、漏れ出すようになってきたので、どんよりとした気配が漂い始めた。
最初は、非道だと思ったが、割り切って神域に入れなくて本当に良かった。
各地の避難所には、住居用として1LDK,2LDK,3LDKの家があり、それぞれが長屋式になっている。
基本的に単身者が1LDKに入るが、男女で分けていないので、カップルとなった場合には、広い間取りの住宅に引っ越しも出来るように考えている。
TV放送局やネット放送局にYoucubuerで感の良い人間が居るところでは、それまでネタにしていた”避難しろというメッセージ”と神隠しや人食い森に関連付けて発信するところが、出て来た。
◇避難開始(5)◇ 12/06~
避難開始5日目、残った地域へ避難誘導の開始だ。
福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県まで【思念伝達】の範囲を広めた。
徐々に霧島避難所に避難した人々が集まってきているが、かなりの人数が各地の避難所に集まって来たので、物資が足りなくなりそうだと複数拠点から報告が上がって来ているので、”大災厄”まで猶予が無くなってきたので、避難所の設備や必要となる物品については、気にせずに集めることにしたので、人の失踪と共に様々な物品が突然消え去ることが地上では大騒ぎになりつつある。
TV放送局やネット放送局にYoucubuer達がこぞって、”避難者たちが消えている。”と情報を流し始めた。
声が聞こえる人間と聞こえない人間が居る。声が聞こえない人間は、避難できない。日本に敵対しているC国人やK国人には一切聞こえていない。どうやら黒い噂の有る政治家たちにも聞こえていないらしい。悪意ある警察官にも聞こえないらしい。神社に100万円以上のお賽銭を入れると聞こえるようになる。300万円の壺を買うと聞こえるようになるらしく、どこぞの社長が家族分を買い集めていた。とか、ネット上では、まことしやかな噂話が花開いている。
次話 ◇画像情報◇ 2019/01/11 ~ 2019/12/01
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