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70 面倒な事は避けよう

次の朝、俺たちは荷物をまとめて早々と村を出る準備をしていた。


「もう少しゆっくりとして行っても構わないのだが」

族長が俺たちを引き止めるが。

「悪いなこれ以上留まる理由も無い。それに長居しすぎた」

俺はそう言って荷物をアイテムボックスに入れた。荷物のほとんだは食料と水だ。


「じゃあな」

俺の言葉でリリアナ達は馬に乗った。エリカとソニアが一緒に馬に乗っている。年下の二人を一緒にして馬の負担を軽くしているのだ。

「達者でな」

見送りは族長だけだ。昨日は色々とあって疲れて獣人達は夢の中だ。




俺は獣人たちが見えなくなると俺はすぐに猫の姿になった。

「本当に猫になのね」

ソニアが目を丸くして驚くが、俺が猫だということはリリアナたちから説明があったのだろう。驚き度は低かった。騒がれるよりはましか。

「行くぞ。馬を飛ばせ」

俺はソニアの反応は無視して指示を飛ばした。馬が走ると同時に俺も走るが、二人分乗せているからだろ馬のスピードが落ちている。しっかりと休憩をさせないと馬がダメになるかもしれないな。最悪ダメになっても俺の能力で治せば何とかなるかな。


「馬と同じスピードで走る猫ってすごいわね」

ソニアが感心したように喋る。馬の上で喋るなんて舌を噛むぞ。

「ん~~~」

そして俺が心配した通りやっぱり舌を噛んだ。

「ひたい」

「馬を走らせているときはなるべく喋らないで。舌を噛みます」

「先に言ってよ。エリカちゃん」

「知っているかと思って」

「自分が走らせている時は走っていても噛まないんだけどね」

このまま話させていたらまた噛むな。大人しく馬に走らせることに集中することは出来ないのか?


「お前らお喋りはそこまでにしとけ、舌をまた噛むぞ。それっと黙って馬を走らせるのに集中しろ。落馬したら死ぬぞ」

俺の強い口調にムッとした表情をするソニア。だがそこですぐにニンマリと笑い、言い返してくる。

「馬に乗れないのに偉そうに」

…何で知ってるんだ。リリアナ達が喋ったな。たく余計なことを。

「確かに乗れないが、乗る必要も無いかな」

「負け惜しみだ」

そう言って笑うソニアを見て馬から落としてやろうかと思ったが、時間が勿体無いしそれに面倒だからやめておいた。




「やっと街に着いた。これで休憩できる」

ソニアの発言を聞いて俺は否定する。

「街に入らないぞ」

「「「え?」」」

三者が一斉に声を上げた。

馬のスピードがゆっくりと落ちて話せるようになった。

「街で休憩を取らないの?」

「ああ、これ以上面倒事は御免だからな」

俺の回答に困惑しながら右手を上げてエリカが発言する。

「それって街に入ると面倒事があると思ってるんですか、マスターは」

「ああ」

俺が寝る前に考えた面倒事を避ける方法。それは面倒事が待っているである場所に行かないことだ。と言う事で街に入らない。これ一択だ。



「だからあんなに食料と水を」

納得したように呟きを入れるリリアナ。まあその通りだな。


「でも宿で馬を休ませなけばその内に怪我しますよ」

「馬は俺の能力で治せば良い。それに間に合わなくなるぞ」

俺のその言葉を笑ってリリアナは否定する。

「このまま行けば間に合うわよ」

「このまま行けばな。だけど厄介事に巻き込まれて遅れるかも知れないぞ」

俺の言葉を鼻で笑ってリリアナは馬鹿にしたように言った。

「そう毎度毎度留まる街で厄介事に巻き込まれるとはー」

俺の発言を遮った。

「巻き込まれないと言えるか?世の中絶対は無いんだぞ。こんな時だからこそ厄介事が降ってくるかもしれないぞ」

俺の真剣な言葉を聞いてそれ以上リリアナは反論しなかった。


俺たちは町の周りを通ってエルフの国に向かった事になった。



俺たちは町に沿って行きその先は森になっていた。

「ここで野宿する」

俺はそう言ってアイテムボックスから野宿に必要なものをだした。

「見張りは立てる必要は無いから、お前ら寝ても大丈夫だ。馬はそこの木にしっかりと繋いでおけよ」

俺はそう言って干物をバリバリと食べて、草むらに入って人の姿になって服を着た。猫の姿だと食事は少なく済んで楽だな。俺は草むらから出ると手を平を出して精霊魔法を使った。


「精霊よ。光を」

俺の目の前に光る玉が現れる。

「本当に精霊魔法を……」

食べていた手を止めて俺の精霊魔法を見入るソニア。やはり精霊魔法のことも話したか。

俺はアイテムボックスから紙を取り出した。


「マスターそれは?」

エリカの問いに俺は

「世界一物騒な武器の設計図」

と答えた。


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