68 眠い物凄く眠い
読者からの質問で
オズニャーが30分でハアハアしていて、ナックは余裕の体力だったのでしょうか
HPの扱いは?
例えばHP10でも10000でも心臓を剣で一突きされたら死ぬの?
HPが高いと何が違うの?
例えば剣装備STR10で鎧無しDEF1000の相手に攻撃当てたらどうなるの?
致命傷?チクッとするだけ?
と言う質問がありましたのでお答えしたいと思います。
HPの中には体力・生命力が入っています。今回オズワルドが三十分で疲れてしまったのは、体力が猫標準で入っていたからです。生命力は全員同じ数値で同じだけの生命力があると思って頂いて大丈夫です。ただし体力は別です。例えば人間の一歩がHP1(人間標準)で表すとすると猫の一歩もHP1(猫標準)で表します。しかし猫が人間になって一歩歩くにはHpが猫標準で1では無く5必要だと考えてください。(この数値は適当です)
主人公の能力の人化は体が人間になるだけでステータスは猫のままです。これによって猫の時より多くの体力を使います。これが疲れた理由です。
次の質問ですが心臓を一突きされればHPがいくらあろうが死にます。
最後の質問ですが切れるか切れないかは剣の性能によります。その後の突き刺した場合は相手のDEFが高いか、自分のSTRが低ければ皮膚を突き刺ししただけでそれ以上刃は進みません。
まだ不明な点がある方は感想欄へお願いします。
「マスター大丈夫ですか?」
俺が奴隷商人を殺してすぐ後にリリアナたちが来ていた。俺がナックと戦い終わるとすぐに木を降りたのだろ。
「大丈夫じゃないな」
「あんたどこをが悪いのよ?」
「どこが悪いんですか?」
二人は慌てた様子で俺にどこが悪いか聞いてくる。
「服がボロボロだ。二着しかないのに。どっかで服の予備を調達しないと」
俺はそう言って自分が着ている執事服を広げて見せた。執事服はあっちこっちが泥だらけで、血で真っ赤に染まっていて剣で刺されたところには大きな穴が空いていた。これじゃあフレッシュで綺麗にしても着れないじゃないか。
「なんです。体が悪いわけでは無いのですか?」
リリアナは安心したようにため息を付いた。
「何だとは何だ。服は俺たちとは違ってほっといても直らないんだぞ。それに体を治す魔法は持っていても服を直す魔法は持っていないんだぞ」
二人は俺の言葉に今度は呆れたため息を付いた。
「心配して損した」
「マスターはマスターでしたね」
「あは♪心配してくれたんだ」
俺の言葉に二人して頷いてくれる。いやーあんなことをしておいて俺は愛されてるな。
「当たり前です。背中から剣が飛び出したんですよ!!」
「そうよ、あなたが死んだら誰が母を治療してくれるのよ」
「……」
世の中そう上手くは行かないようだ。べ、別に期待なんかしてなかったんだからね。俺は誰かに言い訳するようにそう言ってそっと静かに目の汗を拭いた。まあ、好感を持ってもらえるような接し方はしなかったからな。当たり前かな。
「リリ姉?エリカちゃん?」
俺たちのが会話している所に二人を呼ぶ声がする。そこには獣人と一緒にいたエルフがいた。
歳はエリカと同じくらいかな。
「ソニア」
「ソニアちゃん」
ソニアが二人に向かって駆け出して行く、それを受け止めようとする二人。今感動の再会がここに。
「なんでこんな所にいるのよソニア!!」
「ソニアちゃん、村を出る許可を族長の許可は貰ったんですか?貰っていませんよね!!」
ここに?
「それは、あの…」
ここに…
「許可をやっぱり貰ってないんですね!!」
ソニアは視線を逸らして、言葉を濁しながら答える。
「リリ姉たちが心配で……そのいつまでも帰ってこなくて……その心配で」
「はぁ~それでもよ。帰ったら叱ってもらうからね」
自分たちが心配でと言われてそれ以上強く言えなくなってしまったのか言葉に勢いが無くなってしまう。
「そんな~それにエリカちゃんだって正式に許可を貰ってないでしょう」
お返しとばかりにエリカのことを指摘するソニア。
「それは……」
ソニアの指摘で視線を逸らすエリカ。
「ほら、お互い様でしょう。だから叱るのは無しでー」
「そう言えばそうだったわ。二人共一緒に叱って貰うわ」
「「え~!!」」
二人から不満の声が上がる。それでも何だか楽しいそうだった。
「盛り上がってるところ悪いが俺は眠いから先に帰るぞ。お前らも変な奴に目をつけられる前に帰れよ。後はあそこに居る獣人どうにかしとけ」
俺はそれだけ言って獣人の村に戻った。眠くて仕方ないこれは布団にダイブし寝よう。あの設計図は次の日で良いや。眠くて仕方ない。
俺が獣人の村に着くとまだ戦いの爪痕が残っていた。崩れた家や畑などを獣人たちが修復していた。その中の一人が俺に話しかけてきたが俺はそんなことを無視して族長の家に向かった。
中には誰もいなかったけど、昨日と同じように布団が引いたままだった。俺はそのまま布団に倒れて眠りに就いた。お休み。
俺が起きたのはその日の夜だった。俺が起きると族長が微笑んで挨拶をしてくる。愛想が良くなっている一体何があったのだろう?
話は簡単だった。俺が寝たあとリリアナたちが獣人たちを連れて戻ってきたことにより、囚われていた獣人たちが何があったのか村の中で話したのだ。そこで俺が盗賊を殺して、剣に貫かれながらも奴隷商人と戦ったことが伝わったのだ。最後は獣人のために傷つきながらも戦った英雄みたいになった。さらに奴隷商人が乗っていた馬車も一緒に持ち帰り、その中にあったお金をリリアナとエリカで獣人たちに無償で渡した。彼らが払った奴隷代金と言うことで。まあ、金に執着があった訳じゃ無いから別に構わない。それからエリカとリリアナそしてソニアの三人がけが人の治療などを手伝ったと言う事だった。俺の評判もいつの間に良くなったが、エリカたちの評判は俺のより良くなっているという事だった。
「そうか」
俺は族長に貰った飲み物を精霊魔法で冷まして、飲みながら話の顛末を聞いている。
「私かもら礼を言う。ありがとう」
族長はそう言って床に頭をつけて礼を言う。その言葉には感謝の気持ちがいっぱいに詰まっていることが伝わった。
「別に獣人のためにやった訳じゃ無いから気にしなくて良い。礼を言うならエリカたちにしろ。あいつらが獣人のために動いたみたいだからな」
俺はそうぶっきらぼうに答えると冷えた飲み物を一気に体に流し込んだ。それで眠気が一気に飛んで起きたて特有の気だるさが消えた。
「そう言えばその格好どうにかならんかね?」
族長の言葉で自分がどんな格好をしているか思い出した。
「悪いな血まみれのまま寝ちまって」
俺は眠くて綺麗にすることを忘れて寝てしまったのだ。当然布団も汚れていた。
「悪いな布団。今すぐきれいにする。フレッシュ」
俺はフレッシュで布団を綺麗にすると族長の家から外に出た。
「ちょっと川で水浴びしてくる」
フレッシュで綺麗にするのも良いが水で体を洗い流したくなって俺は川に向かって行った。
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