107 家の中で
結構難産だった
「飲みすぎた~頭が。」
昨日、なんかとんでもなく青臭いことを口走ったような気がする。何て言ったんだろう?あたりを見ると暗かった。
「ここはどこだ?」
接触している物を考えると、どうやら布団の中にいるようだが……とかいつの間に猫に戻った?猫に戻っていたのは感覚で分かったが、いつ戻ったのかは検討もつかなかった。
よいしょ、よいしょ。
俺は匍匐前進のように前足を動かして、布団から顔を出した。
「ふう、なんだここは?」
あたりに視線を走らせると隣にリリアナの顔があった。気持ちよさそうに寝ている
「ここはこいつのベットの上か?」
なんでリリアナのベットの上に……。昨日一体何があったんだ?ベットの隣にある床には俺が着ていた服が落ちていた。
俺の頭に一つの考えが駆け抜ける。
俺は咄嗟に自分がリリアナを抱いてしまったことが頭に過ぎった。俺は恐る恐るリリアナに近づき、俺はリリアナにかかってる布団の端を咥えるとゆっくりと剥がしていった。
「ゴクッ」
布団の下はしっかりと服が着せられたリリアナの体が俺の視界に写った。
「ふう~」
俺は安心して額の汗を拭った。
良かった、リリアナの事は抱いてはいなかったんだな。と言うかこの部屋にはエリカも一緒に寝ているんだ、さすがにそんな間違いが起こるなら別の場所で起こるんじゃないのか。俺は冷静になって考えてみた結果、リリアナを抱いたなんてある訳ないと結論付けた。しかし……なんで俺はこいつのベッドで寝ているんだ?
俺は少しの間、考えたが答えが出なかったので俺は本人を起こして聞く事にした。
「リリアナ、悪いが起きてくれないか」
俺はリリアナの体に前足を乗せて体を揺すった。
ユサユサ、ユサユサ。……反応が無い、寝ているようだ。
「起きてくれ、リリアナ」
ユサユサ、ユサユサ。……反応が無い、まだ寝ているよだ。
「起きてよ」
ユサユサ、ユサユサ。……反応が無い、未だに寝ているようだ。
「エリカ、起きてー」
ユサユサ、ユサユサ。……反応がー
「もう少し寝かして、学校は終わったんだから」
反応はあったが、リリアナはそう言ってまた布団の中に潜ってしまった。仕方ない、ベットで一緒に寝ていた謎解きは後々かな。
そう言えばお腹空いた、外に何か狩りに行こう。
俺は二階の廊下の窓から外に出ようと窓から飛び出そうと、窓を開けた。
え?
その瞬間、俺の視界は白一色に覆いつくされた。
リリアナ視点
ん?なんか寒い。あたしはアルに叩き起こされたが、眠かったので寝ようとしたんだけど……。
……なんか寒い?。
布団の中は暖かいのだが、布団から出ている顔が急に寒くなって、とてもじゃ無いけど寝続けることは出来ないに寒くなる。
もう、なんでこんなに寒いのよ!!
あたしは仕方なく、布団から出ると部屋の外から冷気が流れ込んでくることに気づいた。ドアを空けると廊下の窓が空いていて、そこから冷たい風と雪がなだれ込んでいた。
「お姉ちゃん、どうしたの?」
一緒の部屋で寝ていたエリカも起きてきた。あたしがドアを開けた事で、寒さが増したから目を覚ましたのかもしれない。
「起きたのエリカ」
「うん……どうして窓が開いてるの?」
エリかもドアの所から窓が開いている状態を見て驚いていた。
「分からないけど、とりあえず窓を閉めるから手伝って」
「うん」
あたしたちが近づいて窓を閉めようと近づいた。窓は半分近く雪で埋もれていて、雪を退けなければ窓は閉められない状態になっていた。窓から見える外は吹雪いて、雪が廊下に積もって来ていた。
「エリカ、反対側から雪を退けて」
「うん」
「お姉ちゃん!!」
あたしから見て窓を右に向かい合うように移動した途端エリカが鬼気迫ったように叫んだ。
「どうしたの?」
「し、尻尾、アルの!!」
エリカが廊下に流れて混んできた雪を指さしながら叫ぶ。
「??」
指さされた場所を見たが真っ白で尻尾なんて……よく見ると雪の中から白い紐のようなものが出ていることに気づいた。そしてあたしは事の重大さに気づいた。アルが窓を開けて雪が流れ込んできた雪に生き埋めになっているのだ。
アルは一番下に埋まっていてすぐには救い出せない。
「エリカ、お父さんたち起こしに行って!!」
「うん」
駆け足でお父さんを起こしに行っている間に、あたしは雪を退けようと試みた。
「普通に雪を退けるには時間が掛る。精霊よー」
あたしは精霊魔法を唱えようとしたが、一体どのような精霊魔法を使えばいいか分からなかった。精霊魔法で雪を解かしたら、アルの体が濡れてしまう。それでは体温を奪ってしまい、大変なことに。あたしはアルを救い出すために手で雪を退けながら、簡単に雪から出す方法は無いかと思考を巡らせせていた。
「エリー、そこを退け!!」
お父さんが後ろから思いっきり雪の中に手を入れた。
「精霊よ、我が手を熱せよ」
お父さんはそう言うとアルが埋まっている雪にまで、一気に手を進めた。手を温めた事で雪が手の動きを邪魔することが無くなったからだろう。
お父さんはアルの体を雪の中から救い出した。アルは完全に意識を失っているようで、体がだらりと垂れていた
「どれくらい雪の中にいたか分かるか?」
あたしが起こされたのは二十分ぐらい前だから、少なくても三十分未満。
「三十分未満だと思う」
「そうか……息はしている。40度くらいのお湯を用意して」
「うん!!」
あたしは階段を一個飛ばしで階段を転がるように降りると、桶を用意して精霊魔法でお湯を生成していると、二階からお父さんが降りてくる音がする。
「お湯は?」
「準備できてる!!」
お父さんはお湯が入った桶にゆっくりとアルを入れた。
「毛で体温が思ったより下がっていなかったから、命に別状は無いよ。幸運だった」




