表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
反撃の再転移 ー異世界に戻って反撃を執行するー  作者: わさび
第一章 『知らない世界』
9/68

第8話 『歴史のお勉強』

 昨日は、数学の勉強をした。

 はっきり言って、つまらなかった。

 もう知ってる知識どころか、小学校低学年レベルだ。

 高校レベルから大学レベルまで学んできた俺には簡単だった。

 

 だが!歴史と文字は関係ないのだ!

 なぜなら、異世界の歴史や文字だからだ。

 きっと、人魔大戦とか、竜を倒した話とか。

 きっと、男心をくすぶらせるものだろう。

 楽しみだ。ワクワクが止まらないぜ!


 ということだ、1日の始まりだ。

 昨日とその前と同じように、体づくりから魔術練習だ。

 

 今日は、生成魔術をずっとやった。

 俺の、魔力量は少しずつ増えていることがわかる。

 最初の練習をした時は生成魔術を3回使っただけで、魔力を切らしてしまった。


 しかし、今日は5回使うことができた。

 これが成長と言わずなんというのか。

 さらに、威力も上がってる。

 まだまだ、ステークストさんとまではいかないがもとの威力よりは上がってる。


 この成長力はステークストさんも褒めてくれた。

 へへ、自信が出てきた。

 これからも頑張っていきやすぜ。


 一度、召喚魔術もやりたいと言ったが、1級以上の魔術しかないらしく、今の俺の魔力量ではできないそうだ。

 ステークストさんは、できるそうだが。

 なんだかんだ言って、あの人は剣術だけでなく、魔術も凄まじい。

 まだまだ、奥の底を隠していそうだ。


 ちなみに、魔術は級が上がれば上がるほど、消費する魔力も増え、技術も必要となる。

 早い話、質も量もいるってことだ。

 勉強も同じことだね。

 何事も効率良くたくさんやることが大事だ。



ーーー

 

 

 さて、今日の魔術練習報告は以上にして。

 これから、歴史の授業だ。

 どんな人が来るのだろうか。

 やっぱり、大人のお姉さんにきてほしい。

 男の子の夢なんだ。


 俺は、変な期待をしつつ、宿に戻り、勉強の準備をした。

 今、ステークストさんが、先生を呼びに行ってる。

 ステークストさん曰く、少し年上だそうだ。

 これは、きたんじゃないか?

 最高だぜ、ワクワクだ。

 

「おい、連れてきたぞ。入れ」


 俺は、立ち上がって、自分の服装がおかしくないか足元から見る。

 大丈夫だ。

 恥ずかしくない。

 俺の、異世界フォームだ。


 宿の借り部屋に入ってきた。

 オレンジ色の髪色をした女性が。

 否。

 俺と同じくらいか少し下くらいの『女子』が入ってきた。

 見た目は、大学生くらいか。


「どうも、話は、聞いているかと思うけど、一応自己紹介をするね?

 こんにちは!僕の名前はエレナ!

 見ての通り、エルフです。

 今日から、歴史について教えていくからよろしく!」


 そう元気に言った。

 僕っ子だ、、、、

 ありだな。

 普通に可愛い。


 てか、この世界にもエルフというものは存在しているのか。

 あの、触手で絡めとられるような人たち。

 この子も、そんな経験があるのだろうか。

 あるわけないか。

 あれは、エロゲの話だ。


「はい、よろしくお願いします」

「ちょっと、敬語はやめてよ。距離ができるじゃないか!」


 だそうだ。

 今まで知らない土地で知らない人たちと会話をしてきた。

 ここでは、たくさんの人の手を借りて生活をしてきた。

 人に愛想をつかれたら終わりなのだ。

 できるだけ、相手に合わせ、下に出ていた。


 しかし、この人は、やめろという。

 いいのだろうか。

 いいのだろう。

 これも、本人を尊重するためだ。

 もとの世界では敬語なんかあんまり使っていなかったがな。

 

「はい!練習だよ?よろしく!」

「よ、、、よろしく」

「よくできたね」


 ちょっと小馬鹿にされている気がする。

 でも、可愛い。

 この子の動作はなぜか可愛いな。

 

 ぶりっ子ではない。

 天然だ。

 天然でこの明るさだ。

 可愛いに決まってる。


「とくに歴史について教えるけど、なんでも聞いてね!

 でも、剣術は全くわからないから、聞かないでね。

 魔術はそれなりにできるよ。僕は2級水属性魔術師だからね!」


 えっへんと言う感じで言ってきた。

 可愛い。

 癒しだなぁ。

 

 でも、それなら、ステークストさんの方が上だろう。

 しかし、それでもすごいな。

 一般的に王宮の魔術師として働けるのは3級以上だ。

 それをこんな華奢そうな女の子が。

 たいしたもんだね。

 

 てか、エルフだからかな。

 エルフも魔族の類らしいし。

 ちなみに、魔力量が特有の体の形を変えたのが魔族なんだ。

 だから、人族は体は変化してないから魔力量が少ないのがわかるな。


「それはすごいですね」

「ほら、敬語喋ってるよ」

「おっと」

「気をつけてね」


 なぜか怒られた。

 敬語が嫌いなのかな。

 タメ口で喋られるよう心がけよう。


「あ!一応、僕は1200歳くらいだよ。歴史のことはしっかりわかるし、この目で見たものだってあるのさ。長生きしてる分、いろんなことを知ってるから、なんでも相談して」

「ほんと!ありがとう」

「そうそう、いい感じ!楽にいこ!」


 タメ口を使うのにこんなにも神経を使ったことなんてないぞ?

 てか、すごく長生きなんだな。

 ステークストさんの年齢を聞いたらそんなでもない気がするけど、

 それでも、長生きということは変わらない。


 あと、ステークストさんはエレナに年齢をいってないのか。

 いってたら、こんなに自信満々に言わないだろう。

 てか、ステークストさん、『少し』歳上っていってたよな?

 いや、ステークストさんから見たら小さな差なのかな。


「じゃあ、授業を始めるね!」

「はい」

「まず何から知りたい?」


 何が知りたいか?、、、、

 とくにないな。

 今は、魔術のことが頭の中の8割を埋めているから、考えてなかった。

 てっきり、一方的に教えてくれるものだと。


 何にしよう。

 エレナも俺の返答待ちの顔をしている。

 えっと、、、、、、


「では、俺は今魔術に興味を持っているから、魔術の歴史について知りたい、、、かな」

「魔術の話ね?」


 エレナは考えているポーズをとっている。

 かわいい。

 顎に手を当てて上を見ている。

 実にかわいい。


「あ!!そうだ、魔術の起源について知っているかい?」

「いえ、、、、、」

「わかった、魔術の起源から話そうか」


 エレナは思い付いたかのように目をパッチリと開け、

 ニコニコしながら言ってきた。

 なんか、ほんと、、、、かわいいな。

 今日は、かわいいしか言ってない気がする。


「実は魔術ってね、昔のエルフたちが作ったものなんだ」

「へえ」


 初耳だ。そうなのか。

 でも、なんで作ったのか。


「なんで、作ったんだ?」

「それはね、身を守るためなの。もともとエルフが住んでいたところには、魔物がたくさん住んでいて、いつも命の危機におかされていたの。エルフの中には剣士などもいたからなんとかやってたのだけど、それども死者が多く出ていた。だから、剣士をサポートできて、生存率を高められるものがないか色々考えていた。そこでできたのが、魔術なんだ。最初は、治癒魔術しかなかった。ある時、怪我をした剣士を本気で治したかったんだけど、どうにもできなくて、神さまに祈りをするように口に出した。そうしたら、剣士の怪我が治った。こんな言い伝えがあって、これが起源とされてるの。これが起きたのは、5万年ほど前。それより前は、剣士しかいなかったみたいよ?」


 偶然たまたまできたような感じだな。

 でもそうか、魔物がいたということは魔力というものはこの世界に元からあったが、魔術というのは誰も知らなかった。

 詠唱は、変な言葉で普段使わないような言葉だから、神に祈る時くらいしか、たまたまが起きなかったのだろうか。


「それから、その詠唱をすれば、魔術を使えると知っていろんな種族の人間がこぞって使い始めたの。それによって、魔術も日々新しい発見がされて、今のような魔術になったの」

「なるほど」


 ということは、まだ見つかっていない魔術もあるのだろうか。

 今、ある基本の3種の他にも魔術がありそうだ。


「他に知りたいことはあるかい?

 なければ、この世界の最初のことから話すよ?」

「とくにないよ。」

「そう?じゃあ、まず、この世界ができたことについて話すね」


 エレナは教え方がわかりやすく、話し方もうまい。

 さすがは年の功。さすがだ。


「最初は、世界に2人しかいなかったの。のちにその2人は『アダム』と『イブ』がいて、その2人が世界を生み出したの。そこで、人間が生まれ、動物が生まれ、植物が生まれ、大陸ができた。」


 この世界では、キリスト教寄りの考えなんだな。 

 キリスト教もイスラム教も信じていないだが。

 日本人だから、いろいろな宗教を身直に感じているから受け入れられるがね。


「そこで、人間は、土器を作ったり黒曜石で包丁を作ったりして工夫しながら生活していったの」


 ここは、どこの世界でも変わらないな。

 原点はみんな一緒で、そこから派生していったんだな。


「で、その千年後くらいに剣ができて、、、、」



ーーー



 今は、世界ができて、3000年くらいのとこまで教えてもらった。

 とくに深いことは学べなかった。

 しかし、面白いな。

 剣ができたのがあんなに早いなんて。

 

 文明の発展とは面白いものだ。

 この世界では、昔から文字は変わらず文明が進化している。

 ここが、1番興味を持ったとこだ。


 元の世界では何度も言葉を変えていたからな。

 そのため、『インダス文字』とかはまだ翻訳されていないそうだ。

 それとは反対で、言葉が変わらないというのはとても興味深い。


「今日で、わからないところはあった?」

「とくには、、、」

「そう?僕は3日に1度の授業だからまた3日後だね。わからないことがあったら、そこで聞いて」

「はい」


 ということで、今日の授業はここまでだ。

 歴史は、座学がメインだが、あの先生に教えてもらえるのは最高だ。

 かわいいからな。

 また、3日後が楽しみだ。


 明日は、、、、文字か。

 いったいどんな人が来るのだろうか。

面白ければ、ブックマークと評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ