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12_魔獣VSおばあちゃん

 方向転換をしようとしていた竜車の前にたちはだかる魔獣は双頭の狼といった風貌であるが目は血のように赤黒くたてがみは鶏の鶏冠(とさかのようで魔気を帯びた体は紫にひかっていた

 竜車の竜は怯えからか息を殺して動かなくなってしまった


「しょうがないの… ちょっと行ってくる ラスト 梨花ちょっとここでじっとしているのじゃ」


 祖母はそう言うと客車のドアをゆっくりと開き出ていった

 僕らは客車の窓からそれを見守る形となった


「ラミス様加勢いたします」


「うむ あやつはLVも高そうだ 妾の従魔にしてくれようぞ ナベちゃん悪いが少しあやつの気をひいてくれぬかの その間に特権スキル魔王の従属を構築するのじゃ」


「了解でございます」


 そういったナベちゃんは即座に魔獣の右側方に飛び出しムチを鳴らした

 ナベちゃんを目で追っていた魔獣はムチの音を聞き怒りの咆哮をあげた

 そしてその間に祖母は空中に浮かび上がり魔獣へ向かいスキル魔王の従属を発動した


「闇の子である魔獣よ 元魔王ラミスの名において命ずる 我が軍門に下りて忠誠を誓え」


 祖母は魔獣に向けてスキルを放った スキルの光は魔獣をおおい魔気の光がすっと消えたかと思った瞬間魔獣は祖母の方を向き咆哮を放った


「なに 効かぬじゃと ありえん 我が従属魔法が効かぬ魔獣がこの世界に存在するというのか? 従え 従え 従うのじゃ」


 祖母は空中で場所を変えながら従属魔法を乱発することになったが魔獣にそれが効く気配はなかった


「ラミス様!」


 バシッ


 祖母の従属魔法の不発を見たナベちゃんは即座にムチを地面に当てて魔獣の注意を自分に向けた


「ック 止むを得ん!強欲の代償に傲慢の代償に怠惰の代償に憤怒の名において我に楯突く獣に魔王の業火を与えよ・・射抜け炎弾!」


 祖母は自らの頭上に作った無数の炎の玉を魔獣に向け放った

 ナベちゃんのムチに一瞬気をとられていた魔獣は降り注ぐ炎弾に気づくのが少し遅れたため祖母の放った火弾をまともにくらったようだ

 魔獣は初弾を食らった際短く声を発したがその後はこときれてしまったのか動かなくなった

 しばらくして炎弾の巻き上げたほこりが風に取り払われるとボロボロの屍となった魔獣が横たわっていた


「もどらぬか・・・・・・」


 祖母は空中からゆっくりと魔獣のところへ降りるとぼそっと言った

 その後頭上に黒い魔力を球状に打ち上げゆっくりとそれを魔獣へとまとわせた


「せめて 我が懐にて永遠にねむれ」


 祖母は何故かひどく悲しい顔をしながら魔獣に纏わせた球を小さく小さくしていき消滅させた


「ラミス様 これはいったいどういうことでございますの?本来であればこの世界の生物はすべて事切れたあと霧散し輪廻の法則に従うのでは・・・」


 祖母に近づいたナベちゃんは何もなくなった空間をみつめながら腕を組んだ


「それじゃよ ナベちゃん・・・・・・ ミカエルちゃんは妾に新しく立った魔王は輪廻の法則において大罪を犯しておると言っていた

 触鬼を魔獣へと変えることで起きるこの世界の滅びを止めよとも言っておった ゆえに神達は妾達がこの世界へ帰って来るのを許したのだともな」


「ラミス様・・・・・・」


「うむ まぁ遅かれ早かれ新しい魔王とも会う日がくるであろうな さて 魔獣騒ぎも一段落じゃ 帰って美味いものでも食べようぞ カッカッカ」


 ナベちゃんにそう言った祖母は竜車に戻ると僕らの顔を眺めた


「梨花 ラスト だいじょうぶであったか?」


「うん」


 梨花は素直に祖母に返事をしたが

 僕はなにもできない自分の弱さに少しだけ苛立ちながら竜車の窓から外を見た


「さあああて お待ちかねでございますわよー 本日の夕食は触鬼フリーシモのフリーシモステーキでございますわよー おいしいですわよー最高級ですわよー」


 その夜ナベちゃんの家ではステーキのおいしい香りが充満していた


「ナベちゃん これってステーキ? 高いんじゃあ」


 僕はナベちゃんに率直な疑問を投げかける 僕の家ではほとんど出たことのない夢の一品だ


「ほーっほっほっほ ラストちゃんそりゃあもう高いものですのよ この国でも1.2を争うほどの高級食材 めったに口に入るものではございませんのよ」


「僕たちお金持ってないよ」


「ラストちゃん 教えてあげますわ 私達はラミス様といっしょにいるのでございます したがってこの国のお金など無意味に等しくなったのでございます」


「え?どういうこと?」


「すべてのものの価値は労力 材料 時間 などを加味して作られたものの総称であると考えたときに ラミス様にはそのすべてを即座に手に入れることができる方法があるということですわ」


 ナベちゃんはテーブルに食事を置きながら眼鏡を直した


「カッカッカ そういうことじゃ ラスト ばあちゃんに任しておけ ほしいものはないかの なんでも言うが良いぞ」


(ス スゲー ばあちゃん でもばあちゃんといると人生ふみはずしそうだなぁ)





















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