すれ違い
2匹の兎が見つめ合っていた。
散歩していた日本兎のうさくん、もう一方は昨日、外国から来て迷子になったジャージーウーリーのビリーである。
ジャージーウーリーは長めのくせ毛が特徴でとても愛くるしい品種だ。
ビリー(旅行に着いてきたけどまさかご主人が迷子になるとは。 兎好きのご主人の事だ、この兎と会っているかもしれない。 聞いてみよう!)
「ミーの名前は、ビリー! ご主人を見なかったかい?」
うさくん(ご主人のお友達だろうか?)
「ご主人なら家にいると思うよ?」
ビリー「家にいる!? もう帰ったのか!?」
うさくん「5分くらいで着くよ。」
ビリー「まさかここに引っ越しして来たのか!?」
うさくん「この前引っ越して来たばかりだね。」
ビリー(すでに契約済だったのか!)
「あ、案内してくれないだろうか?」
うさくん「良いけど君はご主人に会ってどうするの?」
ビリー「とりあえず、お腹が空いた。」
うさくん(ご主人を食べる気か!?)
「そうなるとここを通す訳にはいかない!」
ビリー「何故だ!?」
うさくん「ご主人は僕にとって大切な人だ!」
ビリー(この兎とご主人の間に何が!?)
「せめて一回だけで良い!」
うさくん(味見!?)
「1回も2回もない!」
ビリー(ご主人は、兎には目がないきっと会ってくれる!)
「ミーは、知っているんだぞ!」
うさくん(家の場所を!?)
「いや、そんなはずはない!」
こうして、2匹は日が空が迎えに来るまで睨み合っていた。




