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よもやまストーリー  作者: 妻戸裕次


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第6話やんわり最強列島

~なおも続く、美徳という名の芸〜


なお、なお、なおも……

言葉はやわらかく、心はしたたかに。今卑弥呼の外交姿勢みたいに、……


「それはちょっと…」と風が吹けば、実はほぼNOの合図だったりして、……これもこの国の美徳!!


「検討します」と雲が流れれば、だいたい結論はもう出ている。NOやね!! これも美徳?……


けれど角は立てない、波も立てない、水面のように静かに断る、その技は、もはや伝統工芸、無形文化レベル。


吠えていたトランプもだんまり!!


今卑弥呼マジックやね!!


みんなで渡れば怖くない、

みんなと同じでいれば安心やねん、その列の美しさは、整列という名の美学。


塩、胡椒、それに個性もひとつまみ。いや、入れたんか入れてへんのか分からんくらいでええ。


「個性を出さない」という個性が、今日もどこかで静かに輝く。何のこっちゃ(笑)。


それでも、いやそれだからこそ、サービス精神は振り切れる。


お辞儀の角度に魂こもって、

「いらっしゃいませ」が空気を整え、コンビニですら小さな舞台、一礼ごとに、見えない拍手が鳴っている。


韓国で、韓国の国旗に頭を下げたのも、今卑弥呼が初めて!!


世界は首をかしげる。

「なぜそこまで?」と。


けれどその裏側には、

「あなたのために」という無言のメッセージ。


そして、すみませんは魔法の言葉。


ぶつかっても、ぶつからなくても、空気が揺れたら、とりあえず一言。「すみません」


会話を滑らかにする潤滑油、万能すぎるやろ。


あれも美徳、これも美徳、みんな美徳!!


季節が巡れば、本気出す。

花が咲けば愛で、葉が染まれば感じ入り、新しい年には願いを込める。


イベントは遊びじゃない、人生の句読点。


異国の祭りも取り込んで、気づけば独自進化、別物完成。……これも日本人。


楽しむことにも手を抜かない、

それがこの国の流儀やね。


外から見れば、不思議で、面白くて、少し笑ってしまうかもしれない。


けれどその根っこには、

誰かを思う気持ちと、調和への祈り。


やわらかく、したたかに。

静かに、確かに。


今卑弥呼は、くすくす笑いながら、それでもちゃんと前を向く。


この不思議な美徳をまとって、

世界と渡り合う覚悟を決めた。


桜、舞いあがれ。

運命のように、軽やかに。

青い空のその先へ、

ためらいも遠慮も連れて。


なおも、なおも、なおも——

この国の物語は、今卑弥呼とともに、やんわり続いていくのかな?……


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