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俺の初恋は若年性  作者: わたしはオジヘル
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僕は分かりません

2026年5月25日:

ちょっと暑いが今日は散歩にでもと考えた。伯母様の許可がおりない。朝のバイタルは必ず伯母様が計る。日中は私の役目になることもあれば他の訪問員が計る場合もあるけれど、朝は自分の仕事だといって私にはさせない。夜間も計っているようだ。それから散歩へ出る前も伯母様が計る。したがって、伯母様が不在の時は散歩に出られない。


散歩の許可を与えるには、「◎◎ちゃん、行っといで。」と額に口づけする。彼女も顎を引いて額をそっちへ向ける。住宅型有料に入っていたときも、伯母様が訪ねて来るとしょっちゅう額に口づけをもらっていた。聞けば子供の頃から伯母さんの口づけが癖になっていた。顔を見ると額を差し出して求めるテレジアだった。


条件反射なのか、面白い事にここ数週間で私にも額を向けるようになった。それを見た伯母様は愉快そうに、「キスぐらいしないの?」と、どう受け止めてよいか迷う質問をされる。


「天国でこの子の家来になるんでしょう?聖書には互いにキスを交わしなさいとたくさん書いてあるわよ。」


「結婚できるならキスしたいです。でも天は僕の野望を打ち砕きました。マタイ傳福音書を開いたらキリスト様に叱られちゃいました。結婚なんて言っているのは聖書も神の力も知らないからだって。テレジアさんはそこを赤で囲ったり青の線を引いたり。だから僕はテレジアさんにも叱られたんです。」当該聖女はニコニコしながら成り行きを見守っている。


「じゃ口づけしてあげてないの?この子はあなたが好きなのよ?本当よ、これ。」


「その資格はありません。」


「なぜ。」


「立場を利用して多くの女性を傷つけた人間です。テレジアさんには汚れた指一本触れません。そのくらいなら今すぐ死にます。」


「そこまで考えるの。じゃ手も握らないの。この子だってがっかりよ?」


「介護に不要なボディーコンタクトは金輪際いたしません。」


「そうね。そういう所を買っている。だから安心している。」


すると今日になって、「でもあなただって誤解よ。あなたが片想いでこの子は何とも思っていなかったなんて。だから怒って手を払うんでしょう?何とも思わない相手にこの子が文通を申し込むと思うの?イェズス様の花嫁になろうとしたけど、この子には他の道が用意されていたというわけ。分からない?」

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