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俺の初恋は若年性  作者: わたしはオジヘル
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シスターテレジア

♰主の平和


テレジアさん、どんな一日を過ごしていますか?フロアの隅っこにやらされているのでしょうね。今日は入浴日でないし、することもなく一日そうやって車椅子かと思うと、飛んでいきたい気持ちです。ちゃんとポジショニングしてくれないから治る褥瘡も治らないし、ナースも馬鹿だしワーカーは木偶の坊ぞろいだし、五十助めはいたたまれませぬ。飛んでいきとうございます。


以前、五十助が△△神父さまの所へ行って懺悔しそびれた秘密。このさい潔くしようと考えたのだけれど、うんと恥ずかしい今一つの秘密をば、まずシスターテレジアに打ち明けようかと今日は思いまして......


それは、シスターテレジアが高校三年生だった、ある日の話。シスターテレジアが手紙をくれたあの日の黄昏どき。ふられたのだと悟った五十助は例の河原へ行きました。飲めもしないウィスキー瓶を携えて。土手に腰かけ夕陽をながめてラッパ飲み。することが幼稚でしょう?まるで青春ドラマの主人公だ。


したたか効いてきた頃おい、酔いにまかせて五十助は祈りました。生まれて初めて祈りました。「生まれて初めて」とは、キリスト様に向かっては生まれて初めて。


天を仰いで祈りましたよ。声にだして。


「天にいますキリストよ。我に◎◎を給え。給うならば誓わん。必ず尽くして◎◎に我が命を捧げん。」


みたいな祈りを。これをしたためながらも顔から火が出ます。そういう小学生じみたことをしたわけです。笑っちゃうでしょう?笑ってやって下さいましな。


それだけじゃない。実は、ずうっと祈っていたのです。あの面目ないラブレターを渡す前から。祈っていました、空を見あげて、陽に向かって、雲に向かって、河原に立って、丘に登って、景色に対して、精霊地霊に、森の木々に、野の草花に、手当たり次第に。願いを聞いてくれそうな相手を見ては何にでもかんにでも祈りました、◎◎と一心同体になれますように、と。桜の大木を撫でながら、◎◎と一心同体にしてくださいってね。祈る目的で散歩に出たものです。三年生の年は散歩ばかりしていました。お陰で浪人したのか知らないけれど。


さあ、五十助は打ち明けましたよ。一番の秘密を。面と向かってはコクれない秘密でした。


なんと明日から五月ですよ。五月二日、あさってでちょうど一年になりますね。明日は良い塩梅に日勤です。


ブラザーイソスケ

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