118/154
聖テレジアよ、我は奴隷なれば
「おでこにじゃないぞ?間違えんな?分かってるよな。唇にすんだ。チュじゃないぞ?思いっきりブチューってしなきゃ朋ちゃん怒んぞ。頭のてっぺんから首筋までキスを浴びせないと済まないぞ。可愛い女に三十年も四十年も待たせてんだぞ。田村君な、朋ちゃんはまだ一度も誰ともキスしたことがないんだぞ!誰の責任だ。おい。分かってんのか、そこんとこ。だからいいか。これから毎日すんだ。朝昼晩顔を見るたんびにすんだ。何度も何度もこれでもかこれでもかってぐらいにしないと恨まれんぞ。ちゃんと好きだ、愛してるって囁かないと根に持たれんぞ。それからハグでもないぞ?獣性を発揮すんだ。手を抜くな?抱き抱えて抱っこすんだ。そこが介護技術の見せ所だぞ。観念して押忍といえ。」
でもこればかしはなあ。僕のトランス方法は両脇に通すやり方じゃないしなあ。もぐりこむ肩担ぎだからなあ。使えないんだよ。
伯母様も遠慮するのか気を利かしてくれるのか二人きりにさせたがるし。あなたはニコニコしているし。聖テレジアよ、我は奴隷なれば唯一言にて命じたまへ。




