プロローグ
小4の時、少年は当時仲が良かった少女と二人で、近くのちょっとした森に出かけていた。
いわゆるピックニックの森バージョンだと、思ってくれればいい。
ちょっとしたといってもその森は小さな川もあり、そこには魚も住んでいた。
少年達はそんな森で、ボールで遊んだり、魚釣りしたり、それを食べたり、スケッチをしたり、
本当に子供が森でするようなことをして、遊んでいた。
少年たちはそのまま少し太陽が少し沈むまで遊んでいた。
そんな中、少年は森の中で祠を見つけた。
その祠は普通の祠よりは大きく、長い間手入れがされてないのがよくわかるくらい汚れていた。
そして祠の扉にはお札らしきものが貼っていた。
「ねぇ、何だろうこれ…。」
「祠じゃない。」
「祠って何?夜なったら光るやつ?」
「それは街灯よ。祠っていうのは確か、神様を祀る物のはずだよ。」
「へぇー、神様を祀るものねー。ねえ、これ開けてみない。」
少年はニカと笑いながらそういった。
少女は一瞬何か思いつめた顔したが、すぐ苦笑をして、
「やめておいた方がいいよ。 神様からの天罰が下されるよ。」
「大丈夫だって。どうせ神様なんてどうせいないって。」
そして少年はお札をゆっくり剥がした。
そしたら、そのお札は数秒後、光の粒となって消えて行った。
「うわぁ、消えちゃった。やっぱりなんかおかしいんだって。」
「いやいや、アニメとかでもよくいろんなもの消えじゃないか。」
「いやいや、それはアニメの世界だからだよ。やっぱりやめた方が良かったんだよ。逃げようよ。」
「うーん、確かに消えたのは不思議だし、危険そうだしね。うん、逃げよう。」
「そう、なら早く、早く。」
少年は少女に手をひかれ、その祠から離れた。
少年はそのまま、少女と共に、川の下流の近くまで行った。
「ハァハァ、何でこんなに走ったの。別にそんなに逃げることではないのに。」
「うんうん、逃げないとダメなの。」
「どうして。」
「そ、それは、逃げた方がいいと思ったからだ。」
何かおかしいと少年は思ったが、まぁ大丈夫だろうと思った。
すると、近くの草がガサガサとなり始めた。
「きた。」
「えっ、何が来たの。」
「いいから逃げるよ。」
そう、少年は少女に言われ、また走り始めた。
少女はとても必死で走っていたが、少年はよくわからなかった。
すると、少女は急に、立ち止まった。そして、
「春樹、今から言うことを覚えて置いて。私はずっとあなたのそばにいるから、だからどんなに悲しくても諦めないで。」
ーえっ、急に何を…。
「大丈夫だよ。大丈夫だよ。だから私を……忘れないでね。」
「えっ…。」
その瞬間少年の体は、空中に放り投げだされた。
少年は崖のギリギリのところで立っていたのであった。
そして少年は状況を理解できていないまま、少女の方を見ると、少女はとても悲しそうな顔していた。
すると少女は急に破裂した。血を大量に出し、その血や体の一部が飛んできた。
ーえっ、嘘だろ。何であいつが…。
そう思い少年は、彼女だったものがあった方を見る。
「ギュルルルー。」
ーえっ何だ今の声は
そんなことを考え、少年は血まみれのまま、地面落ち、意識を失った。
そんな少年は確かに少女の言葉を聞いていた。
「『春樹……。ゴメンネ……。』」