22話 加護をくれたのは
「むむっ、あやつ、やはり聖女であったな!儂の見立て通りじゃった!しかしあやつ……加護が欲しいと思ったな。………よし!」
華奢な指先を狐の形にしてルナが映る水面にそっとキスをした。
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「クシュン!」
「ん?どうした?風邪か?ほらよ、ティッシュ」
「いや、そんな事はないと思うけど……あ、ありがとう」
ティッシュでズビズビ鳴いている鼻をかむ。
それにしても、最近くしゃみをする事が増えたんだよね。
やっぱり風邪かな?
するとルカがじっとわたしの顔を見つめる。
「……ルナ、お前……加護、あるぞ」
「………え!?」
いやいやいや、頭が追いつかないって!
何で!?
今の今まで加護とか無かったじゃん!
「おー、やっと気づきおったか。全く、お主は随分と鈍いようじゃな」
「あはは……もっと気をつけ___ん?」
横を見ると、ふわふわと浮かんでいる狐の女の子がいた。
しかも尻尾は九本。
「………誰!?」
「む?ふふんっ、自己紹介をしてやろう!」
すると狐の女の子は地面に立ち、こう言った。
「儂はじゃな……九尾であり神の、泊莉じゃ!お主に加護を与えた神じゃよ!」
「……加護……神……可愛い!!」
「む?」
「ルナはこういう奴なんだよ」
「そうなのか……」
ルナが落ち着いてから泊莉は喋りだす。
「こほん、儂はじゃな、お主らを天界からずっと見ていたのじゃよ。それに聖獣を生み出したのも儂じゃ」
「ほんと!?」
「むむ……お主、随分と食いつくのお」
「だってだって!こんなに可愛い生き物を生み出してくれたんでしょ!?感謝しかないよ!」
その言葉を聞き、かすかに泊莉は笑った。
「そうかそうか!もっと感謝しても良いのじゃぞ〜」
「ありがとう!泊莉!あ、この場合って『さん』とか『様』を付けたほうがいいのかな……?」
「む?その必要は無いぞ!儂もこれからここで暮らすからな!」
ルカとルナはフリーズする。
そして同時に声を上げた。
「「ここで暮らす!?」」
「そうじゃ!儂もここでルナの料理を食べてみたいのじゃ」
「そんな急に言われても……」
すると扉の開く音が聞こえ、一斉にその方向を向く。
するとそこには……。
「どうしたんだい?随分と騒がしいけど……」
神さまがいた。




