CⅩⅩⅩⅩⅤ Ⅷ NEHIJAMUSARAK (烏丸事変 Ⅷ )
「分裂を止めない限り勝てないぞ。鳥……どうする?」
そんな質問を神造神剣は投げかけてきたが正直私はお手上げだ。
この魔獣に埋め込まれているのは術式を超えた〈真奥〉の力が宿った珠。
それに勝つのは完全に〈蛇〉の生命活動を停止させないといけないが………
「生物兵器……お前、斬らずにアイツを倒せるか?」
もう、それしかない。
一番手っ取り早いのは毒だ。
と思ったが暴食の神の駒は奪われており術式は使えない。
いや、珠だけなら回収できるかもしれない。
「生物兵器。室町小路広場に逃げ込もう。」
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京都駅南北自由通路。
〈獅子〉と相対するのは私と白虎と神造神剣。
〈獅子〉の体は動物園にいるライオンの3倍はあるだろう。本当にデカい。しかしライオンとは違い、体はほとんど真っ黒だ。
その黒い体には少しだけ黄色い模様が入っている。
「斬り込むぞ!」
白虎と神造神剣は全速力で〈獅子〉に斬り込みに行く。
〈獅子〉はたしか傲慢を司る魔獣。
ならば、傲慢には傲慢を………
そう思い私は神の駒を探す。
「ね、ねぇみんな?
〈嫉妬〉と〈暴食〉の神の駒と………研究のためにユウキから預かってた〈傲慢〉と〈強欲〉の球体………入れてたポーチごとなくなってるんだけど…………」
その瞬間、
「なんだ………この瘴気……」
生物兵器と白虎が攻撃したところから黄色い瘴気が漏れ出ている。
すべてを察した生物兵器は、
「虎!逃げろ!」と声を掛けるも
「逃げる?こんなやつなんて一人で倒せる!」
白虎は一切引かなかった。
〈獅子〉が爪で何度攻撃を仕掛けてもその異様な自信過剰は収まらない。
しかし白虎も攻撃をしていないわけではない。
腹の傷は白虎による追撃であと一歩で致命傷というあたりまで来ている。
「虎!さっさと退散しろ!」
そう言いながら神造神剣がトドメを刺すも、ギリギリで間に合わなかった。
白虎は………死んでしまった。




