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2022年3月1日

 16時頃あいちゃんとかなえちゃん傘を差してやって来た。きよのちゃん、学校から帰るとき、急に遊べないとあいちゃんに言ったようだ。

 あいちゃんに、「アンバー、一緒に帰ったかぁ?」と俺。

「うん帰ったよ」とあいちゃん。

「俺思うんやが、アンバー、あいちゃん迎えに来たんとちゃうか?いつもは6時に帰るあいちゃんの帰りが遅かったけんな」


 雨で濡れないように玄関を使うつもりで鍵を開けていたが、ステファニーが嫌ったため、ずっと勝手口の前で餌をやっていた。

 あいちゃんの服装はデニムだったが、「ステの肉球でスタンプ推してね」と、ステファニーの前足を一度水溜まりに浸けて膝の上に上げる。

 きよのちゃんが居ないせいか、だんご、姿を現さなかった。嫁がダイソーで買った300円の白いプラスティック製の椅子、今日はあいちゃんの専用椅子となった。かなえちゃんが座ったら、あいちゃん、本気で怒っていた。ハスラーの下にクロコ(黒猫の小さい方)が居た。あいちゃん、何とかクロコに餌をやろうと頑張ったのだが、出て来て食べようとはしなかった。


 あいちゃん、かなえちゃんに、「うちがステを抱いてかなえちゃんが掌に餌を載せんの。そしたらステがかなえちゃんの掌を前足で挟んで食べるんよ。ステの爪がちょっと痛いかもしれんけど、血が出ることはないからかなえちゃんやってみて」

 かなえちゃん、「あいちゃん嫌だよ。痛いかもしんないじゃん」

「だから〜、ステが好きなら出来るでしょって言ってんの」と強制に近い言葉でやらせようとするが、かなえちゃんは完全に腰が引けている。

 あいちゃん、「猫じいやってみて」

「ああええで」と言う俺に、あいちゃん、右の掌に猫缶ミャウミャウの生餌を載せた。抱き上げたステを近付けると、前足の爪で俺の右手を挟んで食べた。俺はわざと、「痛!」

 あいちゃん、「じゃぁかなえちゃんやってみて」

「猫じいが痛いって言ったじゃん。嫌だよ」と拒むかなえちゃん。

「じゃぁいいよ。かなえちゃんはこんなにかわいいステが嫌いだったということで」


 かなえちゃん、プラスチックのフォークでアムアムに餌をやりだした。アムアム、餌を前足で落としてから食べる。スプーンだったら立ち上がって食べる。

 かなえちゃん、「アムアムかわいい!」

『俺はアムアムより、ちっちゃいかなえちゃんの方がかわいいんだが。もしかして、自分と同じで、四兄弟の中で一回り小さいアムアムに同情してるのかも』

 そのうち、白い300円椅子に座って餌をやりだしたかなえちゃんを押し退けて、「これはうちの椅子だからかなえちゃんはだめ!」 とあいちゃん。

「あいちゃん座ってなかったじゃない。どうしてうちが座ったらだめなん?」

 あいちゃん、強い調子で、「だめなものはだめなの」

 俺は、『もしかしてかなえちゃんが掌に餌を載せて食べさせなかったことへの仕返しか?』


 今日のステファニーはめっちゃ愛想が良い。300円椅子に座っているあいちゃんの膝にジャンプして乗ってくる。あいちゃんの横には壊れたグリーンのレジャー椅子。その上には生餌が入った猫缶ミャウミャウ。

 あいちゃん、「さて猫じい、ステはうちのマッサージと餌、どっちを選ぶでしょう?」と言うから、「餌に決まっとるやん」と行ったそばから、ステファニー、餌の方に身体を伸ばした。

「俺の勝ちやん!」


 かなえちゃんが、「猫じいの好きなものってなぁに?」と訊くから、当たり障りなく、「そりゃ好きなものはいっぱいあるくさ(ほんとはエロが一番好き)」と答えると、あいちゃん、「猫じいの好きなものは…わか〜いかわい〜いお姉さんでした」って、『何!俺の心見透かしてんのあいちゃん』

「ねぇ猫じい今何時」とあいちゃん。

「5時8分やな」と返す俺。

「猫じいラムーに連れてってぇ」

 かなえちゃん、「えっ!今から」

「昨日もこんな時間だったよ」とあいちゃん、ステファニーを愛でるのを止めない。今日のステファニー、豪くご機嫌だ。いつもだったら、きよのちゃんがよく嘆く、「もうステ、餌食べて暫くしたら直ぐどこか行くよね」状態にならない。


 もう一度、「猫じい何時?」

「もう30分ぞ」

「ラムーに連れてってぇ」と甘えるあいちゃんに、かなえちゃん、「もうラムーは無理だよ。門限だから」

 俺、「ならトライアルにするか?」

 かなえちゃん、あいちゃんに、「うちも付いて行くけどあいちゃん早く選べるぅ?」


 トライアルの駐車場の、右側に枠がない周辺部に止めた。かなえちゃんは直ぐに降りたが、あいちゃんはぐずぐずしている。かなえちゃん、左後ろのドアを開けてやって、「あいちゃん早く行くよ」

 戻ってきたあいちゃん、「1万円壊してきたぁ」

「えっ1万円!ほんとか?」

 かなえちゃん、「ほんとだよ。あいちゃんお札受け取ってた」


 トライアルの駐車場を出たときには既に18時。

「かなえちゃん何分オーバーまで赦して貰える?」と俺。

「今お父さん居るからちょっと厳しいかな」

「えっ、お父さん単身赴任してるんよね?」と俺。

「うん、1週間に1回帰ってくる」

 ここであいちゃん、「うちたち三人に関するクイズです。さて三人のうち誕生日が一番早い人は誰でしょう?」

「確かあいちゃんが1月、かなえちゃんが3月20日過ぎやったけんきよのちゃんやな」

 あいちゃん、「正解で~す」

 かなえちゃん、「猫じい、記憶力良過ぎる」


 昨日、きよのちゃんを降ろした辺りでかなえちゃんと別れる。車の中のあいちゃん、「猫じいうちたち三人のクイズだよぅ」

 あいちゃん、俺の家に着いてからも暫く居た。嫁からラインが入る、「もうクリーニング行くよ。19時までやから」

 あいちゃん、「猫じいの彼女から?」

「冗談!ババアからや」に、「猫じいババアはよくないよ」

「俺はジジイや」

 あいちゃん、「猫じいの奥さんはジジイって呼ぶの?」

「さすがにそれはねぇ(ないがな)」

 あいちゃんの愛猫、アンバーの餌に、カリカリ(猫の乾燥餌)を入れてやった。

「じゃぁ猫じいまたね」

「おう!」

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