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054 中級ダンジョン 19階層2

リュージたちは19階層の3つ目の建物の出入り口にいた。


「入るぜ。そろそろ当たりかな?」


リュージたちは建物に入った。

入るとそこは真っ赤な海だった。

海というのは言い過ぎだったが、建物の地面一面にビッシリとスライムがいた。


鑑定小

[イレギュラー ファイヤー スライム]


「[イレギュラー ファイヤー スライム]だ。何がイレギュラーなのかはわからない。ファイヤーというのだから、火の魔法を使うのだろう。」


リュージが話した途端に、スライムが一斉にざわつき始めた。

はっきりとわかるくらいに気温が上がり、スライムたちが一斉に何かしようとしているのがわかる。


「リュージさん、これヤバいやつじゃないですかね?」


「ジローもそう思うか? この数だとアイテムボックス刀で一掃とはいかなさそうだ。 作戦会議が必要だな。 一旦、撤退するぞ。」


リュージはそう言うと、全員が建物の外へ向かって走り出した。

リュージはシンガリを務めた。

リュージの背中に大きな炎が迫ったが、リュージはエアープロテクションを大きくして防いだ。


全員が建物の外へ出た後に、後ろを振り返ると、[イレギュラーファイヤースライム]は途中で追ってこなくなっていた。

どうやらモンスターはこの建物から出て来れないようになっているようだ。

ダンジョンルールなのだろう。


「さてと、全員無事だな。[イレギュラーファイヤースライム]だがどう思う?」


「リュージさん、ファイヤーというのなら、水魔法はどうでしょうか?全員で水魔法をドバッと。」


「いや、ジロー、それはやめておこう。この建物は天井があるし、高温のものに、水をかけたら水蒸気爆発を起こしかねない。 ふむ、なら、ルイーズの氷魔法はどうだ?」


「正直言いますと、あれだけの数のスライムを氷魔法で攻撃するのは難しいです。私の氷は単体攻撃を主体としています。範囲攻撃はフリージングを修めています。アイスコンフュージョンスライムが使ったような凍結ですね。範囲は狭いですが、魔力量の上がった今なら、範囲は広げられます。それでも範囲は限られます。 あるいはリュージ様が氷魔法を修めれば 良いかもしれません。」


「うーん、どうなんだろう。俺は魔法は空間魔法が一番の適正で、他はダンジョン散策セットのプチウォーター、プチウィンドー、プチファイヤー、プチストーンしかない。確かにプチでも使用魔力量を上げると、密度が濃くなり、威力も上がることがわかってはいる。それは自分自身がいろいろ試した結果で分かっている。正式に魔法修行などはしたことはないから、魔法の正式な使い方はわかっているようでわかっていない。」


「大丈夫です、リュージ様。私が手取り足取りお教え致します。リュージ様ならすぐにでもできるようになると思います。」


「なら、全員に教えてくれ。ジロー、カミーユ、エマ、イリスもダンジョン散策セットをインストールしているはずだから、条件は同じだ。全員でフリージングが使えれば今後も同じようなことがあっても対応できる筈だ。」


「わかりました。では早速参ります。まず、魔法はイメージが大事です。何をどうしたいのか、明確にイメージします。そして込める魔力量を決めて発動すると言った手順です。習熟度が高くなればこの手順が早くなり発動も早くなります。また、魔力量にも限りがありますから使いすぎると気持ち悪くなったり、昏倒したりします。ここまでは大丈夫でしょうか?」


リュージたちはウンウンと頷いている。

リュージとジローは魔法のことなど知らない世界からきて、魔法を感覚でガンガン使いまくっていたので、イメージが大事といわれて、確かにそんな感じだと思って頷いている。


「氷魔法もイメージが大事です。基本的には魔力とイメージがあれば基本的にはどの魔法でも使うことができるとされています。しかし、魔力とイメージがあっても、適正がなければ、自然発動まではかなりの時間がかかります。それを短縮できるのが、スキルボールです。スキルボールはその名の通りスキルをインストールしてこれまでなかった魔法の使い方などのイメージができるようになります。氷魔法は水魔法と風魔法があれば適正があると言われ、習得することができるとされています。なのでここにいる全員に習得する可能性があると言っていいでしょう。」


「それでは、氷魔法を使うときのイメージから練習してみましょう。わたしの場合はあたりは雪景色、冷たい滝が流れていて、周りには凍った岩や植物…、そんなイメージです。」


「フリージング!!」


小規模だが、確かに冷気の塊がルイーズの手から飛び出してきた。


「今は冷気を手から出しましたが、この冷気を風魔法で遠くに飛ばしたり、イメージさえできれば任意の場所に発現させることもできます。」


「また、放出する魔力量により、その範囲や威力を変えることもできます。まずは小規模からやりましょう。」


リュージ、ジロー、カミーユ、エマ、イリスもそれぞれイメージトレーニングに入った。


リュージはイメージした。まずは北極、ダメだ、行ったことないからイメージしにくい。北海道、ダメだ。夏に行ったから夏のイメージの方が強い。蟹の冷凍庫、これだ!!カタカチに凍った蟹。 バイトで行った京都府の舞鶴≪まいづる≫のズワイ蟹の冷凍倉庫、ここだ。大きな倉庫にマイナス75度の世界。吐く息は白くならない。吐いた途端に凍るから電気の照明にあたってキラキラ輝く。そんな寒さの世界。蟹が年中食べられるのは保冷倉庫があるからだ。リュージが行った倉庫は機会が壊れて、マイナス100度近くになっていた。 そこでの荷運びのアルバイトだった。


「あれは寒かった。というか、よくあの環境でも動けたとビックリだった。あれをイメージしよう。明確に。あの時の寒かった記憶は忘れられない。だからイメージできる筈だ。」


リュージの周りには既に冷気が立ち込み始めていた。

リュージは魔力を少しずつ放出していたようだ。


「フリージング!!」


リュージが唱えると、リュージの前の100ぐらいが一瞬で凍った。

地面から音が消えた。

静寂か訪れた。

しばらくするとエマとイリスもフリージングができるようになった。

ジローとカミーユは苦戦しているようだ。

ジローは凍結耐性がついたようだ。


アイテムボックス鑑定


名前:ジロー

種族:人族

年齢:19歳

ベースレベル 145

スキル:ホットウォーターLVMAX、プチファイヤーLVMAX、プチウォーターLVMAX、プチウィンドーLVMAX、プチストーンLVMAX、魔力操作LVMAX、ウィーク耐性LV6、テラー耐性LVMAX、毒耐性LVMAX、麻痺耐性LVMAX、幻惑耐性LVMAX、音波耐性LV8、凍結耐性LV3 New!、混乱耐性LV5、ユニークスキル:スコップLVMAX


ファイヤーブレスLV4


[隠蔽中]経験値アップ、スキルアップ、隠蔽魔法、土魔法LV75

[土魔法スキルリスト]

ストーンウォールLVMAX、ストーンバレットLV5、ストーンクリエイトLVMAX、ストーンピラーLV6、ストーンスピアLV4、ストーンアームズLVMAX、ストーンスワンプLV3


[称号]

孤高のスコップ使い、ポイズンマゾヒスト、麻痺マゾヒスト、幻惑マゾヒスト



しばらく、リュージはジローとカミーユに手ほどきした。

カミーユはやがてできるようになったが、ジローは習得できない。


「自分ば実践派なので、練習は苦手す。」


ジローはだんだんとモチベーションが下がってきた。

リュージは喝 を入れた。

具体的にはジローをフリージングで凍らせ、同時にプチファイヤーで、焼いた。ダメージはないが、ジローへの喝にはなったようだ。


結局、プチ フリージングといった感じのものが できたので、よしとした。

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