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023 初級ダンジョン攻略 3

リュージたちは、18階層に降りてきた。

18階層は17階層より、暗かった。

湿地の様子は17階層と同じぐらいの感じだった。

ここも、冒険者ギルドの初級ダンジョン情報によるとポイズントード、ポイズンサラマンダーがメインで、数が多いとの情報が載っていただけだった。


MAPはこれまでの階層と同じく、次の19階層へと続く入り口までは、大きく迂回しなければいけなかった。


ただし、リュージとジローにとっては関係なかった。

今回、リュージはいちいち、[エアースキャホルド]を作っては消すのが面倒になり、幅は狭いが非常に長い[エアースキャホルド]を作り出した。

言わばロング[エアーブリッジ]だ。

ジローのスキルで言うところのストーンウォールのさらに長いバージョンだ。

流石に向こう岸までは無理そうだが、リュージは必要ないと思っていた。

普段、冒険者らが通らないところを通るわけだから、モンスターが出ないわけはない。


とりあえずリュージは全行程の3分の1程度まで、エアーブリッジを伸ばす。

エアーブリッジをジローと二人で渡って行く。

案の定、モンスターが山のように襲い掛かってきた。

ジローはストーンウォールで足場を作り、リュージをサポートした。

小島ぐらいの大きさになったところで、ジローも攻撃に参加する。


ジローはストーンクリエイトで、地面に槍のような尖ったものを小島に生やした。

それをスコップで根元を掘り返し、その勢いで、ポイズンサラマンダーに攻撃する。

うまく当たらない。

今度は非常に尖った円錐のように槍を生やす。

素早くスコップで掘り返し、それを手に持ってポイズンサラマンダーに投げつける。

先は尖っているが、根元は広い。流石に先を避けたとしても、完全には避けれない。

円錐だけど、[ストーンスピアー]とでも言おう。


ポイズンサラマンダーはジローからの攻撃を受けて、攻撃対象をジローに移す。それに伴い、多くのモンスターが、足並みをそろえてジローを攻撃する。

ジローは1匹攻撃しただけだが、なぜか、多くのモンスターを相手にすることになる。

ジローは毒は無効化されていて、毒状態にはなってはいないが、既に泥だらけである。


リュージはプロテクションを貼りながら、対応していたため、泥は被っていない。


『あとで、また丸洗いだな。』

とリュージは思いながら、アイテムボックス刀を振り回して、確実にモンスターを屠っていった。

18階層中のモンスターが集まったのではないだろうか?と思われるほど、多くのモンスターがひっきりなしに、襲ってくる。


ジローもストーンスピアーを頑張って投げている。

リュージはプロテクションで包みながら、アイテムボックス刀で、ガンガン倒して行く。

リュージにも攻撃はくるが、プロテクションのおかげで、ダメージにはならない。

たとえ当たっても、今のリュージは毒耐性LVMAXの為、毒にはならない。

そもそも、16階層から20階層までのモンスターの戦法は相手を毒状態にして、弱ったところで、餌にするといったものなので、毒状態にならないと戦法として成立しないのだ。

モンスターは基本的に魔素で生命を維持しているらしいが、人間を襲ってくる理由は餌にする為だ。

魔素だけだと不足なんかな?


おそらく数百匹はいたであろうポイズンサラマンダー、ビッグポイズンサラマンダー、ポイズントード、ビッグポイズントードは、全てリュージたちの手によって倒されたようだ。


「随分、いましたね。単体は大したことない感じですが、これだけの多数で来られたら、毒耐性がなかったら、かなりヤバかったでしょうね。 解毒ポーション飲んでも、また矢継ぎ早に毒になっていては、体力削られて、何もできないまま、終わりそうです。」


「まぁ、耐性があって同時に攻撃手段もなければ、ここを通るのは厳しいな。」


「ところでジロー、ドロップ品の中に面白いものがあったぞ。 毒瓶、大毒瓶、猛毒瓶だ。どれがいい? やっぱり、ポイズンマゾヒストとしては猛毒瓶か?」


「いやですよ。リュージさん、そんなこと言うと、その称号がついちゃうじゃないですか。そのフラグ発言は無しでお願いします。」


『あぁ、ジロー、それはもう、遅いわ。既にその称号、付いているから。』


リュージはそう思ったが、ジローが後々で、自分を鑑定した際にどんな顔をするのか知りたかったので、黙っとく。

もう、既についているし、どうしようもない。


リュージは再び、ロングエアーブリッジを作成した。

今度は全行程の3分の2まで。

残り、3分の1残しである。

やはり、モンスターは多量に出てきた。

先程もこの階層中のモンスターがいるのでは?と疑うほどだったが、それは違ったようだ。

多量のモンスターはリュージたちに襲い掛かっては、倒されていく。

ドロップ品も多量に落ちた。


『これ、このドロップ品をこれだけ運ぼうとしたら、相当なマジックバックが必要だな。』


と、リュージは思った。

遠距離攻撃で大量に狩ったとしても、ドロップはここでは湿地に沈む。

リュージのようにプロテクションのようなもので覆うことをしないと、モンスターは湿地から出てこない為、倒してもドロップ品を拾うことはできない。


「今まで、あまり狩られていなかったのかもな。ドロップ品が普通の手段じゃ拾えない。単体ならドロップ品に変わる前に岸に引き寄せて拾うとか手段はあるかもしれないけどな。だから、モンスターの生息数が多かったのかもしれない。」


その後、同じ規模のモンスター襲撃を受けて、全て倒したあと、次の19階層への入り口にたどり着いた。


「ジロー、次の19階層は湿地は湿地だが、ジャングルの密林タイプになるらしい。

基本的な歩きは今までと一緒だが、密林だから、木にいるモンスターも気にしないといけない。

小型だが[ポイズンフライングドラゴン]かいるがいるらしいぞ。」


「マジですかぃ。ドラゴンってあのドラゴンですよねー。ファンタジーきたっす。ドラゴン見たいっす。ドラゴン肉食べてみたいです。早く行きやしょう。リュージさん!!」


「あぁ、いや、ジロー、ドラゴンといっても元の世界にいた[とびトカゲ]も英訳されると[フライングドラゴン]だからな。小型がどれくらい小型かは知らないが、余り期待し過ぎるなよ。」


「わかってますよ、リュージさん。余り言うとフラグ立ちますから、やめときましょう。19階層楽しみっす。」


ジローはのんびりと、19階層へのスロープを降りていく。




19階層はリュージが言っていたように、湿度の高い密林タイプだった。


「うげーぇー、リュージさん、湿度ヤバイっす。不快指数1300ぐらいあります。暑くて息もしにくいです。」


「いや、ジロー、不快指数は1300とかありえないから。まぁ、とりあえず、プロテクションで体を覆うかね。そんでもって、プチウィンドーで調節してみろや。」


そう言って、リュージは自分とジローをプロテクションで覆う。

一応、顔の部分だけは薄く穴を開けて、通気性を持たせた。


そして、リュージは前階層で作ったエアーブリッジを展開した。ただ、少しだけ違った。

前回は湿地面に合わせて、湿地面から30センチメートルぐらいの高さにしていたが、今回は湿地面から10メートルぐらいの高さにした。


一応、道らしい道は付いており、今までと同じ様に、次の階層の入り口に対しては大きく迂回する様になっていた。


しかしながら、リュージとジローは最短距離で、次の階層、20階層へと進む予定だったので、その道は通らない。


リュージがエアーブリッジを10メートルの高さにしたのはわけがあった。

ひとつは湿地面から高くすることにより、湿地からの攻撃を回避、もしくは遠ざけるため。

もうひとつは[ポイズン フライングドラゴン]への警戒である。


リュージはビルからビルへのよく、配達をしていた。

その時、よく思ったのが、人は上からの目線にはほとんど注意を払わないこと。

ビルの上空から道路を渡る人が、何をしているかはよく観察することはできるが、道路から、ビルの中にいる人を然程、観察する人はいない。


実際には、人が注意を払えるのは自分が意識しない限りは目線より少し上まで。そして、視界は高さのあるビルや建築物があった場合、かなり制限される。


その為、今回は、未知の[ポイズンフライングドラゴン]に警戒をするために、高さを10メートルにした。

視点を上げると、その分視界も広がり、警戒範囲も広がるのである。


リュージは高さ10メートルまではなだらかなスロープを作り、やがて真っ直ぐなブリッジを展開した。

ジローはおそる恐る進む。

ポイズンサラマンダーやポイズントードは見え、時に攻撃してくるが、数が少ない。


そして、全行程の半分くらい進んだところで、湿地面から15メートルぐらい(リュージたちからは5メートル上空。)に飛び跳ねるドラゴンを見つけた。


[ポイズンフライングドラゴン]である。

実はレアモンスターで、ここ19階層での目撃情報はあっても、討伐情報はなかった。

冒険者ギルドの情報に無かっただけで、討伐はされているのかもしれない。

ドロップも未知だ。

リュージは素早く動く[ポイズンフライングドラゴン]に動きを合わせ、一気にプロテクションで包み込んだ。

リュージからは5メートル上空と言うこともあり捕捉は思った以上に簡単だった。

大きさは中型犬ぐらいだった。

色はグレーがかったブラウン。

見た目は確かにドラゴンぽぃ。

後ろ脚が非常に大きく、前脚は鉤爪になっており、腕先から腹にかけて、コウモリの翼のような薄い翼がくっついていた。

おそらく、後ろ脚で飛び跳ね、翼で滑空して、前脚の鉤爪で木を引っ掛けていたのだろう。

もうちょっと、観察したかったが、ダンジョンモンスターなので、躊躇なくトドメをさす。

攻撃方法はわからなかったが、最後の方は口から液体を出していたので、おそらくだが、上空から、無警戒の冒険者に対して、毒吐きをしていたのではないかと思われる。

圧倒的に優位な上空からの攻撃のため、警戒心が薄くなっていたに違いない。


ドロップは[臭い息]のスキルボールだった。


「えっ、えっー、なんじゃこらー、こんなスキルボール誰が使うんだ? 臭い息ってまんま、臭い息だよな。 スティンキーブレスってことかな? ぜってーインストールしたくねーな。」


「リュージさん、ポイズンフライングドラゴンのドロップ、なんだったんですか?」


「あぁ、スキルボールだった。スティンキーブレスという。※※なブレスが吐けるスキルらしい。」


「えッ、リュージさん、何の意味かよくわかりません。」


「※いブレスがドラゴンのように吐くことができるらしいわ。」


「えー、ドラゴンのようにブレス吐けるんすか。マジでー、カッケーっすね。いいなぁー、憧れますねー。ドラゴンブレススキル持ちとか、漫画で出てきたキャラクターみたいっす。憧れますねー。」


「そっそうか?まぁ、ここじゃなんだから、落ち着いたら、考えようか。」


「ヘイ、わかりやした。リュージさん。」


そんなこんなで、ポイズントードやポイズンサラマンダーなどを倒しつつ、リュージたちは無事、20階層の入り口まで辿りついた。

ポイズンフライングドラゴンはレアといいつつ、あれから2回も遭遇した。

遭遇はしたが、スキルボールをドロップしたのは最初の1匹だけだった。

レアモンスターのレアドロップだったようだ。

リュージはあれから、必要になるかどうかわからなかったため、スキルボールを複製していた。

[臭い息]がとでも必要になるとは思えなかったが、ジローが、インストールしたら面白いかもしれない。どうせなら派手にいってほしいと思いながらも、23個も暇を見つけてコピーした。



イベントリ鑑定


[臭い息]のスキルボール

:臭い息が使えるようになるスキルボール。

複数インストール可。

非常に臭い息を吐くことができる。

LV10MAXで、アラバスター数値45200AUになる。

(納豆の約100倍の臭さ)

(複製可)

特記事項【進化の可能性有】


アラバスター値45200オーバーとか、ありえない臭さだ。

世界一臭い[シュールストレミング](ニシンの塩漬けの缶詰)よりも6倍近く臭い。


「リュージさん、ドラゴンブレスのスキルボール、インストールしたいです。」


「ジロー、おめぇ、人がブレスを吐くのを見たら、人外認定されて迫害される可能性あるかもしれないぞ。それでもいいのか?しかも、ドラゴンブレスのスキルは得体の知れないスキルだぞ。」


「リュージさん、人からどう思われようが、リュージさんさえ、理解してくれれば、それでいいです。何より、ドラゴンブレスかっこいいっす。ファイヤーブレスきぼんぬ。いや、しかし、コールドブレスも捨てがたい。クールな感じもいい。いや、しかし、ドラゴンといえばファイヤーブレス。あぁ、迷いますねー。」


『まぁ、インストールしても良さげだな。まぁ、アクティブスキルっぽいからいざとなったら封印しよう』


「じゃ、ジロー、一気にいくぞ。受け止めろ。」


リュージはスキルボールを一気に22個、ジローの手にのせる。

次々とインストールされていく。


ジローはなんか多いとは思いつつ、スキルの妄想に胸を膨らます。



アイテムボックス鑑定


名前:ジロー

種族:人族

年齢:19歳

ベースレベル 75

スキル:ホットウォーターLV4、プチファイヤーLVMAX、プチウォーターLVMAX、プチウィンドーLVMAX、プチストーンLVMAX、魔力操作LV6、ウィーク耐性LV1、テラー耐性LV5、毒耐性LVMAX[UP]、ユニークスキル:スコップLVMAX


臭い息LVMAX→進化→ポイズンブレスLVMAX→進化→ファイヤーブレスLV2 [UP] New!


[隠蔽中]経験値アップ、スキルアップ、隠蔽魔法、土魔法LV24

[土魔法スキルリスト]

ストーンウォールLVMAX、ストーンバレットLV2、ストーンクリエイトLV7、ストーンピラーLV3、ストーンスピアLV1New!


[称号]

孤高のスコップ使い、ポイズンマゾヒスト



『何だとぉ、臭い息が進化してポイズンブレス、ポイズンブレスが進化してファイヤーブレスだとぉー、ジローの特性に合った進化をした感じだな。まぁ、臭い息のままだったとしたら、困ってしまっただろうから、結果オーライだ。』


「ジロー、ファイヤーブレスLV2だ。よかったな。」


「やったー、リュージさんのおかげです。自分マジ嬉しいっす。リュージさんの眉毛が片方、上がっていたので、何か良からぬことを考えている気がしたのですが、無事、望みのスキル手に入れることができたっす。ありがとうございます。」


「試すのは後にした方がいいな。次の階層は20階層でボスフロアーだ。気合い入れていくぞ!ジロー!」


「ヘイ、わかりやした。」


そう言いながら、2人は20階層の階段を降りていった。

がんばろう。

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