コンビニの日常(前半)
初めて投稿してみました。ノートなんかに書いていたことはあるのですが、こういうサイトには初めて出します。よろしくお願いします。そして、お手柔らかに。
晴れた空のした、どんよりとした気分で歩いていた。理由は簡単。仕事だ。といってもまだまだ学生で社会人の労働量と比べたらかなり少ないだろう。
しかし、しかしだ。テストがあって、悪い点数で、教師に怒られて、クラスでバカにされた後にバイトは正直しんどい。だけど、一人で仕事しているわけじゃないし、自分が休めば迷惑がかかる。それはいけないことだろう。だから、こうして煌々と輝く忌まわしき太陽の下を歩いている。
「はぁぁぁーー」
長い溜息まで出てきた。幸せが逃げるな。まぁ、いいか。
そんなことしながらも、バイトをしている店の前まで来た。昼も過ぎてとっくに昼のピークは過ぎている。
「こんにちはー」
挨拶をして、中に入って、着替える。このコンビニの制服だ。赤い縦線の入ったきれいな制服。
まだ働き始めて1年もたっていないこのコンビニで少しだけ頼りにされているのがちょっとした自慢だ。そうは言っても、うぬぼれて仕事をさぼったりしてはいない。
「今日も頼むよ、バイト君」
店長が毎回そう言ってくれて、やる気も出てきた。ようし、今日も頑張っていきましょうか!
「いらっしゃいませー」
「180円が一点、250円が一点、150円が一点――――」
「はーい、こちらの商品でお間違えありませんか?」
来た。来てしまった。
夜のピークである。忙しいどころの話ではない。会社や学校が密集しているこのあたりの地域は昼もかなり忙しくなるが、夜もそれと同じぐらいに忙しくなる。これはいつものことではあるが慣れることはない気がする。てきぱきと仕事をこなしていく。そのほとんどがレジの中なのだが、レジスターが二台では到底足りないのだ。もう心の中では「うぉぉぉぉぉ」と言っていてもおかしくはない。
「すいませ~ん。あのぉ、コロッケ間違っているんですけどぉ」
来た。忙しいのに、いや、忙しいから来たのかもしれない。
店長がすかさずその人の前へ行った。横目で気にしながらも、レジを打つ手は止めない。
「どうかなされましたか。お客様」店長が優しい声で問うた。
「いや、あのさ、マジありえないっしょ。たのしみにしてたのになぁ」そいつは嫌味ったらしく言う。
「あの、何か不備がありましたでしょうか」
「いや、だからねぇ、コロッケがぁ、間違って入ってるのよぉ」
さっきからいやいや言い過ぎだろ。あと、いちいち音を伸ばすな。むかつくから。
「それは大変申し訳ございません。お取替えいたしますね」
「えぇ、取り替えるだけぇ? 許せそうもないんですけどぉ」
「それでは何にいたしましょう」
店長は毎回こうだ。最低限だけではダメだという客にはこうして訊いている。
「うぅーん、一年間ここ無料でぇ、利用できるようにとかぁ?」
ナニオイッテイルンダ、コイツハ。そんなことできるはずはない。このコンビニは全国展開している店だ。店長の一存で決められない。
「うーん、どうしましょうかね。それだとあなたが困りますよ、きっとね」
店長に顔つきが変わった。いつもは優しい顔なのだが、やっぱり怒ると怖い。
「ど、どういう意味?」
「そのままの意味ですよ。警察沙汰にしてもいいのです」
「ふん、できるものならやってみなさいよ」
さっきまでの伸びた感じが消えている。
「そうですか。それではお望みのままに」
そう言い残して店長は店の奥に入ろうとした。そこで一瞬振り返る。不機嫌な表情をして立っているそいつの顔を見たのだろう。
どうでしたでしょうか。おもしろかったら次も見てくだい。
あと、書き方なんかを教えてくださるとうれしいです。