コンビニの日常(後編)
後半入りました~
店長が奥に入って話し声が聞こえたかと思うと、すぐに出てきた。
「君、逃げないでね」
「に、にげないし。ってかマジで警察...?」
軽くだがそいつは怖がっている。店長は本当に警察に電話したのだろうか。
「そろそろ来るから。大丈夫だよ、きっと」
店長、なんか大人げないですよ...。
俺はそいつに同情し始めていた。本当に警察に連れていかれるなら、味方した方がいいかもしれない。いくら何でもやりすぎだろう。
店のドアが開いて来店の合図の音がした。そこには警察の恰好をした男がいた。
「何があったのですか」
いきなり彼はそう質問した。警察ってこんなだったっけ。
「ああ、それがですね...」
店長が全部説明した後、そいつは震えていた。怖くなったのだろう。まぁ、無理もないか。
はぁ、そろそろ助けるべきだろう。
気づけば、店の中の客はほとんどいなくなっていた。これなら少しレジの前を離れての良いだろう。
「あの店長、そろそろ解放してあげてはいかがですか?」
そういうと店長はこっちを向いた。もう怒っている顔ではない。
ん? むしろ、笑っている...?
「店長?」
「いやいや、申し訳ない」
「はぁ、やっぱり『劇』ですか」何回目のため息だろう。
「はは、君にはばれてしまっていたか」もう笑うのもこらえていない。
その笑い声にそいつは反応する。
「な、何。笑ってんのよ」
「からかって悪かったよ。コロッケ交換するからね」
「え...。え?」戸惑うもの無理はない。
ここはよく強盗や意地の悪いクレーマーなどが来ないようにこういう予防策をしているコンビニだ。ちなみにこの案は店長発案で、コンビニ経営をする前は劇団員だったらしくどうせなら楽しんでやろう、という考えのもとで行っているのである。
「まぁ、言うならドッキリ大成功ってところかな」そいつの肩をポンとたたいてやる。
「はは、そういうことだから。これに懲りてあんまり嫌な感じを出さないようにね。はい、コロッケ。こっちのでいいんでしょう」
「え、あ、はい。すみません」
「ご来店ありがとうございましたぁ!」店長の爽快な声に押されてそいつは出ていった。
「久しぶりにやったけど、なかなか楽しかったなぁ」優しそうな笑顔だ。
「はぁ、やる前は何か合図くださいって前に言いましたよね」
「はは、ため息は幸せが逃げるよ」ポンと今度は俺が肩を叩かれた。
まぁ、いいか。
そのあとは特に何もなく俺の勤務時間は終わった。店から出るとき店長は俺にまた明日ねと言っていた。明日もバイトしなくてはいけないのだ。明日は何もありませんように。
どうだったでしょうか
コンビニの日常、まだまだか、わかりませんが続きます




