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【一万四千PV感謝ですっ!】魔葬少女【連載版】  作者: 暗黒神ゼブラ


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第五十八話

第五十八話



朱莉と順序を話している最中に……アイツの邪魔が入った。


なぜ毎回アイツは僕たちの邪魔をするんだ。


「良い具合に成長したな風香、私の見込んだ被験体なだけはある」


アイツは普段私なんて使わないし僕たちのことは雛と呼ぶはず、おかしい。


本当に中身はアイツ……なのか?


『朱莉、さっきはごめん。ちょっと提案なんだけど、中身がアイツなのか確かめたいから手伝ってくれない? もし……もしも予想が当たってしまったらすぐに逃げるよ』


『ならすぐにお姉ちゃんに魔法で伝えるよ!』


朱莉にはそう言ったけど、予想が当たった時点で逃げる素振りをする前に殺されるのは目に見えている。


契約霊と中身を入れ替えるなんて馬鹿げた芸当をするのは、指揮をしている者だけだ。


それに人間を魔物に変えられる人を僕は一人知っている。


僕の前の子供を魔物に変えていたあの記憶が事実なら父さんだ。


それに父さんの本名が荒川咎なら香取雛に魔法を教えた人物ということになる。


香取雛、源綾音、冴木満の三人が咎様と呼んでいる。


そして三人とも咎様に報告をするために僕と朱莉を殺さずに生かしている。


ならば荒川咎は上位の存在であることは予想出来る。



アイツは突然今までに見たことのないほど歪んだ笑みを見せ……僕は恐怖で身体が凍ったかと錯覚するぐらい動かなかった。


「風香、良い線行っている。ここまで至った被験体は久しぶりだ」


……まさか、心を読まれているのか。


いや、母さんの時も読まれていたじゃないか…………当たるな、当たるな……当たらないでくれ!


朱莉は僕の手を握り安心させようとしてくれた、朱莉だって震えているのに。


あの時作った探知魔法を改良して転移に使えるようにしないと、待っていては僕のせいで朱莉が殺される。


「それだけは絶対に嫌だ!!! 朱莉逃げ…………」


その時世界が地獄であることを理解した。


僕が握っていた手の先がなくなっていた。


「…………これは夢だ。夢だ夢だ夢だ夢だ夢だ夢だ夢だ……こんなのが現実なわけが無い!! 香取雛、いるんだろう!! 記憶を消すならなんなりしてみせろ!!」


どれだけ叫んでも周囲を見渡しても朱莉を蘇らせようとしても…………何も、何も出来なかった。


膝から崩れ落ちた僕をアイツは…………いいや咎は嘲り笑った。



「その表情が見たかったんだ!! だから、あと二回は特別枠として朱莉を蘇らせてあげるよ。楽しいものは何回も見る方がより楽しいからね。もっと最高に滾る表情を見せてくれ風香!!」


咎は宣言通りに朱莉を蘇らせた。


その瞬間僕の中で何かが弾けた。


「死ね、咎ァァアァアア!!」


普段の僕の比ではない出力で肉体と魔法が動いた。


森が更地になっていることはどうでもいい。


「朱莉を弄んだお前らを絶対に絶対に絶対に絶対にっ、許さない。許してたまるかぁぁぁぁ!!」


「良い表情だ、前回の被験体よりも良い結果だ! オカルトを結びつけられることの重要性を検証出来た。さて今日はこれまでにさせていただくよ」


アイツから、咎の気配がなくなったのは空気ですぐに理解出来た。


「…………朱莉、朱莉朱莉朱莉朱莉…………守れない僕でごめん、約束守れなくて本当にごめん」


「風香ちゃん、私の方こそ…………風香ちゃんと二度と会えないかと…………一人にしてごめんね風香ちゃん」


いつも僕はあまり攻撃系の魔法を作ってこなかった。


特別枠で朱莉を二回蘇らせるとしても、もう二度死なせるわけにはいかない。


そのためなら日本だけでは咎には届かない。


「朱莉、お姉さんたちを呼べるかな。今からみんなで正式になるよ」


高槻さんが言っていた振り切りが正式になるのに必要なら……最悪なことに今回魂に染みついた。


僕と朱莉だけでは確実に届かない上に世界に魔葬少女がいるのなら、世界を見聞きしなければならない。

どんな地獄でも朱莉のいない地獄よりは何千倍もマシだ。


「結構荒れててごめん」


「風香ちゃんが荒れるのは当然だよ、私だって風香ちゃんの立場なら同じになる。計画のこと知ってたら分かってくれるでしょ」


朱莉の計画は、簡潔にいうと自分の命と引き換えに僕を蘇らせるというものだ。


「朱莉ならそうするだろうね。だけどそれは朱莉に使って、さっきと同じようにされるなら、その方が僕は壊れないから。あと絶対に強くなって咎を殺すよ」


「うん!! それとお姉ちゃんもブチ切れてるみたいで…………荒れてるから、覚悟してて風香ちゃん」


蘇生魔法を覚えるために急いで琴桐さんに七転び八起きの人を見つけてもらう。


蘇生魔法を覚えれば朱莉も蘇らせられる。


だけど絶対にそうさせない、僕自身が死んだ時にすぐに使えるようにすれば感情がなくならない限り戦い続けられる。


朱莉を絶対に失うわけにはいかない、もう二度とあんな地獄に戻りたくない。


でも安心して朱莉、僕だって自分の命を無駄にはしないから……そうしたら朱莉との約束を破っちゃうから。



朱莉との約束は絶対に守りたいから。


「僕は絶対に約束を破ったりしないから、今日もう一度誓わせてほしい。僕は絶対に朱莉を死なせない、一緒に…………契約前の生活に戻ろう」


朱莉の手を強く握り、僕は再び誓った。



「私も誓うよ、絶対に風香ちゃんを死なせないし壊させない。絶対に一緒に戻ろう、お義母さんも一緒に」

読んでいただきありがとうございます!!

更新は出来る時にしますね

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