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【七千PV感謝ですっ!】魔葬少女【連載版】  作者: 暗黒神ゼブラ


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第四十二話

第四十二話



形相を変えた朱莉は僕を見るなり駆け寄ってきた。


「風香ちゃん、さっきの話って本当なの!?」


おそらく僕の心を読んだか、魔法であの光景を見たかだろうな。


朱莉に隠し事はしたくない。


「うん、本当みたいだよ。……だから都合良くなるのかな」


物語でよく見るご都合展開そのままだ。

だって展開が、まんま実は主人公はシステムを作った存在の娘だったじゃないか。

違うとすれば僕が最高傑作候補の被験体ってところぐらいか。


それなら僕の産まれた意味ってなんなんだよ。


これは僕と朱莉の人生なんだよ、僕たち自身で選択させてくれよ。


魔葬少女のシステムが存在してる時点で選択の権利なんて存在しないも等しいのも事実なのだけどな。


琴桐さんは僕に何を話したのか問い詰めてきた。


「僕が荒川咎の娘で最高傑作候補の被験体って話だよ」


分かっているこの話をすれば、琴桐さんは今以上に深く入り込むことも。

だけど、自らの意思で魔葬少女になった琴桐さんには覚悟がある。

その覚悟に僕が報えるとすればこれぐらいだ。


「朱莉を助けてくれたお礼としてになるけど、僕が聞いた話を教えるよ」


僕は廃村でのこと、自らが見た記憶のこと、雲外鏡のことそして源綾音から聞いたことを説明した。


偶然にしては出来すぎているものばかり……ほんとご都合展開だよな、これ。


「風香くん、情報提供に最大級の感謝と礼をさせてくれ」


琴桐さんはお礼として何か記してほしいことはあるかと聞いてきたので、僕は何も記さなくて良いと答えた。


僕がほしいのは朱莉との幸せだけ、ただそれだけでなんだ。


咎の恐怖の表情なんて……僕には……いらない。


「私はどんな風香ちゃんでも愛するからね、風香ちゃんが望むなら私はなんでもするよ。ねえ風香ちゃんは何をしたいのか教えて」


朱莉は光を失った瞳になったのを見て、高揚した。

咎の恐怖の表情を想像した時より高揚している。


僕も世界で一番愛しているよ朱莉。

朱莉のためなら僕だってなんでもするよ。


そう、"なんでも"ね。


「風香ちゃん、朱莉から離れて」


強張った表情のお姉さんは僕と朱莉の間に割って入ってきた。


「なんで僕が離れないといけないのか教えて」


「そんなの、朱莉が朱莉じゃなくなってるからに決まってるでしょ」


朱莉が朱莉じゃなくなる? 何を言っているのか分からない。


「朱莉と僕は恋人なのだから、たとえ朱莉が変わっていてもおかしくはないでしょ?」


お姉さんは目を逸らしながら、言い訳を連ねる。


『私から見ても変わり方が異常なの!』


『風香ちゃんの"恐怖"の影響も多少はあるはず』


なんだの並べて朱莉を否定しようとする。


朱莉を否定するならお姉さんでも…………違う、違う違う違う違う違う…………違う!!


僕は僕は僕は……何を考えた!


そんなの朱莉の幸せを破壊する行為じゃないか!!


高揚するなよ僕!


大切な人の家族を殺したって絶望させるだけじゃないか…………そうだ、僕が咎の表情を想像したより朱莉で高揚したのは……朱莉の絶望の表情まで想像してしまったからだ。


僕は……人間として終わっている。

魔葬少女としてではなく普通の人間としてだ。

システムを作った人間の娘の時点で終わってるだろ僕は。


「……先ほどは申し訳ありません、お姉さん!!」


冷静になったとはいえ、お姉さんを殺そうと考えた僕の謝罪など届くのだろうかと不安でいっぱいだった。


「朱莉を絶対に幸せになるのを見届けさせて、それが条件だからね。それに私を殺そうとするなら、私が風香ちゃんを殺すから」


その言葉を聞いた朱莉は今まで見たことのない憎しみの籠った表情を一瞬した。


もしかして僕と同じで正式に近づいている影響で愛の感情が暴走しているのではないだろうか。


今の僕の言葉を信じてくれるかどうか分からないけれど、お姉さんも魔葬少女なら関係ある話だ。


僕は言い聞かせてお姉さんたちに正式に近づいた状態のことを話した。


「そうなのね、だったら正式になりなさい。そうすれば制御出来るのよね」


僕はそうとは言い切れず曖昧な返答しか出来なかった。


するとお姉さんまで謝ってきた。


「私の方こそごめんなさい。そんな状態だと知らずに殺すだなんて言ってしまって」


そこで僕はお姉さんにある提案をした。


「お姉さん、僕と朱莉がおかしくなってきたら朱莉に伝えてくれませんか? お姉さんの魔法でなら可能ですよね?」


「出来るけど、良いの?」


「正式になるためなので、お願いします」


お姉さんを利用する形になるけど、約束を守るためだ。


僕は罪悪感からかお姉さんを利用する免罪符を探してしまった。

読んでいただきありがとうございます!!

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