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彼がいなかった日
気付いてしまった。彼が居なくても平気だと。最初はクラスの女子達のように風邪で休みだと先生に言われた時は寂しいと思った。でも、すぐに、これが今までの私だと思った。だから、もう十月中旬。そこまで来てしまった。何も言わず、触れることもせず、ただ時間が過ぎて行く。皆はもう受験のことでいっぱいのようで、そわそわしている。さまざまな不安が混ざり合う教室。余裕がある人はいないだろう。だから誰も気にも留めない。私の放課後の空き教室の使用も最近はなくなった。このまま、もうきっと放課後は使わないだろう。面接練習をしなければならないと、あたふたする。まだ時間はあるのに、これで良いのかと、皆は友達に相談する。
私にはそれがない。ただ時間だけが過ぎて、先生と家族と……頑張るしかない。




