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「めっちゃ寛いでんな」
スクリーンに映し出された調査隊の様子に思わず苦笑する。
彼らはバーベキューゾーンで散々飲み食いし、スウィートヴィラ五棟に分かれてチェックインしたら各部屋それぞれテンション高めの部屋チェックが始まり、そして全員集合したかと思えば風呂に向かった。
団体行動おつ!
露天風呂を満喫した調査隊の面々は今、癒し処で人をダメにするクッションに腰掛けながら「ぷはぁ!」とビール片手に満面の笑みを浮かべていた。
まあ、気持ちは分かる。
露天風呂後のキンキンに冷やしたジョッキについだビールは美味かろう。
『もうずっとここにいたいかも』
調査隊の一人がボソリと呟いた。
「そうだろう、そうだろう。俺の目論見通りだ! 何といっても俺が思いつく限りの癒しを詰め込んだ階層だからな!」
思わず腕を組んで鼻高々で頷く俺。
婆さんと黒曜が一瞬だけチラリと俺に向けた視線をスクリーンに戻し、小さく息を吐いた。
食後に調査隊の様子をスクリーンで観察するのがここ最近の日課となった俺ら。
と言ってもダイニングテーブルを囲んでいるのは俺と婆さんと黒曜とドーシルの四人で、琥珀は相変わらずというか、リビングのソファーから長い足を出してゴロンと寝転がっている。
家事全般担当のNPCが食後のハーブティーを淹れてくれた。
「うん、美味い」
これは庭に植えたハーブを彼女が独自にブレンドした市原スペシャル(命名、俺)で、味良し、香り良しで、何が言いたいかというと、本当にこの市原さんは優秀な家政婦さんなのだ。
そして同じく召喚したNPCの緑さんも優秀で、彼女が植えた野菜やハーブは、なぜか次の日には実がたわわに実っているという不思議。
あれを初めて目にした時、もう余計なことを考えるのはよそうと思ったんだよな、ここ異世界だし。
なんて思っていたら。
「のう、リュウ坊。この家にも露天風呂は作れんかのぅ?」
「ふぁっ!?」
突然の婆さんの要望に、思わず変な声が出た。
「いや、出来なくはないけど……」
「そうかそうか。では頼んだぞ」
元々皺くちゃな顔に更に皺を増やした笑みを浮かべると、婆さんは俺の返事を聞かずにドーシルを連れて部屋に戻ってしまった。
まあ露天風呂を作るのは構わないが、どうせならNPCの住むロッジとこのコテージの両方から入れるようにした方が便利だよな。
それならついでというか、このコテージをリフォームしてしまおう。
「黒曜、琥珀、二人とも部屋が二階になってもいいよな?」
「構わない」
「ん〜、裏庭に面した部屋で出入りできる窓があれば」
「え? 二階だけど?」
「それが?」
何か俺が変なこと言ってるみたいな感じになってるけど、おかしいのは琥珀だからな?
二階の窓からの出入りとか、普通はしないから。
とはいえ、コイツには何を言ってもムダだろうし、もういいや。




