表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/50

3章 失墜の楽園 3-1.旅立ちの朝

レジスタンスは帝都で軍の活動に参加することになったらしい。

彼らが戦闘の中で得た知見や技術は帝国の兵士たちの士気や練度を

上げるのに大きな助力となるだろう。

そして、ミーシャは最初こそ、ガリアに戻ると泣き喚いたが、

自分が死に多くの人に心の傷を負わせたことに心動かされるものが

あったのだろう。帝都に残り、学舎で学ぶ道を選んだ。

「それにねー!ここにいたらおにいとたくさん会えるでしょう?

だからね、私は帝都でたくさん学ぶことにしたのだ。」

もうロリコンになってもよいと思えるほど素敵なことを言われて、

その日はずっと幸せだった。

そして、おれたちは連合軍本営に向かう朝を迎えた。

帝都正門にて、レジスタンスメンバーと重鎧のおっさんが見送りに来てくれた。

「おにい、気をつけるんだよ。変なもの食べちゃダメだよ!

ちゃんと睡眠取るんだよ!辛くなったら私に相談するんだよ、はい通信石!頑張れ〜。」

「あいかわらず元気だなぁ。マティアス、ミーシャのこと頼むな。」

「ああ、任せておけ。命の恩人の願い、かならず守ってみせよう。」

「照れ臭いんだが・・。まあいいや。おっちゃんもありがとな。

それじゃ行ってくるよ。」

「達者でな。」

そして、新しい旅が始まる。


出発の間際、ミーシャが色紙に包まれたクッキーをくれた。

みんなで食べてとそう言われた。

おれは思い出してしまった過去の出来事をいつ語るべきか悩みつつも、

ミーシャの手作りのお菓子がまた食べられたことに感動して、

顔をぐしゃぐしゃにして泣いた。

それを見たネリーやアリーも泣き、嬉しいのか悲しいのか

よくわからない冒険の幕開けとなったが、これがいつもの俺たちだ。

たった1人の女の子の命だった、だが彼女を守ることができたという事実は

俺たち、人間にとてつもない力をくれた。

奪われるだけではない、守りきる自信と覚悟を、、、。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ