31話 『金《ゴールド》ランク冒険者は銅《カッパー》ランク冒険者を探す』
「銅ランク冒険者を探してほしい……ですか?」
「あぁ、できれば早急にある冒険者の居場所が知りたい」
「そういった個人情報を教えるのは規則違反なのですが……」
「それはわかっている。だけどどうしても知りたいんだ。頼む……!」
僕は冒険者組合の受付担当の青年に頭を下げて頼んだ。
今はどうしても例の冒険者……モルス・ディアスの居場所を知り、本人からどうやってハイウルフを倒したのか、何かスキルを持っていたのかを聞きたかった。
「はぁ〜、わかりました。いつも上から目線のあなたがそこまでして頼んでくるなら特別に教えてあげましょう。きっと組合長も許可してくれるでしょう」
「……ありがとう」
受付担当の青年は呆れながらもアフォレスト街にいる冒険者の名前とランクが書かれた紙を取り出してカウンターに置く。
「では、一体どんな冒険者を探しているのですか? あなたに陰口を言っている冒険者? それともやっと誰かとパーティーを組む気になったんですか?」
僕に陰口を言う奴らなんて心底どうでもいい。
それにパーティーはこれから先も誰かと組むつもりはない。
青年の言葉に首を横に振って僕は探している冒険者の名前を口にした。
「どれも違う。僕が探しているのは銅ランク……最低ランク冒険者のモルス・ディアスという男だ」
「……え……えぇ!?」
なぜか僕が口にしたその名前に受付担当の青年は大きな驚きの声をあげた。
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