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草木の生い茂る幻想的な世界
泉の奥に佇む白銀の城
そこは世界の中心
そこに住まうは精霊王
しかし、王の椅子は数年間座られていない
≪王が消え、新たな王が今誕生した≫≫
輝く我らの御子
美しき我らの小神
永久に続くと思われた太陽の指すことのなかったこの地に新たな太陽の光が差す
木々がキラキラと輝く
あ、ヤバイかも。
帰宅して直ぐ思ったことはそれだった。目の前には包丁を手に喚く女、遠くには私が帰ってきたことに驚く男。
女の方は分からないが、男は私とルームシェアをしている幼馴染み。私にとっては弟のような存在だ。
女は私の姿を見ると、血走ったような目と恐ろしい形相で包丁を持ったまま、私に向かって走ってきた。それを見て止めようと動く幼馴染みが見えるが、間に合わないだろう。まるで時間がゆっくりと動いているように感じるのに、体が全く動かなかった。
そして、次の瞬間激痛を感じ、私の体はゆっくりと崩れ落ちた。ああ、死ぬんだ。
やっぱり、嫉妬する女は恐ろしいな。
傍らで私の名前を呼びながら、泣いている男に一言いいたい。
人を見る目を養えと言ったのに、また、何となくで付き合ったな。女は怖いと昨日言ったのに。相変わらず、馬鹿だね。
ゆっくりと瞳を閉じて、私、荒谷真紀子は25歳の人生に幕を閉じた。
ああ、彼氏欲しかったな。出来れば高給取りの。




