第76話俺太刀川さんの弟に会いに行く後編
76話です。主人公以外の男性が、初登場です。
「ここが、弟の部屋ですヨ!」
太刀川さんの家に入り、弟君の部屋の前に来た。
「では、ノックしますネ!」
トントン
「ジュン、雄一さんを連れてきたネ!」
「ヒイッ!?」
はい?
「太刀川さん。何か怯えた声が、聞こえたけど………」
「………雄一さんお願いしますネ!」
「あ、はい」
無かったことにしたな。
トントン
「こんにちわ、ジュン君。坂本雄一です。お部屋に、入って大丈夫?」
「うん」
「それじゃあ、入るね。二人は、待ってて、もらって良い?」
「「はい」」
二人は、頷く。
「それじゃあ、失礼します」
俺は、そう言い、部屋の中に、入った。
□□□
「改めて、こんにちわ坂本雄一です。よろしくねジュン君」
「よろしくお願いします。太刀川ジュン14才です」
部屋に、入って見ると、ジュン君は、ベッドの上に座っていた。
見た目は、髪の色は、銀色で、髪の毛が、少し肩に、かかっていた。
「雄一さん。凄いです! 手刀で、女性を気絶させるなんて!」
「はい?」
ジュン君のテンションが、いきなり上がった。
というか、何でその事を知ってるんだ?
「あ、すいません。ここの部屋から、外の監視カメラの様子が、見れるんです」
そう言って、ジュン君は、部屋にある、テレビをつける。
「なるほどね」
画面を見ると、そこには、丁度、俺達が、闘った場所が、映し出された。
「これで、見ていました。雄一さんカッコいいです!」
「ありがとう。所で、俺に会いたいって、聞いたけど、用事があるのかな?」
「あ、はい! 雄一さんって、女性は、怖くないんですか?」
「怖くないよ。だって、対話が出来るから」
俺がそう言うと、ジュン君は、目をキラキラさせながら、俺を見る。
「凄いです! 僕なんて、姉や母も、怖いのに………」
ジュン君は、そう言って、俯く。
「どうして、お姉さんやお母さんが、怖いの?」
俺は、思いきって、聞いてみた。
「………小さい頃、外出先で、沢山の女性に、襲われました。その時の事が、トラウマに、なってしまって」
「なるほどね」
聞いたのは、俺だが、これ以上聞かない方が、良いな。
「ジュン君。これは、あくまでも、俺の考え方だけど、トラウマを無理して、克服する必要はないと思う」
「雄一さん?」
ジュン君が、俺を見る。
「トラウマというものは、中々消えないものだ。無理にトラウマを克服しようとすると、更にトラウマが、増える可能性がある。だから俺は、無理にトラウマを克服する必要は、無いと、考えるよ」
「雄一さん………」
ジュン君は、一度目を閉じた。
しばらくすると、決意を決めた顔になる。
「僕は、家族とは、普通に、接したいです!」
「良し分かった! 協力するよ!」
「雄一さん………ありがとうございます!」
俺とジュン君は、手を繋いで、部屋を出た。
「ジュン!」
部屋の外で、太刀川さんと三上さんが、待っていた。
「おねえ………ヒイッ!?」
ジュン君が、俺の後ろに、隠れる。
………ああ、なるほど。
俺は、三上さんを見る。
三上さんは、それで俺の意図を、察したようで、すぐこの場を離れてくれた。
「もういない?」
ジュン君は、どうやら、三上さんが、怖かったようだ。
「ジュン! 大丈夫ですヨ! 三上さんは、雄一さん一筋ヨ! ………私もだけどネ」
「そうなんですか雄一さん?」
「いや、俺に聞かれても………」
「もう! 雄一さんは、にぶちんさんネ! でもそういうとこも、大好きネ!」
そう言って、太刀川さんは、抱きついてくる。
「太刀川さん! ジュン君見てるから、離れて!」
「嫌ですネ!」
「凄い………女性に抱きつかれてるのに、余裕がある!」
いや、余裕は、無いからねジュン君!
結局太刀川さんは、三上さんが、様子を見に来るまで、俺に抱きついていた。
「全くもう、雄一さん困ってるじゃないですか………私も抱きつきたいのに」
「あの………三上さん?」
「おわ! えっと、何太刀川君?」
「僕の事………襲わないんですか?」
ジュン君は、恐る恐る聞いた。
「襲うわけないじゃん! だって、私雄一さん一筋だもん」
「凄いです。雄一さん! どうやったら、こんな一筋の女の子に、なるんですか?」
「と言うか、学校の女の子全員、雄一さんに、メロメロヨ!」
太刀川さんが、そう言うと、再びジュン君は、俺をキラキラした目で見る。
「やっぱり、雄一さんは、凄いです! どうやったんですか?」
「いや、どうやったって、言われても、普通に、接してただけだけど」
「「雄一さん。あれは普通の接し方では、無いです(ヨ)」」
「マジでか」
地味にショックだ………
この後も、ジュン君に、色々聞かれた。
いや、家族(姉)との会話は!?
結局、太刀川姉弟のお母さんが、帰って来るまで、この会話は、続いた。
ちなみに、お母さんには、俺を見た瞬間に、結婚してくださいと、言われたが、丁重に断った。
帰る際に、今日の事のお礼と、携帯電話の番号が、書かれた紙を渡された(ジュン君の携帯電話の番号も、書かれていた)。
翌日、優の姿で、ジュン君と、どうなったかと、聞くと、万事解決したネ! と言われ、俺は、安心した。
「ふふふ、ジュンもお母さんも、雄一さんが、婿に来ることは、大賛成ネ! 後は、私が、惚れさせるだけネ!」
メアリーが、そう言っていたが、俺には、聞こえていなかった。
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