第68話俺と優(文美)の誕生日前編
68話です。
「兄よ明日学校へ行くぞ」
「はい?」
特訓が終わり夜になると、いきなり優にそう言われた。
「何でだ?」
「まあ行ってみれば分かる。」
そう言って優は立ち去る。
「何なんだ?」
俺は疑問を持ったが、とにかく明日を待つ事にした。
□□□
「さて学校へ向かうぞ兄よ」
「分かった」
例により神宮寺さんのヘリコプターで、文美さんの家の前で着陸した。
神宮寺さん達は先に学校へ行くと言い、俺と優を文美さんの家の中で待機させた。
何故待機する必要があるんだ?
三時間程経つと神宮寺さんから、連絡があり学校へ来てほしいと言われ外に出たところである。
「雄一さ~ん! 優さ~ん!」
優と学校へ行こうとすると、誰かに声をかけられ振り向く。
「え? 三上さん」
「お久しぶりです!」
そこには部活合宿の時出会った三上さんがいた。
「どうしてここに?」
「私がお二人を護衛します。よろしくお願いします」
「護衛?」
何だ危ない所にでも行くのか? てか行くの学校だったよな?
「兄よ危ない所に行くわけじゃ無いから、安心してくれちゃんと学校へ行く」
「そ、そうか」
また読まれたな。
「では行きましょう!」
俺と優は三上さんについていった。
□□□
「さあ体育館に入ってください」
「了解」
学校へつくと真っ直ぐに体育館へ向かった。
体育館の扉の前に到着すると、三上さんにそう言われ俺は扉を開ける。
パーン! パーン!
「うおっ!?」
「「「お誕生日おめでとう! 雄一さん(君)! 優(さん、ちゃん)!」」」
クラッカーが音がしそう言われた。
「え? 誕生日?」
「やはり忘れていたか兄よ。今日8月10日は兄と私の誕生日だぞ」
優は呆れてそう言う。
「ああ、そうか今日は俺の誕生日か」
「私も誕生日だぞ兄よ」
ああ、そうか優とは双子つまり一緒の日に生まれた設定だ。
だから一緒の誕生日ってわけだ。
(雄一さん! 一応言っときますが、本当に私も誕生日なのです!)
(えっ! そうなんですか?)
念話でそう優(文美さん)が、言ってきた。
「さあ、雄一さん、優さんこちらえどうぞ!」
三上さんが俺と優を椅子に案内してくれた。
それにしても人数が、多いな全校生徒いるんじゃないか?
「さて、皆様今日集まって頂きありがとうございます。今日雄一さんと優さんの誕生日の司会進行をする神宮寺沙耶香ですわ」
神宮寺さんが司会か。
「皆様先ずは祝いの歌を、歌いますわよ!」
皆が誕生日を祝う歌を歌ってくれた。
「ありがとうございます皆様」
こんな盛大な誕生日を祝う歌は初めて聞いた。
「続きましては今日来れない方々より、雄一さんと優さんに対してのお祝いの言葉を伝えさせて頂きます」
神宮寺さんは、ポケットから紙を取り出す。
「先ずは、大会中の野球部一同ですわ! 雄一さん、優ちゃん、お誕生日おめでとう! 私達は、大会で出席出来ないけど今日が良い日になるように祈ってます! 追伸、部活合宿の時みたいにまた野球部の練習に来てね! 待ってるよ優ちゃん! 野球部一同より。野球部からは以上ですわ」
野球部の人達との練習楽しかったな。
よし暇な時は顔を出すか。
「続きましては同じく大会中の剣道部一同ですわ、! 雄一さん、優ちゃんお誕生日おめでとう! さて、今日はお二人の誕生日なのだが参加出来なくてごめんなさい。なので、約束しようお二人の為に全国大会優勝を捧げよう! 剣道部一同より」
おお! 剣道部の人達は、カッコいいな。
「続きましては雄一さんと優さんに、プレゼントを渡しますわ! 代表神宮寺桃!」
「はい!」
桃さんが俺と優の前に来た。
「雄一君、優ちゃん誕生日おめでとう」
「桃さんありがとうございます。桃さんが渡してくれるんですね」
「そうよ~私が射的で勝ったからよ~」
なるほどあの時俺に内緒にしていたのはそういうことか。
「はい優ちゃんにも」
桃さんは優にもプレゼントを渡した。
「ありがとうございます桃さん」
「頼まれた通り雄一君と同じものだから」
「感謝します」
なるほど優と同じ物か。
「さて皆様料理を食べますわよ! 料理の提供者は、学園長の友達の篠田雪乃さんですわ!」
後でお礼のメールをしよう。
「では改めて皆様………せーの!」
「「「雄一さん(君)! 優(さん、ちゃん)!誕生日おめでとう!」」」
こうして、皆で食べ物を食べ始めた。
読んで頂きありがとうございます。




