第66話俺と夏祭り前編
66話です。
「夏祭りですか?」
「はい! 明日学校の近くにある、神社でお祭りがあるんですよ」
戦闘訓練が始まって、一週間が経過した。
訓練が終わり夜になると、藤森さんに明日祭りがあることを知らされた。
「祭りかあ………行きたいな」
「本当ですか!」
俺がそう言うと藤森さんは、廊下に出て行き大声で雄一さん行くって! と言い、直ぐにうおーーー! と言う叫びが聞こえてきた。
そこから数分経過すると皆が俺のいる部屋に、やって来て明日どんなふうに祭りを楽しむか話し合いが始まった。
「雄一さんは、何か食べたい物ありますカ?」
太刀川さんがそう聞いてくる。
「う~ん。俺あんまり祭り行ったこと無いから、どんなのがあるか分からないなあ」
「兄よたこ焼きが、おすすめだレベルが非常に高い」
「あれ? 優は行ったことあるんだ」
「成り行きで行ったことがあるだけだ」
千代の質問に優はそう答えた。
「ではたこ焼きは食べますわよ」
神宮寺さんがそう言う。
「う~ん。たこ焼きも良いけどかき氷も捨てがたいね」
月下さんがそう言う。
「かき氷は、何味がありますか?」
「イチゴやレモンかな、専門店じゃないからそんなに多くないかな」
「なるほど。俺は、イチゴ味が食べたいですね」
「ではかき氷も追加ですわね」
「はーい! 私お酒が飲みたい!」
「お母さん。私達は未成年ですわ」
「大丈夫だって! 私しか飲まないから」
「その言葉信じますわよお母さん。一応言っときますが、絶対に雄一さんには、勧めないでください」
「大丈夫だよ神宮寺さん。勧められても絶対に飲まないから」
そう俺が言うと皆が、カッコいいと言ってくれたが何処がカッコいいんだ?
「さて今日は、もう遅いし寝ますか」
月下さんがそう言い、祭りの話し合いは終わった。
□□□
「優、こんな感じでいいか? てかよくこんなの用意してたな」
「同然だと言っておこう流石私だ。自画自賛になってしまうが、問題は無いだろう」
次の日の夕方俺は皆に着替えてくると言い、更衣室へ向かい着替えた。
祭りなので浴衣だ。
「兄よ恐らく皆驚くだろう。どんな反応をするか楽しみだ」
「趣味が悪いぞ優」
俺と優は、皆の所に向かう。
「あっ! ゆう………」
藤森さんが俺の姿を見て固まる。
というか優以外固まった。
まあ、気持ちは分かるな、逆の立場だったら俺も固まる。
なぜなら。
「ゆ、優が、二人いるーーーー!?」
そう今俺は女物の浴衣を着て、黒色のウィッグをつけている。
「二人いるんじゃなくて、俺だよ」
「「「雄一さんですか(カ)!?」」」
皆ビックリしていたが、俺だと分かった瞬間鼻血を吹き出し雄一さんの女装姿は国宝級と言っていた。
太刀川さんが俺の女装姿を見て、興奮していたがあんたらもかよ。
そう言えば優も鼻血を吹き出してたな。
何はともあれ俺達は祭り会場の神社に、向かうためまたヘリコプターに乗った。
読んで頂きありがとうございます。




