甘い甘いチョコ(お題:バレンタインデー/著者:柴野まい)
今日はバレンタインデーである。
なんかの偉い人がお亡くなりになった日だ。
この国では、菓子会社の策略に踊らされる日だ。
俺はバレンタインに菓子なんてもらったことねえよ!
バーカ!
男女比2対8を誇るこの学校でも、俺にモテ期は到来しなかったんだ!
なんのためにこの学校入ったんだよ……。
いや、勉強するためだけどさ! だけどさ!
ちょっとくらい期待したっていいじゃん?
俺の中学時代を知る奴なんていないんだし?
厨二病こじらせてたヤバい奴っていうことはみんな知らないはずだし?
なんで俺はダークソードとかいう、わけわからんオモチャ買ってたんだ……。
それはともかく!
毎日毎日鬱陶しいくらいにチョコのCMがあって、ワンチャンあるんじゃね、と期待した俺がバカだったわ。
その結論に達した自分の脳を疑うわ。
なんで何もしてないのに貰えると思ったんだよ!
女子の方をチラチラ見る。
甘味ー、甘味ーと絶望しているうちに、放課後になる。
げんなりしながら靴箱に向かう。
目の前の虚無(靴箱)を開ける。
「へ?」
その中には、ラッピングされた箱があった。
飛び上がって喜びたかったが、グッと抑える。
そのあとコソコソしながら家に帰った。
家に帰って、箱を開けようとした。
だけれど、罰ゲームじゃないかという懸念があった。
いや、よく考えてみれば俺がなんで貰えるんだ、って話だし。
女子と仲良くした記憶なんてほぼないし。
震える手で箱を開ける。
そこには、バレンタインの定番、チョコが入っていた。
人生初の人からもらったチョコ!
俺は嬉しくて、そのチョコを味わいながら食べた。
吐きそうなほどに甘々だった。
ちなみにそのあとお腹が痛くなった。
なんでだ。
やっぱ罰ゲームだったのか?
真実はよくわからん。




