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2話 2人の同棲生活スタート!

「ああ、家に帰ってきたな」


隣国の姫を保護し隣国に送り届け、さらに事件解決の依頼を受けたので数日ぶりではあったが、色々あり過ぎて久しぶりな感じがしていた。


「そういえばまだこの家でほとんど過ごしてなかったですね」

「そう言えばそうだな。それじゃ今日から本格的にここで暮らすわけだけど・・・」


そう言いかけてヤコブはハッとする。


(これからこの家で2人きりで過ごすのか?)



そう思った瞬間顔が赤くなるのを感じた。

その様子を見ていたダビデが心配そうに声をかけてきた。


「ご先祖さま……?大丈夫ですか?」


その言葉にハッとして我に帰る。どうやら動揺が顔に出てしまっていたようだ。


(いかんな……しっかりしないと)

そう思い直すと笑顔を作る。



「なんでもないさ。それより夕飯は何にする?」

「そうですねえ……煮込み料理が食べたいです」

「じゃあシチューでも作るか。あとはパンとサラダだな」



そう言って台所に向かうために立ち上がる。その時ふと視線を感じたような気がして振り返ると、そこにはこちらを見つめているダビデの姿があった。



目が合うと慌てて逸らす。その仕草に胸がキュンとなる感覚を覚えた。


(なんだこれ……可愛すぎるだろ……)


自分の中に芽生えた感情を抑えつつ夕食の準備に取り掛かることにした。

その間ずっと胸の鼓動が鳴り止まずにいたのだがその理由に気づくことはなかった。



一方ダビデはこう思っていた。


( 腹の音が鳴ってしまった…気付かれただろうか?)

それで目を逸らしただけなのだった。


***


こうして始まった2人の同棲(?)生活。


元は男とはいえ異世界で女の体になったダビデと、そのことを知らないヤコブ。



男女が一つ屋根の下で過ごすということはどういうことか、お互い理解しているのだろうか?

いや、していないからこそこの事態になっているのだろう。


だがしかしーーこれは始まりに過ぎないということを彼らは知る由もなかったのだった・・・。

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