↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/52

☆イワシ三昧 中

 今日の『イワシ三昧』は、とりあえず『塩焼き』と『ナメロウ』と『つみれ汁』の三品が決定。

とは言え、リクエストのあった三品だけじゃ『三昧』というのにはちょっと寂しい。

現状のスキルと調味料による制限範囲内で、っていう制限はあるけど……。

あと何品か作ることにしよう。


 調理スキルの下拵えはとっても便利だ。

ちょっと面倒な三枚おろしも背開きも、包丁を魚にあてるだけであっという間に出来ちゃうんだよね。

リアルでもこうだったら、もっとマメに魚料理もするんだけど。


 ちなみに、今使える調理法は『焼く』『茹でる』『炒める』『煮込む』の四つ。

『茹でる』と『煮込む』は同じようなことだと思ってたんだけど、このゲームでは違う扱いだ。

『茹でる』は半分下拵えみたいなものだけど、きっと、ゆで卵を料理アイテム扱いにする為に個別スキルになってしまってるんじゃないかな?


「売店のパンからパン粉を作って『イワシのパン粉焼き』。それから――」


 呟きながら、売店で買える食材を確認。

パンと赤ワインを購入する。

赤ワインは『赤ワイン煮込み』を作る用だ。

とりあえずお試しで作って、気に入ったものをそれぞれに作って渡すことになってるから、種類はもう一個くらい欲しいよね。


「ああ、揚げ焼きって手があるや」


 『イワシフライもどき』もメニューに加えることにして、パン粉用にパンを追加購入。

あとは、沢山ある香草類を使った『香草焼き』をいくつか作ることにして、お会計を済ませる。

アルの元へ戻ると、彼はすでに解体を全部終わらせていた。


「うわおぅ!」

「解体したのに、解体する前より小さくなるだけというのも不思議だったのだが……」

「確かに、解体したはずなのに丸魚になるって言うのは謎だねぇ」

「うむ。だが、たまに二尾に増えるのはもっと謎だ」

「それでこの量か……!」


 アルから受け取ったイワシ(サディソン)は、煮干しよりも二割ほど多い。

きっと、この二割が二尾に増えた分なんだよね?

解体さん、すっごい有能!

やっぱりわたしも取ろうかなぁ……?

そう思ったものの、やっぱり、コレは無しだ。

なんか、アルが淋しそうに耳を垂らす姿の幻が見えたし。

なんでもかんでも自分でやれるようになって、アルを淋しがらせるのは本意じゃないもんね。


「――それで、何を作るのかね?」

「ん。サディソン――イワシでいいや。『イワシの香草焼き』を四種類と、『塩焼き』に『ナメロウ』『つみれ汁』それから最後に『赤ワイン煮込み』……かな」

「『ナメロウ』と『つみれ汁』というのはどんなものなのかね?」

「どっちも、身を細かく叩いて作る料理だよ。『ナメロウ』は生だから、もしかしたらアルは食べれないかも」

「ふむ、確かに。私が寝込んだ時に食べたのは生の魚だった」

「その時は、丸めて焼くね」

「うむ……」


 どんな料理を作るのか、興味津々といった様子で問いかけてきたアルだけど、生魚を食べて死にかけた経験を思い出して言葉を濁しつつ、料理を作る邪魔にならない場所に移動する。

この後で料理を食べたら体力が回復するから、彼自身も何か作るつもりらしい。


「さーて、始めますか!」


 まずは『赤ワイン煮込み』。

イワシの頭を落として、半分に切る。

鍋入れたワインが煮立ったら、イワシ→調味料→ローリエの順に投入後、少し煮込む。

これを煮込んでいる間に、他の料理の為の下拵えも進めておこう。

塩焼きは丸のままで塩を振って焼いておけばいい。

でも香草焼きにしろナメロウにしろ、他の料理は三枚おろしにしておかないと。

三枚おろしにすると、身が二枚と頭付きの中骨が残る。

これは、頭の部分を開いた後に取っておく。

今はスキル的な制限のおかげで作れないけど、揚げ物が出来るようになったら作りたいものあるし。

そうこうするうちに、煮込み加減がちょうどいい塩梅になってきた。

最後に玉ねぎを細く切ったものを入れてから、さっきと同じくらいの時間煮れば終了♪

いいタイミングで、塩焼きも完成!


「みんな~! まずは二品。イワシの塩焼きと、ワイン煮込みが出来上がったよ~♪」

「いい匂いやな~♪」

「ほんと、お腹が空く匂いね」


 大喜びでイカ下足君たちは自分の分を取りに来て、口々に出来上がった料理への期待を言葉にする。


「とりあえず、あっちで試食用の席を確保してきたから運んでおこうか」

「ほんじゃ、リリンちゃんの料理が全部出来上がったら、みんなで一緒に食べよ」

「はーい、了解! ササっと作っちゃうね」


 彼らが渡した料理を所持品に入れるのを見ながら、わたしは次の料理にとりかかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。