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死神ちゃんは裁けない  作者: ポコナムチン


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2/2

第2話 騒ぐな!!電車内リーマン

あれから土日を挟んで月曜日。


特に変わったこともなく過ごしています私ですが。


「ねぇアンコ~。早く裁こうよ~」


こいつが離れてくれません。


「いつまでこっちにいるんですか?!」


ただでさえうるさいのに四六時中こんなのがいたんじゃ落ち着くこともできやしない。


「だってアンコまだ誰も裁いてない初心者だし~」


「チェリーボーイには荷が重いでしょ?あれ?ガールだっけ?」


お父さんお母さんごめんなさい。


今日、アンコは生まれて初めて他人を殴ります。


「待って待って!!タンマタンマ!!」


どうした死神。


私のこぶしは真っ赤に燃えているぞ。


「その怒りは別の人に向けてもらうとして」


「そろそろ学校行く時間じゃない?」


オウマイゴッド。


こんなのに絡んでたら遅れちまうよ。


「ほらほら急げ遅刻しちゃうぞ」


この野郎。


時間がないからってここぞとばかりに。


そしてなんやかんやありましてギリギリ電車には間に合いましたと。


「ふぅ危なかったね」


誰のせいだと思っとるんじゃ。


こちとらあんたのせいで危なかったんだk


「おいうるせえぞ!!」


おぉびっくりした。


朝から元気だねぇ。いったいどうしたんだい?


「オンギャアア!!」


ははーん。


さてはおじさん。


赤ん坊の声にイラついて怒鳴っちゃったね?


ダメだよそんなに怒鳴っちゃ。


あんたも元赤ちゃんでしょ?


「大体なんで親のお前がちゃんと躾しねぇんだ!!」


「すいませんすいません!!」


ありゃりゃ、かわいそうに。


でも私にはどうしてやることもできないのさ。


「アンコはそれでいいの?」


おいおいどうしたおネルさんよ。いつにもなく真面目な顔じゃないか。


「あの人、泣きそうだよ?」


そりゃ私だって助けれるなら助けたいさ。


でもね、私にはそんな力ないの。


「それができるのが死神の力だよ?」


死神の力なんて物騒なもん。


あの人に使ったら死んじゃうよ。


「うーん。じゃあもう一つの方法としてさ」


「あの人を改心させてみないよ」


「一応それでも裁いたことになるからさ」


いやいやいや。なんで私がそんなことを。


「そういえば言い忘れてたけどさ」


「死神って1週間人を裁かないと地獄送りだよ?」


おいおいネルさんよ。


そんなことこの前は言ってなかったじゃないですか。


「だから忘れてたのさ」


やっぱり朝殴っておくべきだったかもしれない。


「ま、そんなことは置いといて」


「はやく裁きに行こうよ♪」


やれやれ、遅刻した上に人助けですか。


私はそんなできた人間じゃないのにね。


「あのぉ、おじいさん」


「あぁん?!」


ひぃぃ、生のおじさん超怖え!!


そりゃそうだよ横にも縦にも私より大きいもん。


「おっ、お姉さんが怖がってますし、ここらでやめときましょう?」


「てめぇもうっせえぞクソガキ!!」


あらら、ターゲット変更だ。


「手助けが必要かい?」


助けてネルさん腰が抜けちまいそうだよ。


「そうだね。じゃあ、はい!!」


ん?今何をしたんだ?


「前を見てみなよアンコ」


うおっ、おじさんが固まってる。


ってあれ?お姉さんも固まってんじゃん。


「これが死神の力の一つ」


「『タイムストップ』さ」


おぉすげぇ!!


ネルさんマジパネェっす!!


ってあれ?おかしいな


「ただ一つ欠点があってね」


おいおいまさか?!


「使用者も止まっちゃうんだ♪」


私の時が止まっててよかったなこの拳は一旦お預けだ。


「さぁアンコ!!今の内に解決策を考えるんだ!!」


お父さんお母さん助けてください。


あなたたちの娘は死神になって初の仕事でカチンコチンです。

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