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第1話「怠け者」

はじめまして。あるいは、おかえりなさい。

これは、眠るたびに「向こう側」へ渡る少年の物語です。

どうか、第一話を。

チョークが、額に命中した。


「星野。今週で三度目だぞ」


(つくる)は机から顔を上げた。頬には袖の縫い目の跡がくっきりと残り、教室は低く笑いさざめいていた。窓の外では午後が暮れかけている——彼にとっては、黒板の上の時計が告げるよりも、ずっと長く続いている午後だった。


「すみません」と呟き、どうせ使う気もないペンに手を伸ばした。


教師は首を振り、方程式に戻った。創はノートを見ていたが、映っていたのは別のものだった。未完成の骨組み、四つの関節、そして虚ろに光る、(コア)のための空席。足りないのはたった一つ。いつも、そのたった一つが足りなかった。


一日の終わりを告げるチャイムが、教室を静止から引き剥がした。椅子が鳴り、鞄が肩へ跳ね上がる。


*


みなが出口へ流れていく頃、彼女はロッカーの前で創を捕まえた。


「あなたの成績」と佐伯灯里(さえき あかり)は、まるで判決文のように一枚の紙を鼻先へ突きつけた。「下がってる。また寝てたでしょう。委員長として、報告しなきゃいけないの、わかってる?」


「わかってる」


「それだけ?『わかってる』?」


彼女には、あの調子があった。半分は教師、半分は気遣い——小学校の頃、二つ隣の席に座って、みんなが提出する前に他人の宿題を直していた頃から使っていた、あの調子。創は覚えていた。彼女もたぶん覚えている。ときどき言葉を途中で切るのは、創がまだ「あの怠け者」ではなかった頃を思い出しているみたいだった。


「ただ、寝不足なだけだよ」と彼は言った。それだけは本当だった。あとのすべて——働いていること、造っていること、夜に向かう先では「星野、起きろ」とは違う名で呼ばれること——それは、誰にも言わないことだった。彼らにとって、自分は怠け者でいい。その方が楽だ。安全だ。


灯里はため息をつき、紙をファイルへ戻した。


「いいかげん、ちゃんと寝なさいよ」去り際に、そう投げた。「いつか、起きられなくなるから」


自分がどれほど真実に近いことを言ったか知っていたら、彼女はきっと笑わなかっただろう。


*


家に着いた頃には、外は暗くなっていた。朝には覚えていないだろう何かを食べ、鞄を隅へ放り、服のままベッドへ倒れ込んだ。


「さて、仕事だ」と枕に呟く。


そして、古びた外套を脱ぐように、自分自身から抜け出した。


*


夢の中もまた、夜だった。


人が思っているのとは違い、ここで光る魂はほとんどいない。光は稀だ——夜明けの葉から露を集めるように、一滴ずつ蓄えるもの——そして、それを多く持たない者は、(うつつ)にいる時と同じように生きる。食べ、働き、歩く。ただ、バッテリー残量が少ないだけで。最も強い者たちは食べず、歩かない——飛ぶのだ。ごく一握りは、ここで消えて、あそこに立つことができる。創は、その部類ではなかった。いざという時に一握りの硬貨を顕現(マニフェスト)できるだけ——それ以上は、一文も。


低き門のそばの市場では、誰かが溶接した関節を売り、別の誰かが導線の束を並べていた。支払いは、めいめいが自分の光の一部から顕現した硬貨。創は人混みを抜け、学校にはいない顔なじみへ頷いてみせた。


工房では、クランプが待っていた。彼が完成させた最初のロボット——背は低く、四つ足で、見せる以上のことを知っている犬のような性格。金属の頭を、挨拶がわりに彼の脚へ、こつん、と当てた。


そしてクランプの後ろには、もう一体が立っていた。より大きく。未完成のまま。


創は核の空いた空席に手を置き、答えは分かっているのに、頭の中で数えた。知識はある——一本の糸まで違わず組み上げられる。足りないのはエネルギーだった。一週間の夜の仕事で蓄えた光は、クランプを保ち、明け方に自分自身が消えずにいるだけで、ほとんど尽きた。


「明日だ」と、動かぬ骨組みに言った。「もっと大きい依頼を取る。お前を、完成させる」


クランプは蒸気をふっと吐いた。「明日」という言葉なら、もう何度も聞いた、とでも言うように。


市場の屋根の彼方、どこか遠くで、閃光が闇を裂いた——静かな、助けを求める声のように。創は気づかなかった。疲れていたし、本物の、学校の夜明けまでは、思っているより時間が残っていなかった。


*


翌日は、いつもと同じように始まった——出席確認から。教師が名前を読み上げ、生徒が「はい」と返し、創は机に頭を伏せたまま、自分の番が来るのを待った。


「佐伯」


静寂。


「佐伯 灯里?」教師が顔を上げ、繰り返した。


最前列の、空いた椅子。誰も口を開かず、誰もその理由を知らなかった。教師は名前の横に一本、線を引き、読み進めた。


創は、その空席を、必要以上に長く見つめた。頭の奥のどこか——夜に光の残る場所で——何かが噛み合わなかった。それが何かは、まだ分からなかった。


最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

「足りないのは、たった一つ」——(つくる)が抱えているのは、才能の不足ではなく、手立ての欠けた夜です。

彼が何を造ろうとしているのかは、次の夜に。

気に入っていただけたら、ブックマークで見守ってくださると嬉しいです。

           —— Tuttimi

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