57チュン目
何か色々ありましたがリボルバーと多分優秀な技術者を手に入れたぞ!と、内心ウキウキなミコです。
ところで話しを戻して錬成したら勝手にリボルバーになってしまった件について聞かないと。
「で、最初に何か分からないけど勝手にこれになったってことだけど?」
リボルバーを手の中で転がしながら聞く。
安全の為に銃弾は抜いてありますよ?蓋を開けて排莢用の棒で押し出すのがクラシックスタイル。
「言葉通りだな。タツロウが錬成術を行ったらこうなった」
「……当初はダスティンの言っていたライフルの予定だった……」
え、親父さんってダスティンって言うんだ……言われると映画に出てそう。口調は別として。
「ほう?それで?」
「……不服だが銃身の試作を行う為に術式を作成し錬成を行ったところ、術式とは異なった動作をした。結果、周囲にあった素材を全て吸収しこうなった」
「だが、こいつはおかしいぞ?取り込んだ素材に対してあきらかにちっこい」
「どういうこと?」
「錬成は質量や密度は変わらないんだ。所謂、質量保存の法則ってやつだ」
「へー魔法あるこの世界でも物理法則って仕事してるんだね?」
「……何言ってるんだ?当たり前だろう?」
うわぁ、マジで何言ってんだコイツ?って顔で見られた。
「え?わたし極超音速で飛べるけど……」
「それは知らないが、物理法則が無ければこうして普通に生活できないだろう」
「いやーそういうものだと思ってた。大体化学って割りとそう言う所有るじゃない?」
「……否定はできないが兎に角だ」
「まぁなってしまったものは仕方ないよね」
「何が起こるか分からない以上、封印を推奨する」
ふむ。単純に勘定的な物でなく技術者としての意見かな。安全管理って大事よ?
「まぁ並みの事なら大丈夫だよ。素材も勿体ないしね」
「……管理できるなら問題ない。正直、それは持て余す」
「ところで、これ何?」
グリップについた赤いメダルをつっつく。本来ならただのメーカーを示すものだけど、強い魔力を感じる。
「それはおそらく核だ。魔道具はその組み込まれた魔法を発動する為の核がある。その銃の核がそれになる」
「おそらくというのは?」
「自分で錬成し組み込んだものでないから推測だ」
「りょーか……うぇ!?」
急に銃に魔力をごっそり吸われた!?
「……何かごっそり魔力吸われた……もしかして、やばいヤツ?」
『……』
わたしのつぶやきに室内の時が止まる。冷汗が止まりません。
こういう新種の魔道具には暴走事件は割りと付き物だと聞いた事が有る。
カッ!
核から強い光が発生られ、銃が光の球体に変化する。
「……ハハッ……これあれでしょ?マンガだと爆発するヤツじゃない?」
「馬鹿野郎!?そんなこと言っている場合か!まだ間に合うから封印しろ!」
「え?わたしがやるの?やり方分からない……」
「こんな膨大な量、俺が抑え込める訳ないだろう!」
「……エヘッ」
目線そらしつつぶりっ子しておく。
大体、事故が起こっても戦闘中だろうから実質被害なんてないだろうと思ってたのに!
「!」
「あっ!?ちょ!?」
アホやっていたら、瓶から精霊さんが飛び出して光の球体に飛び込む。
何してんのー!?
精霊さんのおかげか光が収束していった。
「……誰か説明プリーズ……」
「こっちが聞きたいな」
「ですよねー」
収束した光は消え、中から精霊さんが出てきた。どうやら無事……じゃないのかな……。
髪の色が青から虹色に変わっていた。何かわたしのアホ毛が髪全部になったみたいな。
「えーっと?大丈夫?」
元気にわたしの周りをくるくるを飛び回っている。どうやら無事らしい。
「良し!一件落着!解散!」
『んな訳あるかぁ!』
「ハイ」
ごり押し失敗。
何か領主になってから怒られること増えてない?プールの件もこれもわたし悪くないよね?
「♪」
「よしよし」
今まで人前では隠れていた精霊さんは今は打って変わってずっと出ている。これまであまり出られなかった分を補うかの様にわたしに引っ付いている。
「お仕着せですし、私とは同僚ですね」
シェリルちゃんはお茶を淹れながらちょっとズレた事を言っている。まぁ、実際に2人ともお世話してくれているから同僚なのかな?
すると精霊さんはシェリルちゃんの手伝いをしだした。
美少女のシェリルちゃんと肩に乗る様な精霊さんが戯れる姿は眼福ですね。うん、お茶がうまい。
……うん?肩に乗る?でかくなってない??
「この子のお名前はなんて言うんですか?」
「名前?」
そういえばつけてなかった気がする。
精霊さんが期待の眼差しで見ている。……すげぇプレッシャーだ……。
「え、えーっと……ピナだよ」
「ピナちゃんって言うんですか?」
「うん」
精霊さんも嬉しそうにくるくる飛んでるから気に入ってくれたみたい。
「よろしくなのマスター、シェリル」
「シャベッター!?」




