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47チュン目

 リリィやエドと一緒にテラス……は暑いので噴水の横にパラソルをさしてお茶をしています。

 七色アホ毛のおかげで冷たい魔力の塊……所謂、溶けない氷を作り出してアイスティーを楽しみます。駄位精霊もたまには役に立ちますね。


「我主よ!」


「あ、クーちゃん。おはよう」


 呼んでくれって言ったけど、どうやら来てくれたみたい。


「おはようじゃないですよ!流石にアレは酷いではないですか!」


「わたしもやった事有るしさ」


「え!?あ……よく生きてましたね……」


「クーちゃんも生きてるじゃない?」


 まぁ卵飛行法は流石に力技だから他の方法も考えないとね。

 リリィ達にクーちゃんを紹介した。卵から出てきた時は気絶してたしさ。


「それで我主よ。我はこれからどうすれば?」


「好きにしていいけど?」


 うん?休暇だと思ってくれれば良いんだけど?


「しかし、我は主の騎士。離れる訳には」


 と言われてもいつ連絡来るか分らないので出掛ける予定も無いしなぁ。

 それに多分、わたしの方がクーちゃんより強いから下手に出てこられるとわたしが守るはめになりそう。


「……よし決めた」


「なんでしょうか?」


「彼等に預けよう。訓練してもらって」


「はぁ?」


 と言う訳で訝しがるクーちゃんを引き摺って騎士の宿舎に来ました。

 特に理由がなければ騎士さん達は全寮制らしい。


「これはミコ様。この様な場所に御用でしょうか?」


「彼等は居る?」


「ええ。待機させています」


「じゃ、この子よろしく」


「え?え?」


 クーちゃんを押し出す。


「はぁ?」


「鍛えてくれればいいから。それじゃよろしく」


「ちょ!?我主よ!?」


 何か言ってたけど放置してきた。



「お帰り、ミコ」


「彼はどうしたんだい?」


「うん。サムブレイク・フォーに任せてきた」


 一応、わたし付きの騎士となっているあの4人に鍛えてもらえばいいかなと。

 どっちかがどっちかに汚染されるか、変な科学反応を起こすかもしれないけど、それはその時に考えよう。



 出掛けないと言った割に堂々と正面から城門を抜け貴族街へ。ちゃんと許可は取って出てきました。

 ちょっと買い物?に行くだけなので。正確に言えば商店の専門家に聞きたい事があるので。餅は餅屋。

 カランカラン。

 ドアベルの付いたドアを押し開けて入るは魔法屋と呼ばれる……一応、商店かな?

 魔法書やら触媒やら杖やらの他にも錬金術で扱う様な品も並んでいる。

 正直、何が何なのかその道の人にしか分らないような雑多な店だった。


「いらっしゃい」


 カウンターに腰掛けて本を読んでいる老人がいる。店主さんはご老人と聞いているからこの人かな?

 頭は禿げてて白い長い髭が生えている。西洋系だから賢者って感じ。

 雑多でごちゃごちゃしている店内は果たして物を売る気があるのか?と思ってしまう程……正直、汚い。

 これで貴族街では最も品揃えの良い店らしい……ただし目的の物を見つけられれば。

 一応、この有様は聞いてから来たけど想像以上だった。

 ぐるっと回ってみたが、早々に諦めて店主?に聞いてみることにした。


「……」


 何か気難しそう。

 じー。


「……」


 店主はチラッとこちらを見て読書を続けている。

 店内に有る何かが動作している音と外の喧騒が微かに聞こえる。


「……何の用じゃ?」


 よし!勝った!

 まぁ、別に勝負はしてないけどね。


「お城の方からこの貴族街で一番の魔法屋と聞きました」


「……知らんな」


「そこでお願いなのですが、これを見てもらえますか?」


 ビー玉の様に魔力を固めた結晶をカウンターに転がす。

 店主はそれを手に取り観察している。


「魔力結晶か。随分と高純度だな」


 そう言って、結晶を返してくれる。


「何かに使えますか?」


「使いどころなどいくらでも有るが?」


「なら差し上げます」


「いらん」


「何故です?」


「出所も分らん物はいらん」


「道理ですね。では自己紹介を。わたしは大精霊の御使いをしているミコと言います」


「知っとる」


 わたしはパレードしたしあっちこっちで露出はあるんだよね。服装が独特だから貴族街でも歩くとかなり見られる。所謂、有名税ってやつ?知らんけど。


「では、わたしの能力は?」


「興味無いな」


「その結晶を作ったのはわたしです」


 そこでようやく本を閉じてこちらを向く。


「魔力結晶はどうやってできるんですか?」


 店主は呆れた様にため息をついてから話し出した。


「それを話すには魔力が何かから話さねばならん……そんな短時間で説明できるものではないぞ」


「でしたら通いますし、何か資料があれば勉強します」


「城で学んでから来い」


 そう言ってガリガリと紙に何か書いていく。


「ほれ」


「ありがとうございます?」


 メモを受け取り見てみる……おぉ!そういえばこの世界の文字は読めないんだ!すっかり忘れてた。

 まずは文字の勉強からかなぁ。先は長そう。

 メモの内容はリリィにも聞いてみよう。魔法についても勉強している様だから何か知っているかも。


「ではまた来ますね」


「……好きにしろ」


 とりあえず何をするかの方向性は分かったし、地道にやっていこう。

 しばらくは図書館通いかなぁ。

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