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28チュン目

「トゥーットゥトゥトゥー♪」


 鼻歌を口ずさみながら廊下を行きます。

 皆様。今日はとても素敵な一日になりそうですわね。おはようございます。

 すれ違うメイドさんや騎士達が何だコイツ?って見ますがわたしは気にしなーい。

 向かうは3馬鹿の部屋です。3馬鹿って言うのはシャーリーさんの兄に当る人達。シャーリーさんが馬鹿兄貴共って言ってたのでそのまま3馬鹿呼びです。


 シャーリーさんに聞いて三男の部屋に来ました。

 鍵が掛かっているそうですがわたしのハイパー万能アホ毛には無駄ぁ!

 鍵穴に突っ込んで形を変えればほら開いた。

 早速、証拠を物色します。

 が、どうやらここには何も無いようです。

 と言うのも空の部屋。ベッドとディスクが有るものの中身は空。どうやら寝に帰ってくるだけの部屋みたいです。


 次に次男の部屋に来ました。

 鍵穴にアホ毛を突っ込みます。すると中の話し声が聞こえくるではないか。


「兄貴、本当に大丈夫なんだろうな?」


「お前は本当に心配性だな。精霊の使いが何だ?あんな小娘に何が分る」


「だが聞けばドラゴンを1人で倒したと言うじゃないか?何か得たいの知れない力を使うに違いない!」


「山頂には死骸が無かったと聞いている。どうせはったりだ。エドワードが連れて来た者だそうやって箔を付けてやらないとな。民も心配するだろう」


 よし!予定変更!

 ドーン!


「お邪魔いたしますわ!」


「何だ貴様!?」


「げぇ!?お使い!?結界蹴破りやがった!?」


「はい、どうもー!証拠、徴収に来ましたー!さっさと出しやがれ!」


「何を言っているんだ?君は王族に対し失礼じゃないか?衛兵!何をしている!」


「は?いや、あんた継承権無いじゃん。」


「ふん。好きにすればいい。貴様の言う証拠とやらがあるなら持って行けばいいさ」


 次男は引き出しを抜くとこちらに投げつけてくる。

 ばさばさと床に散らばる書類。


「だそうですよ?シャーリーさん」


「なんだ?シャーリーか。どうせお前が何か吹き込んだんだろう?ご苦労な事だ。あぁ、そう言えば昨日、我末妹を助けてれたそうじゃないか?何か礼をしないといけないな。こちらへおいで」


 うーん。最初から疑ってるのにまだそう言う感じなのか。

 わたしは次男に近づく。


「ミコ様!?危険です!」


「何が危険なものだ?私は礼をしようというのだよ?何、お使い様もお疲れだ。……永遠に眠ってもらうだけだよ」


 次男はわたしに注射器を突き立てた!

 パキン

 まぁバリアで弾くけどね。


「はい、現行犯。ギルティ!」


 ゴッ

 必殺、飛膝玉砕!


「ガッ!?」


「コイツ!本気か!?あんな穴だらけの計画でしかもわたしに攻撃とか本気か!?そこでボロ出さなければ巻けたかもしれないのに!?頭付いてるか!?」


「アカデミーの成績ぐらいしか取り得ないわ。この馬鹿兄貴は」


 勉強できる人が頭良いとは別の話って?それにしてももうちょっとやりよう有ったでしょうに。


「で、そっちは?」


「お、俺は知らない……何も知らないぞ!」


「部屋は調べさせてもらったよ」


「あ、あそこには何も無い!全部……あ」


「知ってんじゃん。さ、吐け?な?」


「ミコ様……それもう暗殺ギルドよ……」


 聞き出すだけ聞き出して玉潰し。悪い血は根絶よ?


 最後に長男の部屋。


「開いている。入れ」


「おじゃましまーす」


「何の用だ?」


「あなたは何を担当したのかな?」


「私は報告したに過ぎぬ。貴様等も見たであろう実験の結果をな。そしてそれを再現してみせた。それだけだ」


「ふーん。それじゃもうひとつ。呪いについては何か知ってる?」


 ここで長男の表情が変わる。


「呪い?呪いとはなんだ?」


 ポイ

 コロコロ

 ディスクに1本の瓶を投げる。


「こ、これは精霊結晶瓶!何故こんな物を!?なんだこの黒い液体は?」


「呪いの魔力。シェリルちゃんから魔力の残りカスを吸い出したらそれだった」


「残りだと?そんなはずはない。あの実験は全ての魔力が移動するはずだ。残すなんて事は不可能だ。有ったとすれば後から加えたとしか……これが加えられたものだというのか?」


 妙に違和感の有った魔力。いつまでもわたしに馴染まなかったから。精霊さんの瓶に移し変えておいたもの。


「それについては何か分る?」


「あぁ分らない、分らないぞ……何だこれは!?この色は何だ!?この世界に黒の魔力など存在しない!」


「うわ、始まったよ……こうなると長いから覚悟してミコ様」


「あー何かヤバイスイッチ入れちゃった?」


「あぁこの世界には大精霊、光、火、水、風、土の五大精霊により作られている!つまり世界に存在する魔力はこの大精霊いずれかのものなのだ!この瓶に入れられた魔力は白、赤、青、緑、土のいずれかにならなければおかしいのだ!この黒い魔力はなんだ!闇の魔力か!?だがそれは魔物が持つものであり人が持つものではない……これではまるで闇の精霊がいるとでも言うのか!?ありえない、ありえないぞ……もし闇の大精霊がいるとした、それは……魔王?」


 うん?今、闇の大精霊は魔王って言った?

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