14チュン目
実はまだ朝の一幕!皆様。改めておはようございます。
「だ、誰ですか!?」
いち早く食って掛かったのは意外にもリリィだった。あ、わたし以外でって意味でね。
「人に名を尋ねる時はまず自分から名乗りなさい!」
この駄位精霊は何故か人の文化とか作法にうるさい気がする。
「わたくしはこの国の第一王女。そしてミコのし、親友!リリーナです!」
親友って言おうとして恥ずかしがってどもるとこかわええなぁ。
「この国の王女?ではあの女の娘ね……。私は水の大精霊よ!そしてそこの迷い人のマブダチ?よ!」
「おおおっと手が滑ったああああああ!」
シャイニングスクリューアッパーあぁ!
ドバーン
駄位精霊、爆散!
「ふぅ、危なかった」
「今、迷い人と言ったかい?」
チッ、こいつもヤッとくか。
「あれぇ手が滑っちゃいそうだなぁ?」
「ごめんなさい、何も聞いてません」
そう、それでいいの。
「何も良くないわ、ミコ。水の大精霊様は我が国で祭っている精霊様なの」
あっかーんこれ。いつものノリに焦って力入っちゃったよ。
「えっと、どうしよう?」
「とりあえず、精霊様関係はお母様を呼ぶようになっているわ」
「ではそうしましょう」
「ご心配なく、もうお呼びしました」
流石、出来るメイドマリアンヌさん!
「まぁ!ミコちゃんアレを撃退したの!?良い拳を持ってるわね!このまま家の子にならない?」
「結構です」
開口一番とんでもない事をの賜った王妃様。
祭ってる割にはアレ呼ばわり……どういうことなの?
「大丈夫よ。忌々しい事に水と魔力が有れば直に復活するわ。しばらく待ちましょう」
幸いお風呂場なので水はたくさん有った。
ガタガタガタ
今度はなんでしょう?通気口かな?
「じゃじゃーん!みんなー!風の大精霊ちゃんよー!」
頭が緩そうな人が入ってきた。こちらが風の大精霊のようです。
「あれぇ?水の大精霊ちゃんいないのぉ?」
すいません。わたしが吹飛ばしました。
スッと動く気配。
なんと王妃様が音もなく大精霊との距離を詰める!
普段のおっとりがどこへ行った!?こんなに早く動ける人だとは思わなかったよ!
そして掌を、拳を、手刀を、次々に打ち込んでいく!
放たれる技は確実に人中(人体中心。急所が多い)を狙っている!
大精霊は宙をユルリユルリと漂いながら回避していく。
それはまるで水の中を流れる葉っぱの様な……そうか!
大精霊は自分の周りの空気を操って攻撃を避けているんだ!
そして王妃様はわたしにそれを教えようとしている?
ならばわたしがすべき事はただひとつ!
ぐっと姿勢を低くし両足に力を溜める。
わたしに求められるのは音速を超える一撃!
「今よ!」
「がってん承知!」
王妃様が下がり際に作った隙を逃すわけには行かない!
唸れ!超音速ドロップキック!
ドン!
ついに生身で音速超えました。いえーい。
風の大精霊、爆散!
「よっしゃあ!よくやったわ!ミコちゃん!」
「やったよ!エリちゃん!(王妃様はエリザベートです)」
パーン
ハイタッチ。イエーイ。
「ぶわぁかもんどもがぁ!」
地震雷火事親父。国王様にめちゃくちゃ怒られました。
「やれやれ、君が味方で本当に良かったよ」
兄王子様の呆れいただきました。
大精霊2人?2体?も吹飛ばしてしまったために、ひっ捕らえて異端審問にかけてしまえ!等と騒ぎになりかけたが、いつもの王妃様のお茶目だという事と兄王子様の「精霊様2人退ける相手をどうやって捕らえるんだい?」の一言で見なかった事にしてもらいました。いやぁ、ノリって怖いね。
そしてこの1件ですっかりわたしを気に入ってしまった王妃様は家の子にならない猛アピールがすごいです。
今膝に座らせられていますが押さえつける腕の力がはんぱない……この方、ガチの武闘派だった。
「お母様!娘はわたくしですわ!ミコはわたくしのし、親友ですわ!」
と主張している。この子は独占欲が良いらしい。
「そうね。ミコちゃんが娘になったらリリィちゃんとどっちがお姉さんになるのかしら?」
「お姉さん!?それは勿論、わたくしですわ!」
チョロイよリリィちゃん。
それとお姉さん主張するならおねしょしなくなってからにして欲しいな。
「かわいい妹が増えて僕も嬉しいよ」
兄王子様。その決定事項みたいな言い方止めましょうよ。
なお復活を果たした大精霊2人はリリィの後ろで震えている。リリィの膨大な魔力を分けてもらっているらしい。
「……おい、もう話を進めても良いか?」
国王様、ゲン〇ウポーズで低い声出さないで下さい。それ怖すぎます。
大人しく話を聞くことにした。




